スケルッツオ第3番 嬰 .. 幻想曲(第2楽章) ( ..
[ピアノのお稽古]

店頭演奏デビュー

2010/2/16(火) 午前 0:23

日曜午後、販売店主催の試弾会があり、大阪のヤマハグランドピアノサロン(いづみホール一階)に行った。
ちっこいベビーグランドから、コンサートグランドまで約30台ほど。
ヤマハのほぼすべてのグランドピアノを試弾することができる。
ピアノの値段はアップライトがバイク・軽四と同じで、グランドが普通乗用車とほぼ同じ
と思って間違いない。

ちなみに一番高いコンサートグランドCFIIISは1400万。
ピアノの先生宅で一番よく目にするのは200万円台のC3型。

まあ、ピアノ自体はウチでも買えないことはない値段のヤツもあるが、とても現在居住中の集合住宅には入れられない。

ピアノのフタの上に布団を敷いて寝るつもりなら入ることは入る。
しかし、せっかくグランドピアノを搬入するんだったら、庭の芝生が見える
ガラス張りの音楽室くらい無いとなぁ。
そうなると、美人のお手伝いさんに飲み物も持ってきて欲しいし。
まあ、夢は夢で墓場まで持って行こう。

ベビーグランドでは響板が小さいのでやはり豊かな低音のうなりは感じられない。
やはりC3より上のクラスでないとね。
C3XAってのが弾いていて気持ちがよかった。

というと、ガンガン弾いていたように聞こえるが、実はジャンジャック・ルソー作曲と伝えられる
童謡「むすんでひらいて」が弾けただけだったのだ。

もちろん、カッコよくショパンのエチュード「革命」その他、シューマン「クライスレリアーナ」
の一節を試みたのだが、4小節も続かず「あれあれあれ・・」の空中分解を遂げる。

とにかく、誰かに聞かれているという意識があると、もうまったく指が空回りし音にならない。
多分カッコよく弾きこなさねば、という意識が過剰に内的プレッシャーをかけるんだろう。
困ったオトナである。

その点、先客の5,6歳くらいの姉弟は立派だった。
二人ともレッスン中のツェルニー何番だとかをきっちり姿勢よく最後まで弾き、
次次と最後のコンサートグランドCFIIISまで弾きまわっていた。

子供には私のような邪念がないので堂々と自分の音楽的主張を貫くことができる。
いや、子供だって「うまく弾くところを見せたい」という欲望はある。
しかし、間違えても成功するまで繰り返して弾く。
つまり問題を回避しないという正当な勇気があるのだ。

私の場合、ちょっと間違えると、E♭のアルペジオでパラパラと誤魔化し、
もっとウマく行くだろうと思える他の曲にすぐ乗り換え、
またヘマして誤魔化し、という悪循環に必ず陥る。

ここに性格上、致命的な構造的欠陥がある。

終には「むすんでひらいて」的自虐となって果てるのである。
そんな悲しい人生だったよな。

コンサートグランドCFIIISと記念撮影。

「弾いてみろ」とヨメが挑発するが、私にはこの最高峰のピアノは畏れ多く、もう弾く勇気が無かった。
しかし、ヨメは軽々と指1本でいじりまわし、畏れを知るということはない。
やはり、場数を踏み常に平常心で試弾できるようにならねば、
私の人生は自虐に終わってしまうだろう。

これからは橿原アルルの島村楽器店で、展示電子ピアノを独占しツェルニーなんか
弾いている子供に負けない、立派な店頭演奏家になれるよう精進する所存である。


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