大和川河川敷公園 円照寺別院・天理

 県道47旧道 [奈良]


'12 9月1日(土)
9月1日(土)
午後から下り坂との予報なので、野外ラーメン終了後即帰宅の予定でとにかく出発。
 
下界に出ると空は青く、大気はクリアに透き通っている。
太陽の直射は強いが、身体を吹き抜けていく走行風は快くさわやか。
雲の形もどこか次の季節に移行しようとしているようだ。
 
それでは、私がひと月前に探索し開発した近隣の昼食スポットにご案内。
名阪道路の福住インターで降りていただいて、しばらく下界より5度は低い山間高原の静かな県道47号の走行を楽しみ、尾根道の旧道を登る。
峠から分岐する林道に分け入っていただくと、ソコです。
 
 
 
 
 
 
 
残念ながら眺望はないが、きれいに高さをそろえて植林された木々が木漏れ日を作り、峠の尾根の風が絶えず通り、静かで涼しい。
 
旧道の方は時折通行する車もあるのだが、この林道に入ると完全に我々の占有空間になってしまう。
 
「よく、こんなところ見つけてくるねぇ・・」とヨメにもかなり高い評価をいただきました。
さっそく久方ぶりで野外ラーメンの開宴。
 
キャンピングチェアーを背の低い商品名「あぐらチェアー」に代えたので、テーブルがなくなり、地べたにシートの食卓になった。
 
以前のミニテーブル・イスセットもコンパクトで良かったが、地べたテーブルの省スペース性にはかなわない。
ただし、アリンコやその他ムシのご相伴の相手にコレ勤めなければならないので忙しくなったのだが。
 
今回はもう一つ新兵器がある。
イオンで定価の半額で売っていた野菜サラダ携帯保冷容器。
テーブルの向かって右のグリーンの小さな容器である。
二重の保冷容器に専用保冷材とドレッシング入れ付きの密閉フタで、生野菜を保管する。
 
しかし、そこまでして生野菜を携帯する人、いるんかね?
ということで半額処分品になっていたのだろう。
 
カップヌードルと野菜サラダ。
後はコーヒーとおやつがあれば野外昼食は完璧だろう。
涼しい風が快い、静かな林間の野外昼食を楽しんでいたら、突然モロ地元風軽四トラックが現れて通過していく。
 
林道というのはお仕事専用の道なのだ。
勝手にレジャーに使用させていただいているという意識がこちらにあり、満面におあいそ笑いを浮かべ、へいこらして見送る。
たいていは向こうも笑顔でへいこらを返してくれることになっている。
もちろん絶対にゴミを残していかないのは当然のことだ。
 
昼食後は早めに帰宅しようと思っていたのだが、午前中まで残っていた雲も全部切れてしまい、さわやかそのものの大気になった。
8月中は暑くてしかも天候不順、あまり昼間は外に出なかったのだが、バイクで走る野外の日中のこの快さはどうだろう。
 
ひよっとしてもう秋?
 
昼寝もせず、早めに帰ろうとしたのだが、これはもったいない。
かといって、今から県外ツーリングに行くには遅すぎる。
出来るだけ大回りをし、寄り道しつつジワジワと風に帰宅することにする。
 
先ず、レストラン・カフェ施設のハーブクラブでトイレ休憩。
少々展示されている野菜を見、針テラスの野菜売り場も見に行くことにする。
 
針からいろいろ風景が楽しめる県道28号を伝い布目ダム。
 
再び県道80号で水間トンネル。
 その前に谷を挟んだ側道に入ってみる。
単に近在の集落に出る農道・生活道だが、山の斜面なのでどこか眺望が開けるところがあるかと期待する。
 
このあたりで?
悪くは無い。
シートを敷き、座ってコーヒーにすると谷間が見えないので残念だが、走ってきた県道80号の通る対面の山の山頂がよく見える。
 
道端で野外コーヒーを決行していると、モロ地元風白軽四トラックがやってくる。
運転していたここの集落のおじいさんとひとしきり恒例の「へいこら」の交換。
 
いやぁ、本日は予定していなかった野点コーヒーまで出来ました。
上出来だね。
 
予定どおり山から降りて、町のバイク屋2軒を見に行くことにする。
黒バイク(CB400SS)、赤バイク(F650GS)とも5万キロに達し、少々調子が悪かった。
それもあり、そろそろ6年目になるヨメの黒バイクを買い換えるつもりだったのだ。
 
ホンダドリーム店で見たホンダのVTR250が条件にあうようだな。
すぐにでも買って帰るつもりのヨメをなだめ、レッドバロンにも行く。
先週立て続けに黒バイクのオイル交換と赤バイクのメンテナンスをRBでしてもらった。
すると、何なくまた両バイクとも快調に走り出したのである。
 
特に赤バイクの不調を一発で修理した工場長置田氏はかなりの熟達した技術者である。
昨年、ディラーで不調部分を相談すると、「このクラスのバイクってそんなもんですよ」と言われたのだ。
 
遠くのディラーより近くのレッドバロン。
今年からBMWオーナーズクラブを脱会、RBロイヤル・ツーリングクラブに入会させていただきましたよ。
 
快調になってみると黒バイクとVTR250とでは殆どスペックが同じで買い換える意味がよくわからなくなった。
そのうち、やはり白軽4トラックの導入が野外カフェーには不可欠との声もあり、そちらが先決とも思える。
どうも、今回もその辺でうやむやになりそうな雰囲気である。
 

県道47旧道  円照寺別院・天理 [奈良] 葛城山麓公園
'12 9月2日(日)

9月2日(日)
いや、それでもやはり暑い。
本日はすずしい夜に走ることにして、夕方のスポーツクラブの帰りに針テラスくらいまで走りに行こうと予定。
午後5時、そろそろ夕方なので2台で出かける。
 
近所の畑のあぜ道を、いつもと逆方向にたどると見つかるため池。
少々大きめの池で、本日は風が渡りなかなか涼しい。
この距離でみると、池端の建売密集住宅も夕日に輝き、かの地カルカソンヌの中世城壁都市の趣きとも見えるのである。
 
・・もちろん、ンなことはないが。
 
 
この日も風がさわやか。
いつものルート以外をゆっくり探索する気になり、どこにも通じていないハズの農道をたどってみる。
直ぐに山にぶつかって消えてしまうと思っていたのだが、なかなか奥行きが深く、山ふところに抱き込まれてどこまでも続いている。
 
たんなるため池ではなく、やや公園風に整備された池に遭遇、写真右端には小さく鳥居も立っている。
 
 
道端の古ぼけた別の鳥居。
深い山の闇に吸い込まれるように石段が昇っている。
 
夕方ご近所探検隊を編成し、奥を究めることとする。
ま、そんな気分にもさせてくれるさわやかな夕方である。
 
古ぼけて一見恐ろしげなのは入り口だけで、入れば程よく手入れされた竹やぶの小路が続いている。
 
 
あ、だいたいわかってきたぞ。
 
多分ここは古刹円照寺の奥の院だろう。
 
入り口の鳥居は別の神社の跡で、神社本体は既に朽ち果てた姿がすぐ右にあった。
 
だから我々が侵入したのは本山からの参道ではなく、裏口風の抜け道だったのだ。
 
円照寺釈迦堂。
 
静かで人の気配はないのだが、手入れはきちっとされている。
 
県道側に正門があったと記憶するが、我々が来たあぜ道伝いの山ふところの道のりはかなりあった。
 
なんと広大な寺だろう。
そして、まるで京都の観光寺院のように、こんな奥の院まできっちり手入れが行き届いているのである。
 
あやしい秘密の小路を探索し、とうとう本山にいたるメインの参道に出る。
 
きれいに掃き清められた落ち着いた参道で、丁度残照が樹木から木漏れてき、由緒正しき古刹の風格を感じさせる。
 
後で見た、公園風池端の説明パネルによれば円照寺は後水尾天皇の皇女が建てた尼寺で、非公開とある。
檀家や観光で維持されているお寺ではなく、どうやら宮内庁関係方面その筋の所有する私的な寺院であるようだ。
 
道端のさりげない石段を登っていくと、果たして「宮内庁」の文字。
何の観光的説明も指標もないが、広大な寺院の山麓には区画されたその筋の方々の墓地が散在していた。
 
この地はまごうことなく日本古代の文化の中心地だったのだ。
軽くご近所夕方探検隊を編成しても、どこに行ったって日本有数の文化財にぶつかっちゃってしまう土地柄なのだ。
 古代の貴人の気配を感じながら、元の農道・あぜ道に帰ると豊かな日本の農村が広がっている。
ビニールハウスはあるものの、どこにも破綻のない美しい古来からの風景である。
 
畑で働いているオジさん、あの方ひょっとしたらどこかの天皇さんの親戚関係の?
とふと思ってしまったりする。
 
この後、この道の奥までを究めたのだが、最後に完全に車が入れない細道になって山に入っていく。
もちろん、我々はバイクを停め足で山に分け入ったのだ。
 
そこで私は思い出した。
これは正暦寺に通じる山道のはずだ。
山中に打ち捨てられた廃屋に見覚えがある。
いつか、私は天理市の正暦寺の参道から山越えの道をたどったことがあったのだ。
 
元の県道に戻り、山を迂回する形で天理市の正暦寺の参道に回る。
やはり、道端に円照寺2キロの方向指標が山道をさしていた。
なるほどね。
天理教本部をバイクで爆走するヨメ。
 
正面が天理教本部で鳥居のようなのが山門だが、お寺や神社のヤツではなく、階段も段差も一切ない。
さすがに車止めはあるのだが、バイクならそのま本部までまで突っ走れるのだ。
 
本部自体も風通しのいいあけっぴろげの建物だが、天理教のこの風通しの良さが私には好ましい。
 
天理大学構内をつききり、そのまま天理教本部に突っ込む(^^;のが私の毎日の日課だったりする。 
ご近所夕方探検隊でも日本有数の古刹や古墳、神社や天理教本部まで軽く探索できてしまうのである。
 
スポーツクラブに行き、軽くストレッチと水泳。
もっとも、ヨメの懇切なるコーチのおかげで腰をイワせてしまったのだが(^^;
 
終わって夜間のツーリングを決行する予定だったが、なんともう充分寒いのである。
 
とても針テラスまでは。
 
 
天理ザ・ビッグにより、白川ダムでブルームーン崩れを見て帰ることにする。
煌々たる月明かりだったが、やはり本日は風が強く存分に寒い。
いやぁ、私が着ていた長袖シャツをヨメにとられてしまった。
 
いよいよ八月も終わり、もう九月だね。

 

origin: [去りゆく夏の野外ラーメンとご近所夕方探検隊(2台)] 2012/9/3(月) 午後 8:45
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