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[時爺放言]

このままでいいのか?大阪市の放置自転車

2010/11/12
「自転車盗られたぁ。」
「え?この前買ったヤツぅ?カギは?」
「かけるの忘れてた。」
 
ヨメが大阪で通勤に使っている自転車である。
もちろん自転車を盗るヤツは悪いが、しかし盗られる方も悪いのだ。
昔、住んでいたフランスから帰ってきたとき遭遇した逆カルチャーショックは自転車が多量に放置して
あることだった。ショックの一番はなんといっても空中架設電線だったが。
工具でカンタンにこじ開けられるようなチャチなカギなんて、かけていてもいなくとも同じである。
柵や建造物にクサリで固定するフランスの駐輪法から見ると、軽く移動させられる自転車は放置してあるのと同じことで、どうか盗って持って行ってくださいね、と張り紙してあるようなモンだ。
 
それでなくとも大阪市内のいたるところに乱雑に放置してある自転車の増殖ぶりはすさまじい。
おまけに人ゴミの歩道上も、赤信号の横断歩道でも平気で突っ走ってくる自転車も多い。
歩いていて放置自転車にぶつかりそうになった時には、この身勝手な自転車の持ち主に対してのイキドオリで、ケタオしたろかい!と思う。ましてカギもかけずホッタラカシてあるなら、そのまま乗っていってワカランところに置いておいてヤレと思う・・・人も多いのではないか?
 
カギをかけていない放置自転車は、きっちりとフタしていないハンドバッグと同じで犯罪を挑発しているともいえるのだ。「李下に冠を正さず」というヤツである。←ちょっとちがうか(^^;
 
しかし、ヨメに言わせれば「大阪市がワルい!」ということになる。
都心部は慢性の交通渋滞で、住民の足は自転車が普通なのに殆ど駐輪場がないのだそうだ。
たしかに有料駐輪場はあるにはあるが、ダレが自転車ゴトキを停めるのに金を支払う気になるかぃ。
それに遠くの駐輪輪場まで行くのは自転車の利便性を大きく損なうし。
 
それもそうだ。とにかく図体が大きく、うるさい・臭い車より自転車で移動する人が増えてくれる方が
大阪市全体の利益になるハズだ。市内で単に人の移動用に使用している車に重税を課し、その金で無料駐輪場を多量に作れば、交通渋滞と放置自転車は少なくなるとの仮説は成り立つだろう。

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私の大阪のアジトの一つであるマンションの駐輪場にも放置自転車がある。
住人の持ち物なら管理組合発行のシールがはってあるハズだ。
数台にはシールがないので「撤去してください。」との張り紙を付されている。
しかし、一月前の日付けの張り紙の上に、また一枚最新の日付けの紙が貼られている。
ただの無断駐輪なら持ち主が使うとき、張り紙を剥がしているだろう。
たぶん盗って来た自転車をウチのアジトに放置しているということだ。
 
だから誰も撤去しない。
管理組合も張り紙をするだけで強制撤去すると業者に搬出料を支払わなければならないので撤去できない。
 
では、私がアジトに潜伏している時、便利なので自分の自転車として使用すればいいのか?
しかし、法的には今度は私が自転車を盗ったということになる。
これは、正しくは「落し物」として警察に届け、半年後やっと私の所有になる・・ハズだが?
この自転車には登録鑑札がついている。
この場合、警察は登録Noから正しい持ち主を割り出して「盗難車見つかりました!」と一件を落着させるのか?
そうではないらしい。
警察の登録と大阪市の登録とは違うとか何とか。
 
大体、大阪市が(警察か?)タマにやっているターミナルの放置自転車撤去で、自転車保管所に集められた
自転車は登録していようがいまいが、大阪市(警察)が登録Noから持ち主を探すことはない。
「この場所の放置自転車は・・に保管してます」の掲示をみた持ち主が自分で撤収に行くしかない。
もちろんその間の保管料は取られる。いくら払ったって?>ヨメ
 
しかし、ターミナルでもない単なる町の放置自転車を警察や大阪市が撤去することは絶対にない。
たとえ住人が「自転車が放置されている!」と110番しても警察は動いてはくれない。
犯罪の立証ができないし、そもそも放置されている!と言えば撤去してくれるなら、自転車を駅で盗って来て自宅前で乗り捨て、警察に「放置自転車発見!」とやれば、これは便利(^^)/。
↑イヤ、笑ってる場合ではない。

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ん、で、ですね。
一体誰がどう決着つけてくれるんだい?
住民の皆さんが何とかしてくれるって?
ほう?為政者や管理する方は全く放置するだけかい?
 
フランスでは数年前から都市部の主要ポイントに公営の貸し自転車を設け、各ポイント間の乗り捨て自由というようなシステムを導入している。
アチラでは何らかの手を打っているわけだ。
私に提案させてくれませんかね。
 
○大阪市は一日以上公道や他人の敷地に放置してある自転車は、拾得物扱ではなく、即、市の所有物とする。
○市の放置自転車認定員が見つけ次第、自由自転車シールを張り、カギを開放していく。
○この自由自転車は誰でも自由に乗り回していいし、市域の公道にどこにでも乗り捨てていいとする。
 
どの自転車でも自由に乗れ、どこでも乗り捨てられるなら誰が車で来たり、タクシーを使うだろう。
車やタクシーは物品運搬や自転車に乗れない事情のある人達だけが使うものだ。
都市部ではこの自由自転車を全員でつかえばいい。
 
結果、放置自転車が生き返り、流れ出すので大量の放置自転車の塊にはならない。
新たに自転車を買う人が減るので、自然廃車により自転車の絶対数が減っていく。
自由にどの自転車に乗ってもいいなら、自分で自転車を所有する人も減る。
最後に自転車に乗れる人の数だけの自転車量に収束することは、すこしでも経済学をかじったものには自明の理だ。
だから最終段階では一切の公道放置自転車はなくなり、すべての自転車は夜になれば各自の家の前か、駅の駐輪場にしか存在しなくなるのである。
 
放置自転車が無料の市民の足になり、煩雑化する都市交通の諸問題をあっさりクリア、皆が車道を自転車で走り回るなら自動車の方がもっと遠慮し、都市部の交通事故は激減する。
ちなみに、大阪市では歩道に表示のあるところ以外では、自転車は車道を走らなければならないこと、皆知ってるんかねぇ?御堂筋の歩道を走っている自転車、堂々と車道を走らんかい!
まあ、自転車の接触事故くらいで大騒ぎするなよ。
 
どうしても自分の愛車に愛着のある人は、せいぜい公道に放置したりせず、ちゃんと有料駐輪場にクサリでつないでおいてくだされ。
 
 
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