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[団塊の段階的生活] |
過負荷の犬(1) |
2007/8/9(木) 午前 11:19 |
犬自体は別にイヤではない。 それどころか私が死んだ後釜に、ウチの奥様にはそれなりの犬職のある 立派な犬を据えさせていただこうと思っている。 しかし急に近隣で小型犬が増え、開け放した窓から終始傍若無人なほえ声が 夏の陽光のしあわせな朝を台無しにする。 まるで聞き分けのないガキのような、やたらとわめく犬がウチのアパートの 隣部屋と窓の向かい側の長屋にいる。 室内犬として自室で完結しているなら別に私はうるさいことはいわない。 しかし、この単調で金属的な小型犬の鳴き声は耳に障る。 隣人が外出し不在の日中は、寂しいので終始鳴いている。 飼い主を呼んでるのだろう。それはそれで飼い主にとっては かわいい仕草なのかもしれない。 しかし、隣人にとっては苦痛以外のなにものでもない。 私はうるさいことはいわない。 ただ、外出するなら窓やベランダの戸を閉めて、鳴き声が漏れないように する、という配慮は絶対に必要だ。 こういう配慮があれば、不快の念は心理的にずいぶん軽減される。 逆にこういう配慮もできないような地域社会で暮らしているという 疎外感を、犬のほえ声が絶えず喚起することになる。 やはり私にはこの世との完全な和解はあり得ないのかという無力感 に暗然となる。 いや、私にはわずかに隣人への遠慮が残っているので、こういう もって回った固い表現になる。 生の表現はまあこうだろう: このXXXX! どんなXXXXしてるんかXXXXか! XXくらえ! しかし、キレてはいけない。犬のほえ声ごときでキレてては この世ではやっていけない。 自室での陽光に満ちた夏の朝の幸福をあきらめ、山の公園へと退去することにする。 しかし何で他人のただの趣味の愛玩犬のために、人間様が逃げださなきゃいけないのか? この世の構造は実に無念である。 |
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