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[団塊の段階的生活] |
遠い夏の花火の回想 |
2008/8/5(火) 午後 6:16 |
夕方、まだ涼しくはないが、ふと夜の森林の冷気に触れたくなり、バイクで山の方に走り出した。 ただコースが良くなく、直ちに夕方の帰宅ラッシュの車列の中でただ走っている状態がつづき、 目的地にしていた室生・大宇陀に入る前に榛原で渋滞につかまってしまった。 そして、あろうことか交通規制に引っかかってしまう。 曲がろうとしていた方向に、お巡りさんが待ち構えていて行き先を聞かれる。 適当に答えると違う道を指示された。 なんだか様子が違う。多分神社のお祭りか? 結局、榛原こどもの森から室生ダムに向かう森林内の道で夜の事象達としばらく同化していたのだが、 国道368号から菟田野の迂回し、県道31号から帰ろうとすると道端に車が何台も停まっているのが見える。 普段は交通量のない田舎道である。 駐車車列は道の両側に連なり、車から出ている人もいる。 と、山の陰から打ち上げ花火。 あちゃ、そういうことだったのか。 宇陀市榛原夏祭り花火大会 8月4日(月)19:30から21:00。 何も知らずに花火大会の会場を突き切ってしまっていたのだ。 県道31号は車から花火を見ようとする人で一杯。 私も頭の斜め上で打ちあがる花火をちらちら眺めながら、前の車に追突しないように気を配る。 中には平気で道の真ん中に車を停めている人もいる。 まあ、花火大会だし、夏祭りだし。その辺は無礼講というカンジか。 偶然一人で花火大会に来てしまった。 せっかくだからバイクを停めて眺めようかと思ったが、 浴衣を着て下駄履きうちわすがたの男女を見ていると、 一人ライダージャケットの私はかなり場違いだ。 突然、夏の花火のうら悲しい思い出がどっと押し寄せてきた。 長い間、夏の夜の花火大会に行ったことがなかった。 夏祭りに行くというような盛り上がりにはほど遠い心情の夏ばかりだった。 というよりも、人と接することもないまま永い時間を一人で過ごしていた。 しかし、夏の花火は時として室内に聞こえてくる。 廊下に出て音の方向を見る。 蒸し暑い夏の夜に小さく、遠くで花火が上がっている。 遠くの花火の圧倒的な距離感は、そのまま夏祭りの賑わいと私の圧倒的な距離を示している。 すぐに飽きて室内に戻ると、夜空に溶ける花火の物悲しさだけ残る。 私が過ごしていたのはそのような夏が多かった。 ・・・ 今年は私がわが集合住宅の管理組合の理事長をしている。 建物の共用部分の鍵を全部預かっていて、普段は行けない屋上の鍵もある。 先日、食事中に花火の音が響いて来た。 地元の花火大会が始まったようだ。 ヨメと見物しに屋上に上がる。 屋上といっても給水タンクに上がる外部階段があるだけで、 そのちょっとした踊り場でちょっと侘しい地元の打ち上げ花火を見た。 クラシックな花型の花火の他、ニコニコマークのような新作花火もあった。 「あんまりたいしたことないな」といいつつ、屋上から降りて食事を再開した。 ヨメと勝手なことを言いあい、過去の花火を思い出すことはなかった。 遠くで一人で見ていると、夏の花火はいつも物悲しい。 |
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