長谷寺 (紅葉探訪2) .. [私家版野外徘徊記] ステーキガスト ...

 長岳寺 (紅葉探訪3) 


'19 11月24日(日)1
日曜日、しかし天気はあまり紅葉狩りにはよくないようだ。
夕方から雨らしい。
しかし、シーズンだし、どこかに行かんともったいない・・・

ネットで奈良県紅葉ランキングをもう一度調べてみる。
室生寺や吉野はスクーターでは遠すぎるし、奈良公園ではあまりに日常的だし・・

ランキング第9位に長岳寺というのがある。
正暦寺7位の下だが、ごくご近所の天理市内。
普段はあまり通らない国道163号線沿い、スシロー天理店の向かい?
今まで知らなかったのだが、この天気だし他に候補は見当たらないし、行ってみるか?

とかいうノリで午後からスクーターで長岳寺サンへ。

普段は天理市は山側(R25号、初瀬街道)に駆け上るるか、大和川土手道をたらたら行くクセがあるので国道163号で桜井方向には行くことがない。

スシロー天理店を過ぎると、なるほど左手に「長岳寺コッチ」という表示のある進入路がある。
国道筋の西側はほぼ町場だが、東側山手は田畑と林の田舎風。
そのまま左折していくと、本日はやはりガードマンもしくはアルバイトの交通整理のおジさんが車を停めて駐車場の空き待ちをコントロールしている様子。
「バイクです」とか言うと、そのまま通過でき、お寺の駐車場内の駐輪区画になる。
他に自転車・バイクはなく、ガラガラ状態。

もうこの辺りから勾配が山裾風になっていて、周囲の田舎風こせこせ小家屋とは一線を画したちょっと新しい大きな建物が2、3棟。
土産物屋兼レストラン、レストラン喫茶、そば屋らしい。

天理市郊外の鄙びた田舎とは違うんだよ、れっきとした観光地区だぜ、という感じ。

少し坂を上ると長岳寺の山門に至る。

山門からは山並みと木立がくっきりと枠組みされ、ここからは異世界、地獄の始まりだぜ、・・・
じゃなくて仏の世界、というようなカンジ。

山門右にいらっしゃるのは観光業界のおジさんで団体をお待ちの様子。

「鄙びたお寺、いいですね」とか少々立ち話。

この山門をくぐっても本堂ではなく、ここから寺域内の参道がつづく。

参道には柿の売店が営業中。

どこからですか?姫路から?わざわざ・・とかお客と喋っている。

やはりこのシーズン、とおくから来る方もいらっしゃるようだ。

ちゅうか、殆どが遠くからの観光客で、案外地元の方は行かないんでは・・・。

かくいう我々も地元に近いのに今まで知りもしなかったお寺だった。

しかし、山門のたたずまいやこの参道の垢ぬけたメンテナンスはただモノではない。


彩も豊かで、真っ赤なカエデもそこここに。

参道から寺の外壁の白壁に。

この石垣白壁のたたずまいも清楚でりりしい。

白壁舞台の上にはなんとピンク色まで配されて。


鄙びた中にきちっり自己主張をしているような景観。

このお寺は侮れないぞ。
入山拝観料400円。
二人で600円出したところ、「あの・・お一人400円ですが・・」と柔らかく返される。
「あ、すいません。中学生と間違えたんで(^^;」
別に侮っているワケではない。 単に間違えたのだ。
それにしてもこの完璧なメンテナンスを感じされる景観のお寺が400円。
どう?>近隣同業500円の正暦寺。
ま、しかし、正暦寺や長谷寺は山岳寺院だがこちらは山里山裾のお寺で多分寺格が違うのかも。

料金窓口裏の地蔵院見学。




嘗ては48の塔中の内唯一現存している坊で庫裏として使用されている。
室町時代の書院様式で同様式の庭園がある、とパンフレットに。

なかなか落ち着いていて、どこかにきりっとした美意識が感じられる書院。



天理市郊外のド田舎にいるとは思えない佇まい。
これが歴史と伝統というDNAがなせるワザか。








地蔵院を出て本堂の方へ。


地蔵院の門の上に何かいる。


さていよいよ本堂境内に。



桜門 重要文化財。 日本最古の鐘桜門。
出た! 天理市の日本最古シリーズ(^^)v







本堂境内はまさに異世界の美意識があふれていた。
これがどうしょうもない天理市郊外(--;のど田舎の光景か!




ま、モデルさんはさておき、この彩の異世界の美。

入山料400円はあなどれない。




本堂に上がる。





↑本堂からの境内庭の紅葉が特に見事、との張り紙あり(^^)v

本堂内は撮影禁止だが、特に秘して内密に隠れてさりげなく・・(^^;

実はこのとき時ならぬ女子高生の大群が押し寄せ、我々は関東の某お嬢さん学校の修学旅行の見学プログラムに完全に取り囲まれ、取り残されてしまったのであった。

なにやらわからんうちにご住職が登場、高校生たちに30分の講演を施す。

しかしこの住職、かなり落語の研鑽をつまれたようで、学識の中にも適度なくすぐりを入れ、聞き手の無垢な精神たちを飽きさせない。
特に地獄絵の解説のマクラで観音経の極楽景観をとうとうと語るリズムはまさに落語の「何々つくし」そのもの。
後で地獄の閻魔さんが誰何する現生功徳のお寺詣での物的証拠の日本の有名寺つくしも聞きどころ。
高校生たちに交じって大いに楽しませてもらった。
私が思わず「いよ〜!」と拍手喝采しようとしたら、ヨメに手早く制止されてしまった。

この本堂の釈迦三尊像には玉眼が施され、この技法の仏像として日本最古(出た!)。
また、三尊を守る両脇の多聞天・増長天の作者はどうも、伝、推定光慶(運慶の父)らしい。
これが定説、確定となればこちらは国宝認定されるだろう。(現在は重文)とはボランティア解説の緑のおジさんのハナシ。




本堂たたきの上の天井に注目。









なんか、かなりくっきりして新しく見えますがね(^^;

竜王山には登ったことがある。
そうか竜王の真下がここだったのか。

このあと、高校生や観光客に交じり境内池の周囲を散策。

13重の石塔がこじんまりとひっそりと。







あ、その私の角度は撮影禁止です。

あ、それならいいよ。


また奥にも階段が。



私が前に立つとどうも「よくぼけ」と見えてしまうのだが?

比較的こじんまりとした境内にはいろんなモノがコンパクトに。







この鐘の音も比較的太くて余韻たっぷり。
鐘は撞き放題だが、一人一回。







いや、そやないな。


もうちょっと上からのほうが。

こか?

下からの方が良かない?






















このコンパクトな境内の驚くべき色彩と構図のバリエーションの豊穣さ。
あの広大な長谷寺にもひけはとらない。
すくなくともコストパーフォーマンスでは長岳寺の圧勝だろう(^^)v

いつの間にか観光客の波がひき、本日のお仕事を終えたご住職がお帰りになる。



なにか里のお寺風の光景。

そして誰もいなくなる。





















ボランティアの緑のおジさんたちも帰っていく。





店じまい中の柿の出店でハハオヤに土産に固そうな柿を購入。

山門下のモダーンなレストラン・土産店見学後、ベンチでホテチを食う。

長岳寺の猫がポテチを狙って付いてくる。
この猫の結構有名らしい。


続いて下隣のカフェ見学。
既に閉店していたが中を見せてくれた。

奥にはピアノがあり、ときどきコンサートもするそうだ。

なかなか鄙には珍しい垢ぬけたところだった。


で、今日何喰うん?
一応外食予定日だが。

道路向かいのスシロー天理店に、とりあえず。

やはりスシローは止めておいて、本日は天理のステーキガストに行くか。
up:2019/11/27(水)17:34
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