室生・曽爾 かもしか荘(2)

 鈴鹿スカイライン・かもしか荘(1) [滋賀]


'07 9月23日(日)
いよいよ一泊ツーリングに出発。
先週京都一泊に行ったけど、アレは電車賃をケチってバイクで行っただけ。
今回が本格的バイクのタンデムツーリング初日である。

鈴鹿山脈入り口の国民宿舎「かもしか荘」に予約を入れた。
実は国民宿舎に泊まるのは初めて。
ワクワク。

10時半出発。
奈良公園から京都府加茂町を抜け、府道5号線で滋賀県信楽に出る。
天気はうす曇り。
暑くないので助かる。

交通量も少なく、のどかで適当に変化もある自慢の道。
私が一人で楽しんでた景色をウチの奥様と一緒に走る。
これはまた別の楽しみがある。

和束町運動公園で休憩の図。
後部座席のクッションに注目。
かっこ悪いからやめてください!との夫の必死の諫言にも耳を貸さず、「だって楽チンだもん」とパッセンジャー。
もっとも最初からカッコは気にしてないのではあるが。

信楽平和堂でパック寿司・パン等を仕入れ、一路国道307を水口に向かう。
なんと、パッセンジャーは帽子の上からヘルメットを付けているのである。
まあ、お好きなように。

日野・水口有料道路二輪150円をのどかに通過。
国道477号を右折して鈴鹿に向かう。

途中、あこがれの滋賀県農業公園「ブルーメの丘」で遅めの昼食休憩。
私はもう3度目の来訪だが、入場料800円がネックとなり未だ本格入園を果たしていない。
いつも入り口前のベンチを休憩利用させていただいている。
この日は催し物があり、いつも鳴り響いている南ドイツ風の陽気な楽隊音楽が聞こえなかった。

国道477で鈴鹿山脈に分け入り、「かもしか荘」の前を通るがチェックインにはまだ早い。
県道9号で青戸ダム公園に行く。

人造湖に面してちょっと怪しげな(失礼)ログハウスがある。
恐れを知らぬウチのパッセンジャーがずかずか入っていく。
これは「ここち屋いずみ」さんという草木染めの店だった。

話好きな女主人がテラスでコーヒーを勧めてくれた。
絶好のロケーションである。
趣味で作ったログハウスを好意で借りて営業しているのだそう。
コーヒー代金は「10円」以上いくらでも缶に入れておいてください、というノリ。

ウチのパッセンジャーは正直に10円玉数枚を入れて済ませているので、見かねてせめて100円玉に、と諫言。
コーヒーに茶菓子をいただきながら、この眺望。
なかなかのものですねぇ。

まだ時間があるので、今度は野州川ダムに行くことにする。
ところがダム自体は粗土が目立つしょーもないものだったので、そのまま鈴鹿スカイラインを走行。

実は、鈴鹿スカイラインは翌日一人で走行する予定だったのだが(^^;やはりタンデム初心者にはちときついコーナーの連続だった。

大半の車は30キロくらいの安全運転をしている。
先行する車に追いついて、後をたらたら着いていく作戦をとる。

しかしさすがは鈴鹿で大型ライダーも多く、車はバイクが後にくると道を開けてくれるのである。
いやぁ、余計なコトを(^^:

カーブで減速すると、パッセンジャーがずるっと前にズレてくる。
急に後ろから押されハンドルに重みがかかる。
危なくてしかたがない。
せめて、グリップハンドルくらいは取り付けたらどうか、と思うが後の祭り。

やっと武平峠トンネル出口の休憩所到着。
はるか下界の四日市方面の眺望と、御在所岳の峻厳さ。
さすが、国境の山ですね。

湯ノ山温泉まで下ろうと思ったが、かなりの下りが連続しているので日没まで時間もないし途中で引き返す。
初タンデムで初鈴鹿峠。
それが良かろう。

さて、5時過ぎあこがれの国民宿舎「かもしか荘」に到着。
鈴鹿の山を背景に野州川と大河原公園に囲まれた絶好のロケーション。

ただし、さすがに設備は古くリゾートホテルというわけにはいかない。
トイレ・洗面所共同のオトナ版ユースホステルというところか。
特に指定された部屋は共同トイレの向かいの一階廊下入り口の部屋。
日帰りのかもしか温泉入浴者の通路でもあり、がやがやとうるさい部屋だった。

しかし夜9時を過ぎると外来入浴受付終了し、そして宿泊者の皆さんもおとなしく静かになった。
この健全さも、どこかユースホステルを思わせる(^^)

食事は「秋の味覚コース」の安い方のヤツ。
密かに観察するとほとんど全員がこの安いほうのヤツだったよーな。
焼肉・てんぷら・刺身・釜飯・その他行楽地旅館標準風総花的一式。
御当地の特産というメインの一品がちょっと見当たらぬ、とはパセンジャーの弁。
安いほうを注文しておいて言うじゃないか。
でもまあ、それなりに堪能。

狭いが、もう外来入浴者もなくなった露天風呂「かもしか温泉」にゆったりつかった後、部屋の明かりを消してベランダ側のサッシと網戸をあけ広げる。

鈴鹿山脈の冷気が温泉入浴ですべすべした肌を包み込む。
ちょっと安手の一階畳部屋がこの上ない心地よい空間に変貌。
まるで外の芝生で直接寝ているような開放感である。

「トイレが狭い・設備が古臭い」と文句が先行したパッセンジャーだが、あまりの心地よさに「また来ようね」とのたまう始末。


鈴鹿スカイライン・かもしか荘(1)  かもしか荘(2) [滋賀] 月ヶ瀬
'07 9月24日(月)

宿泊部屋のベランダ側の朝の景色。

朝もういちど露天風呂につかり、朝食をとりゆっくり10時チェックアウト。

本曇りでちょっと雨の気配もあるが、涼しくて朝の新鮮な大気が持続している。

国道477号を戻り、「グリム冒険の森」の看板を右折し蔵王ダムの奥に入る。
山間のオートキャンプ場である。
バンガロー設備もあり、共同炊事上やレストランなんかも完備したアウトドア施設。
大阪、神戸ナンバーの車がテントと子供二人を連れてやってくるようだ。

なるほど、こういう休日の過ごし方をしてるのか、とアウトドアにはまったく縁がなかった私はキャンプ場内をくまなく探検したのであった。
トイレの看板も大変立派であった。
何かつづりが間違えているよーな気もするが(^^)。

再び国道477に出、しつこく「ブルーメの丘」周辺を探訪。
ついに料金800円を支払わずに潜入できるゲートも発見したりもするが、今回は割愛。
雨の気配もあり帰路を急ぐ。

帰りは伊賀上野まわりと決め、信楽牛飼西交差点より広域農道で伊賀方面に下る。
この道は偶然発見したのだが、国道4号線を下るよりははるかに快適だった。
そのまま一直線風に三重県道46号まで接続、道の駅阿山で昼食牛丼500円。

天候がややこしいので、名阪道路に直行しそのまま一気に一時間もかからず帰宅。
愛想ないが、しかたない。
帰宅後しばらくして雨になる。
よかったぁ。
タンデムツーリングで雨はなさけないもんね。

こうして今回の初心者タンデムツーリングは無事楽しく終了。
めでたし、めでたし。


origin: [タンデムツーリング2 鈴鹿スカイライン] 2007/9/25(火) 午後 7:01
室生・曽爾 月ヶ瀬