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高野大塔 [和歌山] |
'07 11月19日(月)
早いものでこの「裏道探検」シリーズも第2回。
今回は和歌山県の高野山を奈良県側に降りる裏道の探検を企画・・・ というのはウソで、11月19日(月)朝から快晴。
昨日の悪天候の裏道ツーリングの空腹・雨まじりの恨みからか、朝の浮き立つ陽光にこう決意したのだ。 あこがれの「高野龍神スカイライン」、試すなら今日しかない!
有名な無料ドライブウェイで紅葉シーズンにはタマらんらしい。
しかしウチからの距離が中途半端。 行くのはいいが、日帰りの周遊コースがどうも組みにくい。 終端から奈良県に迂回し十津川村経由でぎりぎり一日コース。 完全に和歌山側に降り海まで出ちゃうと日没までには帰れない。 まあいいや、出たとこ勝負で兎に角高野山まで!と本日はいつなく早朝から(といっても9時ですが^^;)出発。
携帯保温水筒にコーヒーと携帯食も準備し、防寒対策もぬかりない。 京奈和道(R24)高野口ICからR370で高野山に登る。
11寺半。 時間的にはまずまず。 しかし、高野山登りのカーブを30分以上もたどり、高野山の大山門に行き着いたところで、急に心理的な疲労がのしかかってくる。 自分の運転なのに軽い乗り物酔い状態になっているようだ。 完全に気分が萎えてしまっている。 この時点であえなく「高野龍神スカイライン」案はボツ。 スカイライン入り口手前の奥の院横の道路にバイクを止め、トイレ休憩・昼食休憩・徒歩観光に。 |
しかし、よく考えれば来週シゴトがらみで(←まんざらウソでもない^^)高野山一泊で観光の研修旅行に来る予定だった。
今日は観光は省略、適当な食堂できっちり昼食を取ることにする。 営業していた奥の院参道横道路の、和食と表示の出ている小さな食堂に入る。
観光地の食堂なので期待してなかったが、男女のお年寄りが丁寧に接客していて、古い田舎の町の食堂という雰囲気がある。 カツ丼750円お吸い物付き。 きちっとカツに揚げたての香ばしさがあり、なかなかおいしかった。 私はひところカツ丼評論家をしていたので(←これはウソ)、高野山での食事にはこの小さな食堂を推す、とここに特記しておく。 さて、腹に何か入ったことで再び気力も盛り返すが、「高野龍神スカイライン」は今回も見送ることにして午後のルートを検討する。
九度山橋本と来た道を引き返すのはつまらない。
地図を見ると往路の反対側のR371には怪しげな道が複数絡まっていて、奈良県吉野大塔方向に降りられるようだ。 これだね。 「高野龍神スカイライン」の入り口を通り過ぎて、スカイラインとは同じ道の逆側にあたるR371の入り口に行くと、「通行止め」のカンバンあり。
思い出した。 去年も「通行止め」だったので引返したのだった。 カンバンを良く見ると通行止めが解除される時間帯がある。
カンバンの横にいた係り員関係者風に行けるのかたずねる。 「今解除されましたので通行できますよ」とのこと。 この国道371自体、すでに私好みのあやし気な道である。 むふふ。 入って直ぐに野迫川村にいく県道53号が分岐する。 そちらの方が奈良県吉野大塔に抜ける本道だが、今回はR371の怪しげ度興味からそのまま下る。 |
路面はよくないが、交通量はまったくなく、平日なのに車列があったR370とはまったく違う。
アチラでは立ち止まって景色を見る余裕はなかったが、コチラでは心行くまで道路の真ん中に出て撮影可。 やがていいよ地図にも名前が出てない県道733の接続道に分岐。 こういう道に分け入る時、私に小さな幸福感がやってくる。 このまま誰にも知られていない桃源境にふと迷いこみ、浦島太郎状態で世間からいつの間にか消えていけるのなら、とかアブナイ妄想に淫し耽るのである。 ←なんだか用語自体アブない^^; |
でも、意外ときっちり舗装されてる道路で、名もない道にしては立派でしたね。 |
そのうち、私のあやし気な桃源郷妄想とは程遠い明るい里になり、富貴小中学校なんていう立派な学校もある村落に出た。 中筒香あるいは上筒香地区か。 |
日本の学校制度は徹底していて、どんな山の中でも学齢児がいれば学校を設置する必要がある。
生徒は付近の村落の子弟だとして、先生は一体どうして通勤してくるのか?学校で自炊してるんだろうか、とか。 今度は山奥の分校の新任教師の心温まる物語を勝手に捏造したりするのだが、多分、ふもとの橋本市から1時間も掛けずマイカーで通勤してらっしゃるというのが正解だろう。
道をゆっくりガニ股で歩いている頬かぶりしたお婆さんと目が合ったら、にっこり笑顔で会釈していただいた。
豊かな山村という雰囲気である。 もっとも向こうから見れば「オジンがバイクに乗っとるワイ、ご苦労なことじゃ」ニタッ、というのが正解だろう。 県道733に出、方向を間違え野迫川村方向からくる県道53に出てしまった。
本当は逆方向に行けばそのまま奈良県の幹線R168に接続するはずだったが。 まあ、どう走ってもまっすぐ伸びている道は無い。 地図で見ても、どの道も180度行きつ戻りつしているのである。 この↑ジグザグの線がなかなかそそりますねぇ。 いかにも裏道、アブなそうな予感に満ちている。 むふふ。 と、次第にマニアックになっていく自分を自覚。 ヘンタイというまでには至らないように気をつけよう。 県道53号高野天川線。 |
思いもかけぬ、まるで高速道路並みに整備された道路橋もあった。 しかし、すぐ林道まがいの車線無し道に戻るのだが。 |
もう下まで紅葉した山と紅葉の谷。 |
やがて奈良県の幹線道路国道168号に出る。 |
接続点猿谷ダム。
右が国道168。 左の水に映える色とりどりの山肌が美しい。 残念ながら既に西日逆光で写真では色があせてしまう。 最後の休憩点、吉野大塔道の駅(の向かい側の施設) |
さて、ここからはただ帰るだけの幹線道路の2時間だけど、裏道探検の初心を貫徹、途中で県道20に逸れ、県道39に逃げ、県道222に入り、県道269に分け入り・・云々。
つまり悪あがきを重ねながら帰るわけだ。 県道269から分け入る高取城跡はかなりの紅葉の名所らしいが、すでにそんな時間ではない。
ちらりと坪坂寺(紅葉見ごろ風)を上から眺め、R169に出橿原より京奈和道経由で帰宅。 京奈和道ではただ家に帰り着き熱い風呂に入るという観念だけが私を支配し、ついに追い越し車線から降りることはなかった。 ←この道もかなりアブない^^ origin: [高野大塔裏道探検] 2007/11/20(火) 午後 2:48
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