針テラス 琵琶湖東岸

 琵琶湖西岸 [滋賀]


'08 9月27日(土)
「電車で行こうよぅ」という夫の必死の抗議にも耳を貸さず、ヨメは「バイクでなきゃイミない!」
と却下。
(1)骨折療養中の私が
(2)始めての道を
(3)慣らし運転中の新車で
(4)タンデムで初ツーリングに。
人生に対するヨメの常なる積極性には感心しはするが、熟慮というものに欠け、正直言ってコワイ。
実はヨメには内緒だが、決行前日にも一人で山道にでかけ、小回りの練習をしてバイクを倒している
のである。

しかし覚悟を決めた。
やはり私だってバイクで走りたい。

琵琶湖大橋のたもとに素泊まり¥2500/1prsの宿をとり、琵琶湖の湖周道路を快走する予定。
ただし、琵琶湖一周して「向こう側」まで行ってしまうと私のホネに何かあった場合、
途中で引き返せない。
一日目は湖西岸、2日目は湖東岸を走りバイパス道路で折り返して来るという譲歩をしていただいた。

9月27(土)朝9時過ぎ奈良の自宅を出発。

余計なエネルギーを消費しないため、琵琶湖畔まで有料道路を使ってショートカットをする。
このバイクにはETC装置も付けた。
今まで料金ゲートで焦るのがイヤなので乗らなかった高速道路にずかずか進入できてしまう。

先ずは奈良・京都間のR24から京奈和道有料区間に乗り込む。
ETCアンテナのグリーンランプを確認し、時速20キロに落としてゲートに侵入。
手前10メートルで横の大きなディスプレィに「軽自動車¥100」と標示され、
サッとバリアが上がる。
無停止通過。

うむ。
ゲートで衛兵に敬礼されたような特権的な気分(^^;
信号のない緩やかなカーブ道路は快適そのもの。
バイクの6速を10数分に渡って維持快走。
従来のルート、R24なら木津川土手道はいいとして、信号待ちや町場の渋滞半クラッチですっかり疲れてしまうところだ。
日頃はスーパーの半額惣菜で慎ましやかに暮らしているにしても、レジャーにカネを惜しんではいけません。

京奈和道出口で「¥450」自動引き落とされ、巨椋バイパス経由で今度は名神の京滋バイパスに乗る。
宇治をトンネルで抜け一気に琵琶湖畔の石山に出る。
奈良から一時間か。
 

「トイレ!」

JR石山駅で。


瀬田の唐橋を渡り、まず東岸湖周道路(さざなみロード)を伝い宿舎に向かう。
昨日の雨はあがり空気は澄んでいたが、風が冷たい。
まだ夏のつもりで出てきたのにこれは予定外だった。

途中、琵琶湖のくびれ区間をはさんで対岸の大津を眺めるダイナミックな景色を楽しめたのだが、
いざ写真をとろうと駐車エリアに入ると平凡な水辺の光景しか見えない。

道の駅草津で休憩。
早めの昼食。
まだ腹も減っていないので「犬のランチ500円」にしようと思ったが、
琵琶湖畔に立っているエオリアンとウチのバイクをながめながら売店のパックすしを食べる。

琵琶湖大橋着。
宿舎の窓から見える琵琶湖大橋。

ハトよけの網がかかっているのがこの宿舎の格を示している。

部屋に上がると何故か眠たくなってしまう。
ま、急ぐことはない。
仮眠後、三時過ぎ琵琶湖大橋を渡って湖西往復に出発。

往路は一旦琵琶湖を離れ、比良山の裏側を通るR367「鯖街道」で北上。
その昔若狭から京都まで鯖を運んだ安曇川沿いの鄙びた街道。
しかし景色は単調といえば単調、交通量もあり、絶えず車にはさまれて走らねばならず、
バイクの自由さを発揮できない。
「奈良県の方がよほどいい」とは私じゃありません、実は滋賀県出身のヨメの発言。
ちょっと厳しいのは思いのほか寒かったこともあるのかも。

道の駅本陣。

このルートの唯一の道の駅。
休憩中の休日ライダー達。

美浜の方に行くという2台で来たカップルと談。
クラシックなタイプのBMWのライダーでした。
同じBMWライダーのよしみで話かけて来られたと思うのですが、すんません、
こちらはBMWライダー新入生、たいした話はできません(^^;

売店で鯖寿司を見るが一本1500円也。
もちろん残念する。

この後すぐ安曇川に沿って琵琶湖畔にもどる予定だったが、道まちがえてそのまま北上。
結局R303から琵琶湖に出る。
ここまでくれば琵琶湖一周してもたいした違いはなかったが、予定通り湖周道路で琵琶湖西岸を南下。

道の駅あさひ風車村。

ゴッホ風の白い跳ね橋もあり、なんだかソレらしい風景で笑ってしまう。

しばらく湖周道路を快走し、R161号バイパス(湖西道路)に乗って一気に琵琶湖大橋まで帰る。
走りやすい道だが、琵琶湖の景色は常に同じような平板さであまり変化はない。
適当に交通量もあり、車の流れの中を「ただ走っている」だけ、という印象。
風は冷たく、こんなに早くグリップヒーターのお世話になるとは思ってなかった。

湖岸の景色はしばしだったが、どこか見覚えのある光景もある。
半世紀以上前に田舎から大阪に出てきた当初の父が、配達に使っていた商業車(ダットサン)で
我々ガキ共をよく近江舞子付近の湖水浴に連れて行った。
琵琶湖に浮かびながら、横になってながめていた比良山の上の空とかを思い出す。

以来、何十年も車とは縁のない生活を送り、今当時の父よりもよほど年齢を超えてしまってから、
初めて琵琶湖畔を走行しているのだ。
ちょいと感無量。

再び琵琶湖大橋を渡り、たもとの新規オープンした大ショッピングモールピエリのレストラン街、
食い放題モービーディックで飽食し、宿舎に帰る。

バイクの燃費は良く、納車してもらってからまだ一回しかガソリンを補給していないのに、
奈良から琵琶湖一周してもまだ大丈夫という雰囲気。
頼もしいね(^^)

origin: [湖西・湖東一泊タンデム・ツーリング(1)] 2008/9/29(月) 午後 1:41
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