下北山スポーツ公園(泊) 余呉湖(泊)2

 余呉湖(泊)1 [滋賀]


'10 10月10日(日)
10月10日(日)
三連休だが天気は思わしくない。
土曜雨。日曜はどうもはっきりしない天気。
天気予報によれば回復に向かっているらしいので、昼から「とりあえずテントを持って」出かけることにする。
「格安キャンプ」をネットで検索、目的地「余呉湖キャンプ場」(1000円)に決定(←すべてヨメが..)。
とりあえずソコに向かって走りだし、天気と相談、実際にキャンプするか日帰りツーリングとするか
決めよう・・という柔軟さ(優柔不断とも)を計画に与える(←私)。
 
余呉湖は琵琶湖の北にある小さな湖で北陸自動車道を使えば早いのだが、ヨメの400ccは
ETC無装備なので1000エン高速は使えない。
一旦名阪道路で伊賀に行き、信楽経由で近江グリーンロード(R307)に乗り、彦根まで行くことにする。
そこまでは2,3度行っている。そのあたりで先に進む(キャンプ)か、引き返す(日帰りツーリング)かの決断をする、とモラトリアム風先延ばし的にとりあえず出発。

↓余呉湖 10.11朝

   ---<>---
名阪道路に乗ってみると、連休中日なのに案外車が少なく、好天で少し肌寒いくらいの絶好のツーリング日和。
ノンストップで大内IC(三重)まで快走。爽快。
やはりバイクは三桁キロ/hで30分はノンストップで走りたい。
 
山越えして信楽に出ると「街中芸術祭」とか何とかで秋の行楽シーズン集客企画の真っ最中。
たぬきと人の賑わいをチラリと見て先を急ぐ。
水口のスーパーで駐車。フードコートで昼食。とんかつ定食を二人でシェアー。
食料少々買い込む。ごはんもないのに「鶏ネギ塩焼き」一パックとか。
 
R307のバイパス道路「日野水口有料道路」が10月5日より無料開放になったらしく、料金所が閉鎖工事中。
元より側道から無料走行できた100円道路だった。
広々とした山野を抜ける気持ちの良い道だったが、元から本来の国道307だったように、
てきめんに交通量が増えていた。
 
道の駅「マーガレットステーション」休憩。 駅前マーガレット畑↓
ここから引き返して「かもしか荘」にでも行く?との良識の声はヨメが無視。
天気は良さそうなので彦根から琵琶湖の湖周道路を走り、とりあえず最後の道の駅まで行って決断すると再決断(又もモラトリアム風先送り)。
彦根で湖周道路に出ようとする接続道でかなりの渋滞。秋の観光シーズンの彦根城は強い。
彦根城には目もくれず、ひたすら先を急ぐ。
 
ここからの湖周道路(さざなみ街道)が今回の初走行部分。

長浜市街でちらりと長浜ドーム、長浜観音(←さ?)を横目で一瞥し、湖畔を北に走る。
 
琵琶湖である。
本日は波が高い。 
うむ。強風か。キャンプは中止だな・・。
ともかく、湖周道路琵琶湖畔の突き当たり道の駅「湖北みずどりステーション」まで行ってみる。
長浜以北は道路脇に街路樹が整備されていて、湖上に対岸や島が望めたりと、すっきりした
ツーリング道路である。なるほどの琵琶湖周遊、旅情をさそう。
 
♪波の間に間に 漂えば
 赤い泊まり火 なつかしみ
 行方定めぬ 波枕
 今日は今津か長浜か  (琵琶湖就航の歌)
 
「湖北みずどりステーション・夕日と水鳥の里」とある。
なるほど、湖上の島影の間から夕日がきらめくフレアを漣の上に長く翻している。
道路脇には一瞬のシャッターチヤンスを狙うアマチュアカメラマンの群れ。
もうそんな時間になっているのだ。
しかしヨメは湖上夕日の景観も眺めず、ひたすら、もう半額(^^/)になっている寿司・かやく飯を買い漁る。
本日の行方も定かならぬツーリングなのに、いいんかいな?
もし、強風・悪天候なら国民宿舎「余呉湖荘」泊まり(一泊2食7700円から)ということもあり得るのに。
 
琵琶湖を離れ、北国街道を北上、余呉湖に向かう。
もうとっぷり暮れそうな時間である。
 
ついに余呉湖畔道路に入る。
 
観光客で一杯の琵琶湖とは景観が一転し、山の湖の静謐な気配が辺りを包む。
 
湖畔の緑地にはテントもポツリと設営されている。
あ、いい。
風も収まったようだし、これはキャンプだな。
キャンプ場受付の余呉湖荘に行き着くと、もうとっぷり暮れてしまっていたが、ヨメともすでにキャンプ場泊で暗黙の合意ができていた。
 
静かな湖畔のたたずまい。
6時間かけてここまで走ってきた甲斐があった。余呉湖案を出したヨメの面目躍如。
しかし、雨がぱらついてきたぞ。いいんかいな?
 
フリーサイトしかないキャンプ場で、テント一張1000円也。
駐車料金も入場料もゲートも何もない。
完全自己管理の放置状態、ワイルドなキャンプ場である。
前回の下北山スポーツ公園のようなきれいに整備されたところでは全くない。
キャンプサイトは雑草・木の枝・小石ごろごろ。
テントは板の台上に設営する。
 
サイト以外の湖畔の緑地の方が公園風に整備されていてテント張るのにもいいんだが、という印象。
「そのほかの湖畔は『一応キャンプ禁止』なんですが..」と受付嬢。
最後の「が..」は放置を示していると見た。
 
もう真っ暗である。
湖畔の一等地は既に2・3家族が占拠している。
斜面のフリースペースには富山ナンバーのキャンピングカーが10台ばかり。
大型テント内部では賑やかな大声が飛び交っている。
斜面上部の平坦地にも一家族。広いタープの下には煌々とランタンが輝いている。
サイトがワイルドであるだけに、完全装備したヘビーユーザーの拠点と見えた。
ウチのようなワンタッチはおろか、単なるテントは他には見当たらない。
真っ暗で地面の様子がよく分からず、バイクをかなりワイルドなガレ場につっこんでしまい、
身動きが取れなくなった。
バイクを放置して、とりあえず一番奥の板場にテント設置。
ここで雨が本気で降りだした。
なんと!
 
今回はキャンピングチェアを一脚だけ持ってきたが、とても野外で座れる天候ではない。
ブルーシートをかぶせ、たちまち荷物置き場になってしまう。
バイクが横付けできるサイトならテントとバイクの間をブルーシートで覆い、広い前室を作る
つもりだったが、板場ではどうしょうもない。
テントの中に座り込んで、外に向かってコーヒーを沸かし、買いためた食料でとりあえず夕食にする。
携帯燃料付属のゴトクがヤワで、湯を沸かすのに苦労する。

雨に降られてテント内で食事。
景色も見えずわびしい路上生活風のディナータイム。
 
野外生活の醍醐味ですとでもいいますか。
 
食べ終わると何だか雨が上がったようだ。
 
外にでると満天の星。うわぁ。
カシオペアが頭上に、ケフェウスの五角形の次に、オリオンの四辺形。着物のすそがまだ地平の下。
余呉湖荘に入浴に行く。
懐中電灯なしでは歩けない道の暗さ。都会では考えられない夜の道。

入浴料400円。温泉ではなくただの浴場だった。
閉館時間の9時までロビーでテレビや新聞を見て過ごす。
 
来年のNHK大河ドラマは浅井の3姉妹の話に決まったようだ。
ロビーでは茶々・初・督3姉妹キャラクターグッズで一杯。
余呉湖の斜面の上は賤ヶ岳の古戦場。
そういえば琵琶湖から姉川が流れ出し、佐和山城主の石田三成の出生地、片桐且元の生家も近くにある。
日野市を通過したとき「蒲生氏郷公を大河ドラマに!」というノボリを数回見かけてニタリと笑ってしまった。
蒲生氏郷じゃあねぇ、ちょいとマイナーすぎないかい(^^)
 
国民宿舎を出るとまた雨になっていた。
外に出ていた私の靴は水溜りに。
 
後はテントで寝るだけだけど、団体サンの喧騒は収まりそうにない。
そのうち上のご家族のタープのランタンが消えたらペットの犬がキャンキャン鳴き出す始末。
ご家族一同は車の中で閉め切って就寝のご様子だが、うるさい犬は外で鳴き続ける。
こちらはとてもテントで寝てられない。
ああいう近隣への配慮がまったくないご家族、増えましたねぇ。ウチの近所にも。
 
そうこうしているうちに雨がついに本降りに。
もう子犬の鳴き声、団体の喧騒どころではない。
不安な大雨の悪夢に悩まされ、ワイルドなキャンプ生活の醍醐味を味わいつつ、
それでもいつかは眠ってしまう。
 
夜半、鋭く響き渡る「ぴーいっ」という野生の声が山から湖面に移動していく。
サルだとヨメはいうが、夜行性のサルは居ないはず。
あれはね、鳥だよ。夜鷹だね。・・・実は知らないけど。
 
午前二時、寒気で目覚める。雨は上がっている。
ついでに二人でトイレに行く。
雨が上がるとまた満天の星空。
なんという天気の変わり方の速さ。
暖房用使い捨てカイロを大量に投入して再就寝。

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origin: [バイクでキャンプ入門(2)@余呉湖(滋賀県)(2台) その1] 2010/10/14(木) 午前 2:29
下北山スポーツ公園(泊) 余呉湖(泊)2