白馬・八方(2) 和佐又山(泊)

 白馬・八方(3) [長野]


'10 10月18日(月)
(6)八方尾根自然研究路トレッキング 10.18(月)
朝食後荷造りし、チェックアウト。
レセプションに荷物を預け、八方尾根ゴンドラの割引券を買って乗り場に急ぐ。
ホテルの駐車場からの裏道を伝うゴンドラ乗り場までの近道をレセプション嬢が教えてくれる。
和田野林間リゾートの雰囲気が少々。
この時点で白馬岳が雲の上に屹立していたのだが、ゴンドラに乗り込むと途端にガスに覆われてしまう。まるで深海探査船で海底を進むような茫洋とした光景。上から見下ろすと密生している木々が海底の藻のように見えてくる。
 
乗り継ぎリフトの係り員氏:「5分前からガスが出てきた。上では抜けているかも。」

終着点の海抜2000メートル近辺では真横に白馬岳の山腹が見えていた。しかし、下からどんどんガズが上がってきて、勢いを増している。

リフト終点から八方池まで「八方尾根自然研究路」と称する尾根伝いのトレッキングコースである。
案内パンフレットによれば往復3時間半とのこと。
しかし昨日の栂池では公称所用時間の半分で歩けたので、充分帰りの梓9号午後2時半発には間に合うだろう。
トレッキングコースには岩場を登る上級者コースと板張り遊歩道の初級者コースがある。
当然のごとく上級者コースへ。サルのごとく岩場を登っていくヨメを追う。

こちらの岩場コースが尾根道で眺望が開けていた。
初級・上級分岐点で早くも脱落して座り込んでいるオジさんがいた。
確かに栂池自然園よりは本格トレッキング風である。
普段着・運動靴の我々の他はしっかりとトレッキング装備にリュックサックを背負った方ばかり。
 
快調に登坂。
私は偏平足なので岩場の方が得意である。平坦な道を歩いているとすぐ疲れてしまう。
 
上級者コースの岩場は、山腹から迂回してきた初心者コースと海抜2000メートルの第2ケルンで合流し、途端に人数が増えてハイキングコースのざわめきが満ちる。平日なので圧倒的多数が年配者グループである。珍しく若い女性が混じっていると、何処にいても浮き上がって目に入ってくるくらいだった。
この日、名古屋駅に帰り着き、帰宅ラッシュのターミナルで普通に若い女性がぞろぞろ歩いているのに妙に驚いたりした。 
八方池に40分で到達。しかし、正面の上方に五竜岳の三つの起伏がわずかに見えるのみで肝心の白馬3峰はまったくガスで見えない。
八方池に映る白馬岳の勇姿が目当てで皆ここまで登ってくるのだが。時間があるので池のほとりで晴れ間を待つ。
しかし、どんどんガスは濃くなり寒気も高じて来るばかり。

青空を映さない八方池はただの小さい水溜りである。
小一時間待つが、あきらめて下山する。
 
おじいちゃん・おばあちゃん達がふうふう言いながら、かなり無理して登ってこられるのだが、八方池では何も見えないのだ。まったくの徒労でお気の毒サマである。
下山途中の上級尾根道コースの曲がり角で暫く休憩していると、わずかにガスの晴れ間があり、「大雪原」(?)付近がくっきりとしてきたのだが、その上方は見えない。ここでも暫く待ったがあきらめた。後で聞くと、朝と夕方がガスが晴れる時間らしい。早朝には白馬岳が見えていたので、向かい合って眺望できる山腹の上にバーチャルな山頂を重ねてみる。

本日はここまで。次の機会を待とう・・・って、何時のことかね?


下りのリフト・ゴンドラではさすがのヨメもおとなしくなり、あくびなどをしていたのであった。
 
 
下山して再び白馬東急のマイクロバスで白馬駅まで送っていただく。
あまり準備もしてこなかったが、栂池自然園・八方尾根自然研究辞のはしごトレッキングはこれにて終了。
特急梓・信濃18号で名古屋駅。駅前・地下をうろうろし、結局高島屋の地下食品売り場で値引きが始まった弁当類を仕入れ近鉄特急車内で平らげる。
昔は鈍行駅弁が鉄道の旅の定番だったんだが、通勤客もいらっしゃるアーバンライナー内では何だかせわしない気もした。


origin: [白馬・八方紀行(7)] 2010/10/26(火) 午後 0:20
白馬・八方(2) 和佐又山(泊)