九頭竜湖 せせらぎ街道・板取街道

 飛騨高山 [岐阜]


'11 5月6日(金)
5月6日(金) 朝起きがけに入浴、伝統的のり+玉子、シオジャケの朝食後チェックアウト。
キャンプだと、撤収に時間がかかるのだが、風呂・食付き泊は実にのんびりする。
 
のんびりするならシーズンオフの国民宿舎ですぞ。
 
スキーのゲレンデがすぐ裏手。
なかなかのロケーションなので、荷造りしたバイクを玄関においたまま、広い敷地・キャンプサイトをしばし探索。
 
 
昨夜チェックインしたときには「歓迎・名古屋大学女子ラクロス部」の張り紙があり、ちょいと期待したりしたのだが、若い女子大生集団はもう帰ったあとだったようだ。
 
大学の合宿によく利用されているようで、館内に各大学のクラブの寄せ書き色紙が展示されていた。
 
裏手のキャンプサイト→
広大な敷地に本日はテント一張。 
昨夜、きちっと背広にネクタイの支配人、かどうかしらないが、そんな風格のレセプショニスト氏に近くの観光案内をしてもらった。
一押しは勝山の「恐竜博物館」という。
私は「恐竜街道」というキャッチコピーは九頭竜という神話的爬虫類や、山間の湖のネッシーからの連想かと思ったのだが実際に古代恐竜の化石が出土したらしい。
「支配人」氏には「ぜひとも行く」と応えたのだが、大野や勝山に行くと後はもう滋賀経由で帰るだけになってしまうのだ。
地図を確認すると、やってきた国道以外にも九頭竜からもう一本岐阜方向に走る面白そうな道があるではないか。やはり、観光よりもバイクのツーリングを楽しみたい。
 
県道127で再び岐阜のひるがの高原へ抜けることにする。
すると、自動的に白川郷に行くことになるのかいなぁ・・・明日、帰るのは無理かも。
ということで、県道127で山越えして再び岐阜県へと。
時に急峻な箇所もあるが、私には奈良で走り慣れた山道だ。
道沿いに点々とスキー場があるが、もちろんシーズンオフで車にも行き会わず静かな道だった。
ヨメをUターンさせたりして遊びながら山越えする。
静かな福井県側の県道127を過ぎ、岐阜の県道314になると里道になり、町になり、やがて幹線の国道156にぶち当たる。 飛騨街道、もしくは越前街道だそう。
後はこのR156を白川郷まで北上するというツアーに。
 
道の駅「大日岳」で最初のトイレ休憩。
・・・と、思ったのだが、トイレには「水不足のため使用禁止」とある。
道の駅自体も「何も無い・・ラーメン屋サンみたい」(ヨメ談)だそう。
 
トイレの使用禁止の張り紙を見てしまうと、急に尿意がつのる。
 
次は?
 
「分水嶺公園」→
トイレあり!
 
この公園から発した水は、左に行けば最終的に太平洋、右なら日本海に注ぎこむことになる。
 
国道だが、あまり産業道路の感じはしない。
まあ、ゴールデンウィーク中だからかもしれない。
まずまずの快適なツーリングで、バイクのグループも目につく。
しかし、道路の状態が悪い。
中央が盛り上がってしまい、時に溝が走る。
バイクではうまくコースを選ばないとバランスをくずしそうになる。
岐阜にはこの手の悪路が多かった。
「冬場、車がチェーン履いて走るので道路の補修が追いつかない」(ヨメ説)
ひるがの高原を過ぎ、荘川(そがわ)の御衣湖(みほろこ)↑ 荘川桜駐車場方向。
 
湖畔のキャンプ場を見学していると、駐車場の係り員のオジサンがやってきて、当方を岐阜初心者とにらんだのか、荘川桜、その他の観光案内の一席にあずかる。
 
ダム湖に沈むハズだった樹齢1500年の桜の古木2本を、湖畔に移植し公園にしたという。
後で、後本体を拝見したのだが、なるほど10本ばかりのつっかえ棒で支えてやっとお立ちになっている風情。
また、このr156沿いも路線バスの運転手をしていた個人が私財で一本一本植ていった桜並木が美しいという。
「まだ、咲いてませんがね。」
え、山国では桜の開花はまだだったんだ!
並行する高速道路が開通して、この国道、すっかりさびれて交通量が減り、そのぶんバイクが増えました、とか。
 
うむ、バイクが多い。事故も多いんだろう。
道には「二輪であの世にいってらっしゃい」(だったか?)とか言う坊主のイラストが並んでいる。
でもな、坊さんのイラストを「死」の象徴に使うのはあまりに失礼な表現だと思うぞ。
↑道の駅「飛騨白山」 トイレ休憩。
ちなみに、まだ昼食未摂取。このまま夜まで何とかゴマかせそう。
私達はあまり昼食にはこだわらないタチである。 (菓子ばかり、だったりして)
↑これ、白山?
 
昨日から白く冠雪した山を見るたびにオーストリアを思い出すのだが、どこに行っても空中架線がやっぱりここは日本でっせ、と主張している。
ヨーロッパから帰った時、空中を縦横に走っている電線に衝撃を受けた。
日本に住んでいた時には別に何とも思っていなかったのだが。
おっと、なにやら駐車場があったが、通りすぎたが? ヨメがついてきていない。   引き返す。 と、これが白川郷せせらぎ公園駐車場。 公式には白川郷で駐車できるところはここだけらしい。   さっそく、係りのオジサンがやってくる。 「バイクはこっち。200円。2台で400エンね」 ま、しかたないでしょう。 「案内書でパンフレット取って、あの橋わたって、あっちが白川郷。」 はいはい。  いやあ、バイクで下道を走り、とうとう飛騨白川までやって来たんだねぇ。  
世界遺産合掌造の集落は他の地区にもあるが、この萩町が最大らしい。
歩いて15分ほどの集落。
さすが観光客でいっぱいだが、世界遺産にしては外国人客の姿がない。
 
私達は飛騨白川まで行った、ということが大事なので、「最大」の○○家住宅(¥300)にも、「最大級」△△家(¥300)にも「一番有名な」××家(¥300)にも入らず、五平餅200エンをかじっただけで白川郷を終了することにする。

 今晩の宿泊地を決めなければならない。 
この郷にも民宿はあるが、このような観光地ではどうもね。   

やはり高山まで行きますか。 
白川郷からはR360で行けるはず。地図でみるとえげつない山道のようだが。  

 駐車場のオジサンにR360の行きかたを訪ねる。   

「国道360号は不通だよ」 ・・・え! がああん。 
「他に道は?」 
「高速で清美まで行って、中部縦貫道かな」 
高速は使いたくないんだがなぁ・・・ 
「あ、先ず富山まで出て、41号で・・・ちょっとややこしいけど」 
「え?富山県まで?」 
「もうあそこが富山だよ」 はふ!   
ま、いいか、高速を使おう。  

 というわけで、ここで初めて東海北陸自動車道に乗る。 
実は、ずっとこの高速とつかず離れずでやってきたわけだが。   

ちょいとは景色に期待したが、何と白川郷ー清美IC間は殆どがトンネルだった。 
おまけに強烈な横風があり、寒くて景色どころではない。 
途中飛騨河合PAで休憩と思っていたのだが、トンネルの切れ目にわずかに表示があっただけで、あっという間に通り過ぎてしまった。 
寒気の中の時速120キロ。 清美ICまでヨメの非ETC400CCバイクで¥1700.。 
どうですかい>ヨメ、高速の走りごこちは? 
『飛騨高山まで高速でパッと行く』と言ってたわけだが?   

中部縦貫道経由で高山市街。
 完全にキャンプの雰囲気ではないな。 早いとこ、適当な宿舎を探さなきゃ。   

とにかく高山駅まで行き、バイクを不法駐輪し観光案内所、旅行エージェントをあたる。 

駅のJR系旅行社の話だと、昨日までは高山祭りだったが今日はどこでも空いていると。 
宿は選び放題。7時まで開いているので、他のエージェントにも行ってゆっくり選んでください、と。 
ははぁ。それではそのつもりで。   駅前にも2,3ホテルがあるので見てまわる。 

あ、あそこ一泊2700円と書いてある。

で、どうだった? 
潰れてた、云々   

ウチの近所にもある「スーパーホテル」朝食付き¥4990が気になるので見に行くと、こざっぱりとして若い女性客が多かった。 
二人用スーパールーム¥7800なら一人あたりたった¥3900と。
 風呂は天然温泉。  

 ソレでいいか。 決定。 

 スーパーホテルチェーンは初めてだが、なかなか面白いと思う。 
ルームサービス一切なし、連泊でもチェックアウトタイム10:00amからはメンテナンス用に必ず部屋を空ける、パジャマは自分でフロントから取っていく、等々の徹底したコストダウンを図っている。 まちがっても、部屋にふとんを敷きに来てくれることはない。

  
もっとも、昨日のふとんを敷きに来てくれる「パークホテル九頭竜」は、素泊まりなら¥3800でスーパーホテルよりも安い。   

夜になったが高山観光。  

 観光客の絶えた「古い町並み」。 
夜なりの風情もなくはない。  

 さて、夕食である。 お昼は抜いてある。  
せっかくの飛騨高山である。 
これはもう飛騨牛だね。

←飛騨牛の焼肉定食と 飛騨牛のステーキ丼。 
どだ。      










→ 実は 案外安かった。   

キャンプ、国民宿舎、スーパーホテル、まんぷく亭 
実に確固たる人生観で生きているなぁ。 
我ながら。    

origin: [GW岐阜県(と、ちょいと福井)入門 (3泊2台) その3] 2011/5/13(金) 午前 2:54
九頭竜湖 せせらぎ街道・板取街道