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 蓮ダムと南ドイツ [三重/ドイツ]


'11 9月29日(木)
                                  ↑ 南シュバルツバルトの村を走る2台 
9月29日(木) 天気だから今日はバイクで遠出したら?とヨメが会社から電話。
秋の演奏会シーズンが始まっていて、週末は常に合宿・特別練習日。
帰国してから遠出する機会はなかった。
まあ、せっかくだから一人でひとまわりしてくるか。
 
実は未だ時差が修正できず、またする必要も無く、相変わらずヨーロッパ時間で過ごしている。
明け方に寝て昼過ぎに起きるというリズムが基本。
だから朝から起こされると昼寝は必須である。
では、テント積んでどこかの野原か川原で昼寝してくるか・・
 
R166で高見峠から三重に抜け、栃谷から裏道で青田川の川原に行く。
山地に入ると道が荒れていた。
木々や石が道に散乱し、地割れが不気味に切れ込んでいる。
地割れ部分はさすがに当局がパイトンを並べて注意を促してあったのだが。
 
この夏の台風の影響は壊滅的だったようだ。
そうでなくとも震災や円高で財政状況はよくないのに、とても地方の山道の補修やメンテナンスをしてられないのかも。
いつもは道路の整備状況がいいハズの三重県でもこの状態である。
まあ、当分台風で死者が出ている奈良県山岳地へは行かない方がいいか。
 
2,3度遊んだ山間の青田川の秘密の川原への道は明確に「通行止め」の表示。
歩いて確認する。
道には倒木・瓦礫が散乱しているが、通行できないほどではない。
秘密の川原へは200メートルほど。
通行止めを無視して入り込む。
 
とにかく川原で昼食と昼寝。
しばらくぶりの擬似キャンプ生活を挙行した後、連ダム方向に抜ける。
 
 
普段は山とダム湖への川筋とそこここの橋の構図が美しい地帯
だが、水が異様に濁り、流木が浮いていて重苦しい。
よく観察してみると河岸のコンクリートが割れ、地すべりの跡がある。
土手にも倒木がそのまま放置されている。
重苦しい風景だった。
 
このあと、重苦しさをサスペンスにすり返えようと、もう夕刻だったが、まだ辿ったことのない連川沿いの県道569号に分け入ってみる。
もう絶対に車影はなく、並行する林道には通行止めのバリケード。
本来は奥香肌峡と称する景勝地のハズだが、寂びょう感が募る道筋だった。いや、ここは快晴の秋晴れの日中に走行してあげないと悪いな。
もう5時には陽がかくれ走行風が冷たい。
六時には町場に帰っていないと暗くなる。
 
南ドイツでよく見かけたバイク・ツーリングの連中を思い出す。
今回の訪独には一応国際免許を持っていったのだが、バイクに乗ることが目的ではなかったので、積極的にはレンタルバイク屋を探さなかった。
 
→バイロイトのバイク屋
こういう店舗でレンタルもやっているところが多い。
 
それに、ドイツのライダー連中は、夏にも関わらず全て重装備できっちりとした黒のライダースーツに身を包んでいるのだ。
バイク借りるならペラペラのアマ具兼用のウィンドブレーカーで乗ってやろうと思っていた私はちょいと二の足を踏んでしまったこともある。
今年の夏は異常気象なのか、夕方に雨が降ることも多く、てきめんに寒気が襲ってくる。
日中、どんなに暑く思えても、多分走行風はかなり寒く感じるのではないだろうか? 
今、あらためて日本のバイク・ロードの現状を見てみると、やはりドイツでバイクに乗っておけば良かったと多少の後悔の念を感じてしまう。
ちまちまとした町場の信号をクリアして、やっと郊外に出ても、今度はブラインドカーブの連続をちまちまと回らねばならない始末。
 
速度無制限のドイツのアウトバーンではなくとも、南シュバルツバルトの広々としたなだらかな丘が続く緑の道をどこまでもバイクで走り続けることの幸福感は!
 
やはりバイクはどこまでも一定の風を受けながら走り続けなければ意味が無い。
車と違って、低速走行やのろのろ運転になると、途端に神経と体力が磨り減ってしまう。
バイクは走り続けないと倒れてしまう乗り物だ。
 
←おや、ウチの赤バイクの兄弟分のGSがいる。
 
日本でも最近は重装備の超大型バイクも見かけるようになったが、やはり日本のちまちまとした道路では無理があると思う。
ハーレータイプのアメリカンにしても、アメリカの地平線まで続く直線道路にこそふさわしいので、日本の地形には絶対に合わない。
ウチの近所ではなく、アリゾナの荒野でこそあんな排気音で雄たけびを上げて欲しいもんだ。
 
ドイツではBMWが最多で、後日本車3社とハーレーの四つ巴のようだった。
←いやぁ、いましたね。カワサキカラー。
バイク専門メーカーである。
比較的地味なジャケットのヨーロッパのライダーの中ではこのおそろいの色のコンビネーションは目立つ。
やはりカワサキでないと、というライダーの自己主張が感じられる。
 
船長さんヒゲの老ライダー →
年配になってバイクに乗る人も多いようだ。やはり、車よりも実用性がないので比較的時間に余裕のある人のゆったりとした趣味にふさわしい。
だからやはりゆったりと乗りたいもんだね。
 
  とにかく、田舎に行けば行くほどバイクライダーがよく目につく。
都会ではそれほどでもなかった。
いや、フランスでは都会でも多かったか。
 
 
 
 
ドイツの市街地では石畳の場所が多く、私はそれにも恐れをなしてバイクに乗らなかった。
フライブルグの主要市内交通機関、市電の線路もライダーの目から見ると危険きわまりない道である。雨で濡れていたとしたら最悪だ。
 
 
→この村でバス待ちの間ぶらぶらしていて向こうからやってくるライダーに遭遇。
正面からレンズを向ける形になったので、一応手を上げて合図する。
すると、やはり向こうも合図返してくれましたね。
 
 
ドイツではライダー同士の合図を普通にやっている。
これは右側走行なので、左側にすれ違う相手と左手で合図しやすいから。右手はアクセルだから離せない。
と一昨年のバイエルンアルプスツーリングで実感した。
 
 
もちろん、地元の若い連中は大型ツアラーではなく、低排気量のオフロード型に乗っている。
コイツ、ヘルメットは持っとらんな。
ま、田舎じゃそれでも可か。
 
 
origin: [フライブルグ通信 枠外編 南ドイツの夏のバイク写真] 2011/10/3(月) 午後 1:50
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