蓼科東急リゾート 道の駅恵那

 諏訪湖・のぞきど森林公園 [長野/岐阜]


'12 5月3日(木)
D6 5月3日(木) 蓼科東急リゾートH → のぞきど森林公園cpm
 
リゾートホテルの暖かい部屋でさわやかに目覚める。
曇っているが雨ではないようだ。
 
朝食前に朝の庭園を散歩。
ホテルの建物の上にのぞく蓼科山に朝霞み。
 
山林キャンプ場の朝の野趣もいいが、巧妙に設計され、よく手入れされたリゾートホテルの庭の遊歩道は当然ながら実にすがすがしい。
 
ホテルから眺めて良し、実際に散策して良し。

 
でも、多少万人向きステレオタイプ額縁様景観固定仕様なので毎日なら飽きるのかも。
 
朝食はハーフバイキング。
 
つまりメインディシュは和洋を選択し注文、サラダ・スープ・デザート類は取り放題。
 
 
ご飯・パン・味噌汁のお替りで力いっぱい頑張る(^^;
 
午前中にもう一度別館温泉に行き、入浴後テラスで涼む。
天候は順調に回復していくように見える。
今日は連泊ではなく移動してキャンプできそうだ。
 
 
 
 
雨だったのでホテルの玄関脇の屋根の下に特別に駐車させてもらっているウチのバイク達。↓
 
チャペルで結婚式。

後側はチャペルだが、何となくバンガローに見えてしまう(^^;
 
玄関脇で荷物を造り、チェックアウトを済ませてからロビーのパソコンで本日の行程をじっくり検討する。

やはりビーナスライン再走するより、そろそろ帰路につくべきだろう。
リゾートホテル泊のおかげで蓼科を堪能でき、なんとなくビーナスラインを締めくくれた気になっている。
後は帰路のキャンプ場で1,2泊し、土曜までに帰ればいい。
ということで、蓼科リゾートお昼過ぎ出発。

 
茅野市街地のザ・ビッグ駐車場横のイオンのガソリンスタンドで給油。
ヨメの指示。
イオンカードで支払えば格安になるのだ。
こういうところヨメはアコギなくらい目ざとい。
 
諏訪湖畔に達し、緑地で昼食にする。
対岸遠くに憧れの「白鳥号」が現役で泳いでいるのが見える。
 
白樺湖の白鳥号、乗りたかったぁ・・」   もういい!
よく見ると、白鳥の首だけではなく、ネッシー頭も泳いでいた。
 
急激に天候が回復し、今度は暑くてかなわない。

トイレを借りに行った湖畔の諏訪市美術館の駐車場で孫を連れたご老人が声をかけてくる。
「テント積んで気ままにバイクで旅行ですかぁ。いいですねぇ?」
「はい、いいですよぉ。」
 
すかさず、本日の天気情報を得ようと試みる。
「暑いですねぇ。雨の予報だったけど、もう雨行っちゃったんですかねぇ?」
するとこのご老人、したたかに返事をはぐらかす。
「雨、行っちゃったんでしゅか?」と孫に訊ね、孫に「雨、行っちゃった」と答えさせ、そのまま行っちゃってしまったのである。
 
湖畔道路も涼しげで良さそうだったが、地図をみると県道50号が中央自動車道下道のR153へのバイパスになっている。
諏訪湖畔から県道50号の山道に駆け上がる。
 
この道は後はゆったりと下り、岡谷市街地を避け、のどかで走りやすかったのだが、名古屋に向かう幹線のR153側道の県道19に合流後は殆ど町場の道で面白くもなんともない。
 
このまま駒ヶ根のキャンプ場を目指す予定だったが、伊那市からR361で右折し権兵衛トンネルを抜けて、中仙道のR19に鞍替えすると予定変更。
 
伊那市街を通り抜けるのに道が細かく分岐接続していて苦労したが、やがて権兵衛トンネルを抜け中仙道に合流した。
 
このトンネルの標高は高く、市街地から急に高山道路風になり、町場走行のストレスは解消したのだが、今度は山岳地帯特有の天候の急変に見舞われることになる。
 
中仙道最初の道の駅「日義木曽駒高原」においてあったパンフレットを見、近くの「木曽駒森林公園キャンプ場」に見学に行く。
休日をバーベキューで過ごす子供と犬の嬌声が満ちていて、とてもやないが静かなキャンプが出来そうにない。
 
予定変更し時間を食った。
もう夕方で、雨の気配も脅しをかけてくるのである。
諏訪湖じゃ、あんなに快晴で暑かったハズじゃないか!
ゆっくり投宿地を選んでいるワケにはいかない。
 
メモしてきた、もう少し中山道を下った大桑村営「のぞきど森林公園キャンプ場」に電話。
空いてそうなのでそちらに行くことにする。
中仙道は谷間の道で、雄大な御岳山が見え隠れし景勝地にも恵まれている。
交通量は少なくはないのだが、中部自動車道沿いの町場の道路よりはよほど景観の変化があってツーリング向き。
 
しかし、次第に厚くなっていく曇に雨まで混じりだし、景色を楽しむ余裕はもうない。
「寝覚めの床」もちらりと横目で一瞥しただけで先を急ぐ。
 
道の駅「木曽福島」には御岳展望台があるのだが、厚い雲に覆われてしまっていて何も見えなかった。
 
午後6時前、教えられた目印のコンビニに到達。
ここから左折して山道を登れば森林公園である。
天気も幾分か持ち直し、ホッと安堵の息をつく。
 
しかし、舗装してあるのか無いのか、どちらともつかない狭い急峻な山道がどこまでも続き、本当に「森林公園」なんてこの先にあるのか不安になる。
かろうじて一キロごとにある標識が道を間違えていないことを保証してくれる。
延々と10キロも山を登らされるのである。
予約していなければ、途中で引き返したくなるような心細さ。
コンビにで何か買っておけばよかったか。
 
やっと「のぞきど森林公園キャンプ場」到着。
ちゃんと公園管理事務所があり、しっかりした施設のようだ。
 
本日の泊り込み担当の作業服の若者が応対してくれる。
料金は:
フリーサイト持ち込みテント一張り2500エン
オートキャンプサイトなら5000エン。
 
まだ若いのに、まるでもみ手でもするように「お待ちしてました」、とばかりの丁寧な応対ぶり。
村営の職員なんでしょう?
 
「フリーサイトはバイクでは入りにくいので、オートサイトの方がと・・・」
「とにかく見てみないと・・」
「ちょっと遠いので案内します。ここから車で5分くらい。」
「ええっ?」
 
軽四トラックで公園通路を先導してくれ、着いたフリーサイトはまったく無人。
木々に囲まれたのどかで落ち着いた斜面だった。
オートサイトを見るまでもなく、即このフリーサイトに決定。
 
「料金は明日発つときに事務所で。マキは300円です。いや、すぐ持ってきますよ。チャッカマンも。」
非常に頭の低い親切な若者だな。 
サイトの下は砂利まじりの草地だが、木製パレットが無尽蔵にストックされているので、適当な場所に敷いてテント設営。
 
しかし、再び雨の気配。
おまけに風もある。
風のためにもう一度小雨に濡れながら設営し直すハメになる。
 
作業服の若者が軽四トラックで届けてくれたマキを暖をとろうとするが、完全に雨模様になり、もう戸外でくべることもできない。
タープの下で炊飯し、カレーライスを製作。
雨の中で他にすることもなく、ゆっくり時間をかけて炊飯したので今回のご飯の出来は最高だった。
 
ランタンの火に羽虫がいろいろ反応し飛び込んでくる。
足元の地面が暗がりに揺れるので見ると、丸々とよく太ったヒキガエルである。
さっきまで横の小川でボワーボワーと鳴いていたヒキガエルが、まるで子犬のように食事の匂いにつられてやってきたようだ。
ちょいと足蹴をくれてやると、よたよたとユーモラスに逃げていく。
 
雨が本降りになり、急激に寒くなる。
今回のキャンプ・ツーリングで最大の試練に立ち向かうことになる。
「もうどうしょうもなくなったら、電話したらあの作業服の人、バンガローのキー軽4で直ぐ持ってきてくれるよ。」と非常時の算段。
まあ、よかろう。
そういう不安や苦労もキャンプ泊のうち。
 
幸い雨は小降りになり、眠れないほどではない。
就寝前にトイレ棟に行くと、作業服の若者が軽4で見回りに来ていた。
「雨で大丈夫ですか?」「小降りになったので何とか。」
 

諏訪湖・のぞきど森林公園  道の駅恵那 [岐阜] 針テラス・野外活動センター
'12 5月4日(金)

D7 5月5日(金) のぞきど森林公園cpm → 帰還
 
朝、雨はすっかり上がっていた。
朝もやの木立がいい雰囲気である。
不安な夜を過ごし、再びやってくる新鮮な朝、再生の喜び。
様ざまな鳥が鳴き、森の奥からきつつき(アカゲラ)の木をたたく音が響いてくる。
この森の響きはヨメには初めての体験だったようだ。
 
少し上のオートサイトにあるトイレ・シャワー棟には玄関入り口があり、虫も入らない。
コインシャワーはウチの風呂場並のプラスチックユニットで快適そうだ。
広大な敷地にケビン・バンガローが散らばり、おたがいの独立性も高い。
かなりの標高のくせに眺望がないのは残念だけど、設備のととのったいいキャンプ場である。
 
我々だけのフリーサイトは快適で立ち去りがたく、散歩したりいろいろ荷造りしたりして、午前一杯だらだらと過ごす。
午前中に軽四で巡回に来た、今度は作業服のオジさんから情報収拾。   御岳は大桑村からは近くの山に隠れて見えない。 家族連れには反対斜面の川のあるキャンプ場が人気。 「雨でマキ使えなかったんなら、料金はいいですよ。帰って事務所に言っとく。  ああ、そのままで。今ついでに持って帰るので。」

 
ヨメはもう一泊どこかでキャンプ、と主張するのだが、もう都市周辺のキャンプ地しか選択肢は残っていない。
天候もまだ不安定なので、本日中に帰還すると決定。

管理事務所に行き清算。
 
昼間に見ると、よく整備された広大な森林公園で、別方向にも第二バンガロー村との矢印もある。
あと二日もすれば全山つつじの満開になるそうだ。
 
しかし、もう午後になってしまった。
国道に下り、帰路を急ぐ。
 
GW最後の週末である。
 
道の駅「賎母」では駐車する車が道路にも溢れていた。しかし、山岳部では雨がちらつき依然天候は不安定。

やはりキャンプできるような天候ではなかった。
 
天気がよければ恵那峡あたりを観光するつもりだったが、まっすぐ帰宅した方が良さそうだ。

 
昨年のGWツーリングの帰路、大垣付近の普通道路で渋滞に会い懲りたので、今回は中津川ICから高速に乗り、そのまま名古屋を迂回して伊勢湾岸道経由の高速道路だけを使って帰宅することにした。
 
ところが高速道路だけなのに、中津川から5時間以上もかかってしまう始末。
すべてのサービスエリアで休憩しながら帰ったこともあるが、伊勢湾岸道のとてつもない横風で難航したことが大きい。
天候不順の等圧線の乱れが海岸沿いでは強風を引き起こし、名古屋港上空では暴風のごときになっていて肝を冷やした。
顔を上げていられず、バイクにへばりついて下向いたまま、目だけで前を見る。
名古屋港上空からの近未来的に雄大な鳥瞰もチラリと横目で見ただけだった。
 
本来、スピードを上げれば走行は安定するのだが、向かい風の風速はそれだけ強くなってしまう。
高速道路の左端路肩近辺を60キロ速度でよたよたと。
 
一度湾岸道を経験している私も不規則にハンドルを風に取られてしまい本当にコワかった。
400ccのヨメはよく耐えて、ついて来た。
大垣付近の普通道路の渋滞の方がよほどマシだったか?
←御在所岳SAで虎屋のういろうを買うヨメ
 
 
 
夜10時、出発点の自宅ガレージに一週間ぶりに帰着。
事故もなく、いや一度コケたか?お互いの無事を確認できて本当に良かった。
ふぅっ!
 
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というワケでこのツーリング、面白かったし、苦労もした。
我々は比較的晩婚なので、若い時の苦労を共にした、ということはない。
こんなちょっとした冒険旅行の苦楽を共にすることで、その辺を補っていることになるのかもしれない。
 
それにしても伊勢湾岸道の横風は本当にコワかった。
しかしこれも言うなら、そんな試練にも耐えたので、もうどんな所に行っても大丈夫という自信に繋がったのではないだろうか。
来年のGWにはヨメがバイクで北海道まで!と言い出さないか、ちょいと心配(^^: 
origin: [GW信州野営ツーリング(2台 6泊7日)の6] 2012/5/15(火) 午後 2:51
蓼科東急リゾート 針テラス・野外活動センター