漁火街道 永平寺・九頭竜

 エボシ岳 [福井]


'12 9月24日(月)2
9月24日(夕) 前項の続き
 
15分くらいで到着のはずが、県道264の分岐が見つからず、漁火街道をちょいと迷走。
交通量は多くないのだが、片側一車線の海岸道路で道端の店舗の前には駐車場はなく、作業や買い物をするのに平気で道路に車を停めている。
迂回したり、対向車をやりすごしたり。
のどか、と言えばそうなのかも。
 
結局県道264が分岐しているのではなく、漁火街道R305自体が右折し内陸に入り込み、少し行ってから県道264に分岐していたのだった。
海岸道路から分岐すると急に山道になり、かなりの標高まで登る。
海と山が隣同士である。
 
峠を抜けてチラリと鯖江郊外が遠望できた、と思ったがすぐに道は下ってR417に合流する。
これも比較的のどかな国道だったが、なかなか「県民いこいの森」への分岐点がわからなかった。
試行錯誤でもう少し向こうの道に入り、思考が錯誤し引き返したり。
県民いこいの森は地図上では道路の左側にある。
 
しかし、本当の入り口は道路の右にあり、R417をまたいで登る形になっていた。
既に5時である。もうこの道を行くしかない。
今更他のキャンプ場を偵察に行く余裕はなくなってしまった。
 
「県民いこいの森」はこの山一帯の通称で、「悠久ロマンの杜」と「エボシ」にキャンプ場マークが付いていた。
10分以上かけて山道を登り、「悠久ロマンの杜」へ。
 
管理棟らしき建物があったが、誰も居ない。
軽4トラックで作業をしているオジさんを見つけ、声をかける。
 
「管理棟はどこですか?」
「あそこだけど、もう閉まってるよ」
「キャンプしたいんですけど」
「ここはコテージだけ。エボシに行けばいい。」
 
このオジさん少々耳が遠いところもあるのか、われわれのヘルメット声が聞き取りにくいのか、何度か聞き返される。こちらも様子があまりわからず、何度も聞き返す。
 
要するに、エボシキャンプ場でキャンプは可能。
ただし、管理棟はもう閉まっていて宿泊はもう申し込めない。
明日も管理棟は定休日で閉まっている。
しかし、本日は誰も宿泊者・キャンプ客はいないので、コテージもエボシキャンプ場もどこも空(あ)いている。
 
「え?コテージの鍵も開(あ)いていて、自由に入れるの?」と、ヨメはトンチンカンな理解をする。
 
県民いこいの森は入園料一人100円。二人で200円。
・・・え、今払うんですか? そう。
 
ということで、とにかくオジさんに200円支払い、めでたく県民いこいの杜に入園、というか、もう既に入場しているわけだが。
 
教えられた道をたどり、エボシキャンプ場に到着。
ふは! なんと、見事な。   折り重なる山並、山波に足元の集落や、遠く鯖江の市街地、大野あたり(推測)まで包まれている。
 180度を通り越して、200度くらいの位置には日本海も見えている。  ↓コレ
  エボシ山頂上直ぐ下の絶景展望サイトである。 
キャンプ場の案内板によれば、この広い絶景の芝生にたった3サイト。 
一泊2000円で予約が必要。 
まあ、明日管理棟に2000円支払いに行けばいいだろう。 
え?明日は定休日? 

ま、ナンとかなるだろう。  
このような絶景のキャンプ場は見たことがない。
「曽爾村の屏風岩の比じゃないよね。」とヨメ。
そういう風に言っちゃいけません。
 
とにかく、キャンプ場だけではなく、今まで私が見てきた世界の絶景のうち、確実に10指に入るだろう。
一位はノルウェーのスタバンゲル近郊のフィヨルド。
二位はシャモニーの谷を挟んでのモンブラン氷河の遠望か。
ニュージーランドのマウント・クックも入るかな。
 
綺麗な景色というヤツはうんざりするくらい見てきたが、絶景というには180度以上展望が広がっている壮大さが必要だ。
とか、言いつつテント設営完了。
 
ただし、絶景の引きかえに、エボシ山頂には強い風が吹き上げ、ときおり吹きなびかされた木々が波のような音を響かせる。
それでは、例によってもう一度バイクで地上に舞い戻り、食料の調達に行く。
 
国道417鯖江方向にスーパーメルシー発見。
惣菜の買い食いの楽しみ。
相変わらずのスーパーキャンプ(^^;
 
せっかく日本海に来たんだから、とヨメは地元産品を物色。
 
折りよく、入り口近くの刺身専門商が値引きを始める。
ぶりの刺身、ぶりフライにシイラの天ぷら。
 
あ、お醤油ください。フライのソースも。
親切な売り子さんで、携帯用醤油・ソースの小袋をたくさん持ってきてくれた。
 もうとっぷり暮れた山道をたどり、エボシ山頂に帰る。
いやあ、下界の町の明かりもきれいだが、風が強くてテントが飛ばされそうだ。
 
食後、タープを張って風をさえぎろうとするが、うまくいかない。
タープのおかげで、余計にバタついたりする。
 
山頂キャンプも結構きつい。
もちろん・・・よりはよほどマシなのはいうまでもない。
 
風はきついが、気温はそう低くは無い。
テントのバタつき音だけ我慢すれば一夜をなんとか過ごせるだろう。
・・・
 タープの張りなおしや、芝生ジョギングで暖をとり就寝。
しかし、夜中まで時々テント・タープのたるみを修正する作業に出るハメになる。
しかし・・・でさえ無ければなんだっていいのだ。
origin: [越前福井ツーリング 1禍2台3泊4日 (4)] 2012/9/30(日) 午後 8:34
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