蓮ダム・飯高・茶倉 和佐又山キャンプ2

 行者還峠・和佐又山キャンプ [奈良]


'13 5月5日(日)
5月5日(日・祝)
「天気良さそう。行くよ!」と起き掛けにけし掛けられ、連休最後の2日なのでなんとなくキャンプになる気配。
ヨメは渋るのだが、一泊しかできないんだから和佐又山しかないだろ?と押し切る。
「自分では一人でどこにも行けないんなら、黙ってついてこい!」←心の中で(^^;
 
朝食後からテント・寝袋の準備。
今回は一泊なので、着替えなし、飯盒炊爨なし、夜は買い食いでいい、なるべく簡単に。
ヨメの黒バイクに寝袋・マット類を積むと、イス2脚とテントは余裕で赤バイクに。
サイドケースを一段階拡張する必要もない。
 
普段なら荷造り積載するだけで気分が萎えてしまうのだが。
ここにも大洪水の余波。
世界の過剰が神の怒りを買う。
 
それでも実際に出発できたのは11時30分。
昨日は意外や200キロ近く走っていた。
再度ガソリンスタンドに立ち寄る。
 
葛城山麓県道30号でR309と予定してたが、24号橿原交差点でそのまま京奈和道で直進できるのを忘れていた。
明日香・高取の帰り道によく利用したが、吉野方向への格好の進入路にもなるのだ。
右折じゃなく、このまま直進と後ろのヨメに手真似で指示。
 
京奈和道(無料)県道30、高取バイパスを通過。
 
直線ではなく、アミダ状に次々と道路を乗り換えるのだが、走りやすい新しい道が多く、走行快調。
ヨメも満足。
 
吉野路大淀 iセンター(道の駅)でヨメ大満足。
 
本日は買い食いキャンプ予定なのでここで昼食を見繕う。
パン類、その他、なんだっけ?さや豆だったか。
 
ごま食パン、と何やらを買っていくと言い張るヨメを、なだめるのに必死。
「帰りにここ寄る?」「さぁ・・寄ってもいいけど。」
 
私の腹つもりでは往路は大淀から下市でR309、黒滝、天川から行者還峠を越え和差又山。
復路がR169で東吉野からR307宇陀まわりという大回りコース予定。
別にR169でそのまま大淀まで帰ってきてもいい。
R309道の駅黒滝。
裏の川原で昼食。
家から持参のキャベツと買ってきたパン。
 
家のまわりでは薄曇りとも見えたが、ここまで来るとくっきりした晴天。
川原は家族連れの水遊びでにぎわっている。
別に道の駅で遊ばなくとも山に入ればいくらでもスポットがあるのに。
やはり、駐車場やトイレの設備がないと無理なのか。
 
快晴の緑の中を走り抜け、トンネルを抜けると天川村。
ここから先はコンビニ、スーパーもないので夜の食料を調達する必要がある。
 
「道の小駅」を覗くがロクなものはない。
ヨメがオジサンに他に店ないのか尋ねる。
「カップラーメンなら正面のモリタカ商店にあるよ。」
 
店の前を掃除しているバルタン星人。→
 
それとも金魚かい?
よくわからんが。
コレですか?
 
水槽の中のアマゴ。
なぜか止っているヤツは全部こちらを向いている。
 
お客さんにおしり向けるな、と店のオーナーにきつく言われてるのか?
 
ここで夜食にするカップラーメンとオカキ一袋購入。
まだパンも残ってるし、明日の朝食くらいまで持つだろう。
 
R309みたらい渓谷。
秋の紅葉時の色彩の豊かさは見事だった。
アレだけは他界したチチオヤに見せたかった、とヨメ。 
ハハオヤには?
あのひとには別に・・。
私も早く逝っちゃったほうがよさそうだ。
 
トンネルを抜ければ細い渓谷道で、快晴の青に水の緑が鮮やか。
やがて川迫ダム湖にさしかかり広々とした景観が展開する。
↑バイクを停めると、隣に停車していた車のオジサンが「撮りましょうか」と声をかけていただいたので。
i-Phoneのカメラには自動シャッターはない。
普段は遠慮するのだが、お言葉に甘えて撮ってもらった。
 
天候と景色に恵まれて、なかなか気分がよかった。
「で、もう宮島に行かなくてもいいよね?」
同意していただけたと思うが。
 
撮影者のオジサンは一人で車のそばで景色を眺めて時を過ごしていたと思ってたのだが、後でご家族3人が川原の散歩から帰ってきた。
一人で番をさせられ、よほど退屈していた、ということのようだった。 
オジサンたちが去った後、我々も川原の散歩に行く。
ここも昨年は来なかったが、たしかまだ工事中で水量がこんなにはなかったと思う。
すっかり整備されたようですっきりしている。
後は、ダムの管理事務所の殺風景な建物撤去していただけたら。
R309で天川村から行者還トンネル越えでR169まで2時間と踏んでいた。
R169に出ればすぐに和佐又山なので時間は充分。
ゆっくり散歩。 ゆっくり気分転換。
あわただしかった今年のゴールデンウィークで、やっと落ち着いた気分。
 
やがて川筋から離れ、山道の登りになる。
行者還トンネルを一気に通過すると上北山村側の山間に出る。
つづら折れの山岳道路の道端で休憩。
ここのちょっとした段差で私の膝がギクっと痛み、かばって地べたでなく気の株に座ったら、今度は腰が痛みだす。
あちゃ、2週前にスポーツクラブで張り切って痛めたぎっくり腰がぶり返したしまった。
昨夜、あれから風呂だけにしておけばいいのに、ヨメに先導されて余計な八ノ字足運動をやらされたのだ。
一番向こうが大台ケ原。
これからそのR169の谷道を挟んだ対岸の和佐又山にいく。
その手前の山並みあたりが和差又山・大普賢岳か。 
予定通り午後5時、和佐又山キャンプ場到着。
 
ところが、期待に反してかなりの先客がいた。
いつもは私一人という方が多かったのだが。
まあ、ゴールデンウィークなので当然か。
それにしても昨年のゴールデンウィークの野外泊ツーリングでは殆どどこでも我々だけだったんだがな。
 
見ると大阪・なにわナンバーがほとんど。
大阪方面ではもう周知のキャンプ場になってしまったのか。
広場には家族連れが設営し、子供がキャッチボールやサッカーをしてうるさい。
 
林の一等地はすでに満員。
すこし中途半端なサイトに設営するハメになる。
和佐又山も、もう穴場キャンプ場とは言えないな。
 
だいたい設営が終わり、夕食準備をしいていると、突然うしろから突然がら悪い大きな話し声。
一人だと思った後ろのサイトのテントに誰か来たのか?
 
携帯電話での喋りだった。
 
「奈良の和佐又山ゆーとこ、来とんねや。なんやぁ、かんやぁ。アホかぁ。一人やぁ。」
とかなんとか大声でしゃべりまくる。
声を潜めるというような周囲に対する配慮が皆無なのと、話ぶりに品がないのとは表裏一体でやってくる。
ちゃんと話せる人は周囲にも配慮するものだ。
一昨年DOCOMOのアンテナが立ち、通じるようになったのだが、こんなところで携帯禍に遭遇するとは思わなかった。
このオッサン、なにわナンバーの軽のランドクルーザータイプ、50台、よほど子供っぽい性格なのか、奈良県の山奥に一人で来ているということを広報するのに、すべての知人に電話をかけまくっている。
 
このガラ悪い話ぶりに「そのスジの方とちゃう?」とヨメがいう。
「ゴールデンウィークにテント担いで一人で山奥に来るような健全なそのスジの方っているんかね?」
幸い、夜食を食ってるとオッサンも静かになった。
寝る前にもたき火ベースのコンクリートブロックを移動させる近所迷惑な騒音は聞こえたが。
 
相変わらず難民キャンプのような様相のウチの食卓。
安物のシート、プラスチックの盆、タダでもらったウェットティシュー、正月の祝箸というような雑多な寄せ集めが、
まったく統一感のないゴミ屋敷感を演出している。
 
キャンプに来ても、大阪の生活臭は消えない。
生キャベツ、道の駅のさや豆なんかを口にほおりこまれていると、なんとなく腹は膨れ、カップ麺は明日の朝食用にとっておくことにする。
 
お茶を飲んでしまうと、後はすることがない。
次第に寒気が周囲に満ちる。
 
トイレに行って、ついでに和佐又山ヒュッテに散歩に行く。
風呂に入れるのを思い出して、食堂の片づけ窓口で従業員を呼ぶ。
 
ひげのいかにも山男風のお兄さんが出てくる。
「風呂は入れますけど、時間が・・」
「あ、今8時半です。」
「まぁ、いいです。今から上がるまで開けておきますので。」
「あ、そしたら、またキャンプに帰ってタオルとってくると時間過ぎてしまうので、無理ですね」
「タオルなら中のを使っていいですよ。」
「あ、そうなんですか。」
ということで、即入浴していくことに決定。
 
男湯だけ使わしてもらって、一緒に入ることにしたのだが、昨年のゴールデンウィークにもどこかで男湯に混浴したことを思い出した。
 
ヒュッテの浴室は木組みでいかにも山小屋の風呂というイメージ。
暑いお湯もふんだんに出て、温かく柔らかい湯に入ると思わず笑みがこぼれる。
 
キャンプ場では少々アテが外れたのだが、夫婦二人っきりでゆっくりくつろげ、思いがけなくも、山奥の夜のほのぼのとした温かさに浸ることができた。
「これでもう宮島に行かなくてもいいよね!」
 
すっかり温まったが、それで朝まで持つということはない。
ヨメは防寒対策が不備で眠れず、私の方は万全、不備なく朝まで就寝。
ただし、腰が・・・
origin: [R309行者還峠越えで和佐又山一泊キャンプ(1)] 2013/5/10(金) 午後 7:41
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