高千穂・八代 天草

 八代・宇土 [熊本]


'13 9月25日(水)2
(9月25日 八代迷走の続き)
 
この間、例によっておヨメちゃんは道路を渡り民家にフェリーの件を尋ねてたらしい。
「フェリーは3月からなくなってるって。」 「知ってらい、電話して聞いたとこだ。」
「それで、天草だったら車で行けるので・・・あの家の人が途中まで案内してくれるって。」
えっ!
「あそこで待っているんで早く追いかけて来て。」
おいおい、何という劇的急展開か?
 
とにかく、旧天草フェリー乗り場の道路正面向いの親切な家で立って見送ってくれているダンナさんへの会釈もそこそこ、オクさんの50ccスクータの先導にくっついて、八代埋め立て地をスルー。
 
「後はまっすぐ行って、橋を3・4越えて、「不知火」方向と表示があれば左折してそのまま行けば天草です」
私はツーリングマップルを見ながら懸命に現在地を確認しようとする。
「ええと、水俣方向に行くわけですね?」
「水俣は反対側ですよ。」
 
地元の人は「農免」とか「大きな橋が架かっている道路」等と呼称しているので地図上での判別はかなり困難。
私は天草諸島にはフェリーで行くものと思っていたので、陸伝いで行けるとは思ってもいなかった。
 
親切なオクさんにお礼を言って見送り、とにかく農免道路をまっすぐ直進する。
結局、県道338(「橋がアクセントになる快走路」: ツーリングマップル)を北上し、宇城市に到達したことになった。
途中の大小の橋や、遠くに九州新幹線の白っぽい高架が見え、なかなか面白い道だったが、もう夜になってしまったし、もとより停まって写真を撮るような余裕はない。

宇城市のR266天草線との交差点にあるスーパー「クマイ」の駐車場にバイクを置き、対策を検討する。
もとより、もう夜の天草に渡っても意味はない。
コチラ岸で一泊することになるのだが、それなら別に八代泊でも同じだったのだ。
とにかく、この辺りで宿泊できるところ探さねば。
 
だいたい、ヨメが「天草へ行く」なんぞと、簡単に道を尋ねてしまうのでイカンのだ。
案内してあげる、と言われた以上はついていくより他の選択肢はない。
教えてもらったら、やはり礼儀上その通りにする以外にはなかろう。
私は人にモノを尋ねるのは本当に最後の・・・
 
と思っている最中にも、ヨメは「クマイ」のレジのおニイさんに道を尋ねている。
「やめなさい!お仕事中だろがぁ!」と制するが、もう遅い。
おニイさんはレジを離れ、わざわざ店の外の駐車場に出てきて交番への道を教えてくれている。
 
近くの交番に行って宿のあるところを尋ねようとしたワケだ。
バイクはクマイに置いたまま、交番に行くが「ご用の方は本署まで」の張り紙。
途中のガソリンスタンドのおジさんがヒマそうに新聞よんでいたので、近くの宿を尋ねる。
・・・・
まあ、本日はこの辺り、宇城市松橋(まつばせ)付近で宿泊と決め、教えられた道や教えてもらっていない道をウロウロし、国道沿いのマクドでインターネット検索しようとしたら、ネット通じていないと言われ、仕方なくI-Phoneのデータ通信モードで近くの宿を検索し、駅近くの旅館「一力」素泊まり4300円に決め、も一度クマイに戻り、バイクで「一力」に行くが、その前にヨメが開いていた店で教えてもらったビジネスホテルも見てくる気になり、バイクで県道14号線沿いのGOOD INに行き、値段はほぼ「一力」同様だったが、満室といわれ、しかしまたヨメが近くのホテルを尋ね、すると親切にも隣の宇土市の同業者2軒を紹介してくれ、電話番号も調べてくれ、電話すると「一力」素泊まり同様な値段で部屋があるそうなので、結局・・・
・・・・
最終的には午後8時に宇土市のビジネスホテル「ベンデナート」のツインに落ち着いた。
千円安いダブルもあったが、広いツインにし、朝食300円X2込でも一万円でおつりが来る。
機能的で格安だが、部屋はソファベッドもあるちゃんとしたツインだった。
ヨーロッパなら星2つは確実に付くだろう。
一泊5千円以内を自己基準としてヨーロッパ滞在していた私には、日本にも実質本位の格安で機能的なビジネスホテルが増えてきたので心強い限りだ。
私は飛行機こそエコノミークラスだが、ホテルならずっとビジネスだもんね。
 
ただしこのホテル、道路沿いで早朝から出発するトラック便の音がうるさかった。

さっそく黒バイクで宇土市内に買い出し、又は食事場所を探しに出る。
国道沿いに大きなショッピングセンターがあったのだが、既に午後8時で閉まってしまっていた。
後は「お弁当のヒライ」か、回転すし一皿105円か?
 
ここで、おヨメちゃんが「本通りにちっこいスーパーがあった」と言う。
行ってみるとスーパー「クマイ」宇土店。ここは10時までやっているのだ。
さすがはウチのヨメ、スーパーのことだけなら頼りにはなる。
というわけで、やっと写真登場。
今まで急激でドラマティックな人生の変転が錯綜し、のんびり撮影するような余裕は無かったのだ。
ホテルの部屋で食べる「クマイ」のお頭付お造りと巻きずしと何故かコロッケ。
ここで醤油袋を取ってくるのを忘れたので、ホテルのフロント経由で醤油調達。
 ・・・
いろいろあったが、八代港の家のご主人・オクさんも、宇城市のクマイのレジのおニイさんも、ガソリンスタンドの大将とオクさんも、マクドのアルバイトの女の子も、お店のおニイさんも、GOOD INのレセプションのおネエさんも、ココのフロントのおネエさんも皆親切で親身に丁寧に応対してくれた。
困った時の人の親切は実にありがたい。
ここにマトめて当方の謝意を表させていただきます。
origin: [九州ツアー 7泊6日 (赤+黒) (4の2)] 2013/10/3(木) 午後 11:24
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