長島 えびの高原

 長島・牟田池 [鹿児島]


'13 9月27日(金)1
9月27日(金)
「サンセット長島」 2階部屋で起床。
起き抜けに「温泉センター」→
で入浴。
まだ正式営業開始時間になっていず、露天風呂ド演歌BGMはなし。楽しみにしていたのに(^^;
 
朝食レストランは魚料理が売りの館内「かざぐるま」。
中央にいけすあり。
しかし、1000円の朝食ではアジのひものだけだった。
コーヒー無料なので、朝食後ツーリングマップルを持ち込んでコーヒーをいただきながらゆっくり本日のルート検討。
やがてわれわれだけになり、例によって「やめなさい!お仕事中だろ」という制止も聞かず、ヨメが接客をしてくれていた配膳のおニイさんにおすすめルートを尋ねる。
ところが、おニイさんは後かたずけを同僚女性に任せ、我々の席に来て、いろんな話をしてくれる。
配膳のおニイさんじゃなく、店長さんかも(^^;
 
この方、実は以前は愛知県でサラリーマンをしていたが、Uターンして帰ってきたという。
当時はバイク乗りだったので、バイクの話の方に行ってしまって、ひとしきり。
昨日の道の駅のおニイさんも、この店長さんも長島暮らしがどうやら性にあっている様子。
 
この方によると、桜島では昨日4000メートルも噴煙が上がったらしい。
鹿児島では毎日テレビの天気予報で風向き予報もしているそうだ。
 
決まりだね。今日は桜島を見に行くか。 
宿舎を出発し、しばらくおだやかな海岸沿いを走ると、「灯台公園」の表示あり。
昨日はもう暗くなって気が付かなかったが、灯台公園に行く道にあと50メートルだったのだ。
あたりには来ていたのだ。
 
小さな灯台だが、やはり海岸線には白い灯台が良く似合う。
この公園にも絶好の綺麗な芝生がある。
わかっていたらココでキャンプしていたのになぁ・・ 
 
海岸沿いにはよく手入れされた段々畑が多く、その光景でも有名らしい。
 
このあたりでは海の色はそんなに冴えなかったのだが、しばらく走っているとコバルトブルーの入江になる。
ほおうっ。
 
コバルトブルーの海とよく手入れされた段々畑。
 
長島はそんなに大きな島ではないが、朝の海岸線をのんびり走るのは文句なく楽しい。
「長島、良かったぁ、また来ようね」とヨメの定型賛辞。
しかし、そう言って未だ再訪したことはないのだが。
 
長島の最南端、鹿児島本島(?)に通じる黒之瀬戸大橋にかかる。
  
橋の手前に道の駅「黒之瀬戸だんだん市場」がある。
おヨメちゃんはもちろん勇んで市場に入ったが、それから出てこない。
私は売店にはすぐに飽き、表のベンチで待っていたのだが、それでも帰ってこない。
しかたがないので一人で黒バイクに乗り、道の駅の駐車場横からの小道をたどり、橋の上側の展望場に行き、黒之瀬戸大橋を上から撮影↑
大きな橋でかなり高い。
 
おヨメちゃんはその時市場でコレを撮影中→
 
大きいのに安い、とか。 
鹿児島県出水市上陸。交通量の多い国道をさけ、八代海沿いの県道378を走行。
対岸の長島のエオリアン(発電風車)が良く見えている。
 
まったく交通量のないのどかな道だったが、出水市街を避けるため早めに内陸方向に右折。
一面の湿地・畑地の中に「ツル観測センター」なる表示があった。
この辺り一帯にツルが渡ってくるらしい。
 
最後には出水→鹿児島へ国道328に合流するつもりで道を迷いつつ農道・県道を伝って市街地を回避。
偶然、野田の町筋に入り込む。
なんと、見事に区画され、それぞれが生垣と石垣のある閑寂な古い家並みがまっすぐに続いている。
 
古い鹿児島、薩摩の武家屋敷だろう。
あまり見事なのでバイクを停めて撮影。
 
今、ググってみると「野田麓(郷) 武家屋敷通りが一キロに及び、延々と武家門・玉石垣が続いている」という地域とある。
鹿児島県出水市野田麓 http://edononagori.fan.coocan.jp/fumotonoda.html
是非コチラのHPに掲載してある写真を見てほしい。
 
偶然バイクを停めた場所の向い側にあった仁王さん→の完全な写真も掲載されている。
 
刈り入れ前の稲穂が見事な北薩オレンジロード。 当初「北陸オレンジロード」と見えてしまい、いくらなんでも北陸はないだろう、と思っていたのだが(^^;
 
やがて、R328 出水ー鹿児島線に合流。
内陸部の山岳ルート。
「出水〜鹿児島を結ぶ・交通量は少ない」(ツーリングマップル)
 
ほぼ一直線に山地を越えていき、山中部分が結構長い。
日頃走っている奈良山間部状態。
どこかでお昼にしようと思うが、山が深くなかなか恰好の場所が見つからない。
 
やっと山中を抜けると明るい平野部に入る。
こんどは直射日光が暑く、適当な木陰は見つからない。
 
地図を検討し、道路からは少し距離がありそうだが、「いこいの村いむた池」なる水辺まで行って昼食と決める。
 
地図上ではR328を直角に左折すれば到達する方向。
適当な道を左折すると、ちょっとした温泉街(諏訪温泉)、ただの住宅地があるだけで地図に示された池はどう探しても見つからない。
 
仕方がない。
最後の手段。
今回は私メがじきじきに住宅地の草刈をやっているおジさんに道を尋ねる。
「藺牟田池(いむた池)? ここからじゃ、行けないよ。 ぐるっとまわって・・・」
 
背後の山を大回りしている県道42号経由でしか行けないようだ。
簡単に池のほとりで昼食と思ってただけだが、ええい、乗り掛かった舟、行ってやるぞ藺牟田池!
途中「世界一郷水車」とかいうのがあったようだが、昼食が先決停止せず。
藺牟田池。
思いもかけぬ山の中腹あたりにある静逸な大池。
よく人慣れした白鳥がいた。
「1921年3月3日に「藺牟田池の泥炭形成植物群落」として国指定の史跡名勝天然記念物となり、2005年11月8日付でラムサール条約指定湿地に登録された。」とかである。
そういわれれば、なんとなく普通一般の池ではないような、辺りの土地とは隔絶したような雰囲気がある。
湖畔に2、3軒の売店があったが、平日午後は開店休業状態。
ほかに有料の藺牟田池生態館(?)とかの施設があり、もちろんカット。
 
それよりお昼が先決。
格好のテーブルとベンチがあり、ここで我が家定番ラーメン定食をいただく。
 
ゆっくり昼食と休憩ができた。
池の反対側にはホテルやキャンプ場もあるようだ。
 
昼食後、湖畔をバイクで周回し泥炭形成植物群と藺牟田池が主な生育地であるベッコウトンボを観察することにする。
まったく、なんのこっちゃ良く分かってないのだが。
 
ところがヨメは黒バイクで時計回りに走り出してしまう。
水辺の観察だから反時計回りで池沿い車線を走るに決まってるだろが!
私は赤バイクで反時計回りに走る。
まあ、池の対岸あたりですれ違えるだろう。
しかし、これはかなり甘い予想だった(^^;
 
走り出してすぐ、ヨメは長時間かけてベニガラトンボをカメラに収めようとしていたらしいのだった。
 
まあ、どうでもいいけど。
 
昼食後再び鹿児島市方向へと向かうつもりだったが、藺牟田池でゆっくりしすぎ、鹿児島湾まで行くと本日の大雑把な宿泊想定地、霧島に行くにはかなり遅くなる。
R328を逸れたついでに、そのまま県道42号→県道40号で鹿児島空港方面に行き、そのまま霧島に向かうことにする。鹿児島市街地を走りたくはない。
つまり、鹿児島湾に接近し、V字ターンして再び山岳地帯に向かうのだ。
果たしてそれで桜島が見えるのか?
 
県道42号に乗るのに一本道をまちがえ、どうやらもう一つとおりこして県道391の交差点まで行ってしまった。
しかし、このおかげで交差点手前で私は見た。
うっすらと、平野の畑の向こうに姿をみせている桜島
 
県道391の山田保育所の駐車場に少しバイクを停めさせていただいて、ヨメにあれが桜島だよ、と教示する。
半信半疑のヨメは例によって山田保育所の父兄、保母さんをつかまえ、「あれが桜島ですか?」と聞く。
 
保母さんの話では昨日も夕方噴火していたし、今日もあと少しで噴火するハズ、らしい。
 
ヨメは噴煙が見えるまで頑張る、なんていっているが、行程管理責任がある私は非情にもくるりと桜島に背を向け、鹿児島空港から霧島方面に走り出すのであった。
 
近くに「山田の凱旋門」ってのがあり、ここ出身の山田君が大出世してカルタゴを下し、故郷に帰り凱旋門下を行進しているような図を想像してしまったのだが、山田保育所と同じく、この辺りの地名が山田である。
ちょいと見たい気もしたが、先を急がねばならない。で、実体はどんなんでしょうね、山田の凱旋門。
 
(以下、次項に続く)
origin: [九州ツアー 7泊6日 (赤+黒) (6の1)] 2013/10/8(火) 午前 2:54
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