ウッディパル余呉の朝。

雨は止んでいたがテントの外・裏、インナーテントの内側まで水滴が付いている。

雨漏りか結露か、あるいはその両方か？

壁に触れるとしっとり濡れてしまうが、幸い２、３人用で多少広め（１６０ｃｍ）なので壁にくっつかずに作業することは可。

どうやらこのテントでの朝いちばんの仕事はインナーの壁をタオルで拭くことになるようだ。

二人１０００円也で独占したオートキャンプサイトのメイン通路。

まだ道が濡れている。

 

やっと朝日が射し始め、どうやら天候は回復するようだ。

もともと余呉湖は雨や雪が多く、湿度も高いはず。

安物のテントじゃ太刀打ちできない土地かも。

メイン通路よりにイスを並べて朝食。

 

テントを乾かしたり、荷作りに手間取ったり。

早起きしている割には例によって出発時間は遅いめの１０時過ぎ。

 

もう職員が出勤している事務所に寄り、岐阜県徳山ダムまでの所要時間、途中のガソリンスタンド等の情報を得、おもむろにウォッシュレット式トイレで用便を済ます。２時間もかからず徳山ダムまで行けるそう。

テントは難航したが、キャンプ場の朝を完璧に出発できた。

 

昨日通過した県道２８５を再びたどり、岐阜県に通ずる国道３０３に合流。

 

岐阜県側の道の駅「夜叉が池の里さかうち」着。トイレ休憩。

あまり大した物もなく、ゴミ箱も「家庭ごみ投入禁止」だとかで捨てられず。

 

キャンプ場でも最近は「ゴミ持ち帰り」になっている。

ウッディバル余呉はゴミ捨てには料金が要る。

今回のツーリングの荷物の１割はどこかで捨てようとして捨て場が見つからないゴミだった。

 

ここで殆どの車は右折しＲ３０３で岐阜に向かう。左の徳山ダムに向かう道路は国道４１７。

車も多少はあり、本日、土曜日の行楽客だろう。

 

予定としては徳山ダムにお昼までに到着し、午後冠峠を越えることにしていた。

 

土曜日なので、峠を越え福井県池田町に入った最初の集落のキャンプ場を一応予約はしてある。

揖斐川沿いをしばらく走ると徳山ダムの湖周道路に入る。

途中、藤橋城というのがあり、コンクリート製らしき城郭建築がポツリとみえるのだが子細不明。

徳山ダム湖。

水量では日本一らしい。広大で豊かな水。

 

 

冠山林道が冠峠を越えて両県のＲ４１７をつないでいる形になっている。

 

いつも何かの工事中であるようだ。

快晴で暑いが、屋根の下ではいい風が吹いていた。

山と水の見開き感、空間感が快い。

ここで持参食料はあらかた食い尽くす。

冠山峠を越え、すぐ麓のキャンプ場で野営予定なので、今夜の食料の調達をしなければならない。

しかし３０３の道の駅にも大したものはなく、もうまったく店があるような道筋ではない。

まあ、キャンプ場は旅館の経営なので、いよいよとなればそこで食事はできるだろう。

昼食を終え、トイレも済ませ、いよいよ冠山林道に向かう。

 

徳山ダム湖畔を走るＲ４１７のトンネルをいくつか抜けると、突然工事現場風に殺風景な駐車場になり、ここから先は林道とかの標示がある。

表示を確認していると、工事関係の車の整理らしき制服のおジさんが道案内をしようという様子で近寄って来る。

 

「冠山林道はこっちですか？　道は大丈夫ですよねぇ？」

「全部舗装済みになってるので大丈夫だよ」だそう。

冠山林道は案外簡単に踏破できそうじゃないか。

林道入り口付近で写真を撮っていると、車やバイクもポツポツと通過して行く。

 

分岐点はあるが、冠山林道以外は不通になっていて迷うこともない殆ど一本道。

 

たいして時間はかからんだろう、と踏んだのだが。

意外と通行する車は林道にすれば多く、対向車にはかなりの注意が必要。

思っていたような人跡未踏の秘境ではないのだが。