冠峠・志津原キャンプ場 白山・九頭竜

 六呂師高原 [福井]


'14 9月28日(日)
9月28日(日)
志津原キャンプ場の朝。
2,3組の家族グループの他は既に殆ど早朝に撤退していったようだ。
ウチは元来ゆっくりしてるし、今回からはたっぷり朝露に濡れたテントを乾かしたり、転がしたりする手前たっぷり朝の時間は必要。
人がいなければ、こじんまり・のんびりとしたキャンプ場。
 
管理人のオジさんが客の子供グループを指揮して野外テーブルに貸寝袋を干す手伝いをさせている。
子供の扱いは手慣れたもので、夏休み林間学校かいと、ふと思う。
 
キャンプ場の対面ものどかな山。
10時過ぎ、やっと荷作り終了、ようやく出発体制に。
 
しかし何処に行く?
冠山峠を踏破したので、後はあまり考えてなかった。
何もアイデアがなければ九頭竜キャンプ場に?
勝山の「恐竜博物館」ってのは?
とか協議するが、ヨメはあまり乗ってこない。
 
「白山は?」
白山か・・
ま、とりあえず福井県池田町から再び岐阜県方向へ、九頭竜・白鳥方向のルートかな。
 
とにかくその方向に。
川沿いの広々とした谷に展開する池田町。
「まるで眠っているような真昼の光」とか前回の印象を書いた覚えがある。
 
国道476号池田-大野線の山間部分に差し掛かる。
ここから九頭竜までは前回走行済み。しかしあまり覚えていない。
本当の山道は少し前に分岐する県道34号だが、そちらも走行済みだ。
福井県にも多少目が利くようになってきた。
R476山越え前半部は里道でゆったりした景色。
 
休憩停車した道端には昔の校舎風喫茶店があり、裏庭には鶏の放し飼い。
よく見るとなんとなく由緒ありげな建築。
まだ喫茶休憩する程でもなく、山越え道に進む。
 
つづら折れ道を登り、後続のヨメを待つ。
 
姿なし。
コケたか!
昨日の一件もある。
 
停車しにくい急峻な坂道の端に苦労して停め、回転もできず徒歩でヨメを助けに行く。
 
「湧き水汲んでた」
。。。
 
停まるなら警笛2回、緊急停止なら3回!
とか急遽取り決める。
 
道自体はあまり覚えていなかったが、唯一くっきりと思いだせるのはトンネルを抜けて突き当たる大野市の展望。↓ここだったね。前回、ここでイス出してコーヒーを飲んだ。
大野市に降り、前回は右折して国道158岐阜方向に走って九頭竜に行った。
今回はまだ早いので、対面の山側にある雁ガ原・六呂師等のスキー場を見に行くか?
 
国道158を左折、すこし大野市街に入る。
上から見れば小さな田舎町なのに、町場の道路を走ると途端に道がわからなくなる。
持参の道路地図では中部縦貫自動車道(建設中)というヤツに既に車が走っていたりする。
 
何とか迷いながら国道157白山方向に合流。
途中のスーパーで昼食食材購入。  
どこか適当なところで食べようと公園を探す。
 
国道沿いに勝山城*発見。
石垣にドラゴンマークが入り、コンクリート製の偽石と丸わかり。
何?
ドラゴンではなく恐竜かい?
R157は「恐竜街道」と銘々されているらしい。
*勝山城博物館が正しい(^^;
勝山城駐車場ちょっと上の公園風道端で昼食。
昼間の町場道路走行はかなり暑かったが、この日蔭は涼しい風が吹いていた。
 
向い側には白山平泉寺の大伽藍※。
※と、当時はマップ上で同定し記載したが、方向を間違えていた。
今回この施設は「越前大仏」と称される全く別の施設と判明。
この施設に関し、それはそれで非常に興味のある逸話があるのだが、当時はそこまでの情報はなく、無知蒙昧の限りだった。
臨済宗妙心寺派 大師山清大寺 1987年 多田清氏建立。勝山城博物館も同氏の建設。
バブル期の負の遺産となっているらしいが、”バブル”とは何であったのかを考えさせる現代史の博物館的モニュメントとしての存在価値は、有史前がテーマの恐竜博物館にも劣らないと思いマス(^^; 2024/8/12追記
昼食といっても、もうかなり遅め。
そろそろ本日の終着地点を決めねば。
 
地図を参照し、雁ヶ原は割愛し勝山城裏手の山道から接続している六呂師高原に行くことにする。
 
地図では直ぐなのに、前を走ってた車に惑わされ、村落道を無駄走りし、六呂師高原という案内を頼りに細い山道にとりつく。
 
深い山林道を抜ければ突然視界が拡がり、何となくソレっぽい建物もある。
なかなか明るい広々とした高原リゾート風。
 
瀟洒な建物はいかにもリゾートホテル風に見える。
 
山腹にはスキーリフトの終端支柱塔のようなものもある。
 
本日は3泊目なのでリゾートホテル泊でもいいか、とか考えている。
ホテルではなかった。
六呂師高原牧場管理棟、本日休館。
 
いや、しかしなかなかモダーンな赤い屋根の牧場。
御杖村高原牧場をチラと思いだす。
 
前方を見れば、赤い屋根の洋風建物が丘陵に点在する、少しばかり垢抜けた風景が広がっている。
スイス・オーストリ風牧草地を意識したリゾート開発地のようだ。
 
絵になりそうなので、お互いにカメラを構え走行写真撮影。
 
 
 
 


その割にはあまり大した出来ではないな・・
下っていくと、六呂師高原温泉があり、六呂師高原キャンプ場が併設されている。
即見学。
 
あまりにも整然と区画されていて、面白くないサイトだがテントの影は皆無。
管理事務所で案内を乞う。
区画サイト4000円。今まで格安フリーサイトだったので高いと思う。
「温泉は24時間開いて自由に入れます」と、いいじゃないか。
「スキー場は3年前に潰れました。」なんと。
 
まだ時間が早いのでざっと施設内をひと回りし、六呂師高原メイン施設を見に行く。
レストラン複合施設「高原の時計台」の駐車場からの眺め。
スキー場ピスト跡か、木が刈り込まれヨーロッパ風の牧草地のように見える。
スイス・オーストリーの高原をかなり意識した設計で、パッと見はいかにもソレらしい。
 
←しかしこの牛さんマークは絶対違うな(^^;
 
それに広々とした駐車場にただ一本残している結構な枝ぶりの松。
え?松かい?
今、写真の枝ぶりを見ると柊にも見えるが?
奥越高原ミルク工房特製のソフトクリームとプリンを外のテラスでいただく。
 
そういやぁ、勝山城駐車場で、殆どの客が横のラブリー牧場直営売店のソフトクリームを食べてたなぁ。
 
このテラスからの広々とした風景は捨てがたい。
キャンプ場に泊まって、朝食はここでたべればいい・・
九州阿蘇キャンプの要領だな・・
それでいいか。
右の赤い屋根は六呂師ヒュッテ、その左向こうには高原ホテルと併設のトロン温泉施設があるが、後で確認しにいくと「自己破産申請した」との裁判所の張り紙が玄関に。
←駐車場でのんびりと散歩していたのはカラスではない。ワシかタカか、もしかしてトビ?。
 
私は30年前に3回ほど雁ヶ原スキー場に行ったことがある。
 
会社の帰りに大阪から来て、その夜には到着できるという近県の便利なスキー場だったが、今では高速道路のおかげで志賀高原も近くなったのだろう。
雪質はさすがに北陸なのでベタ雪だったな。
実際、その雁ヶ原スキー場の記憶があるので六呂師・九頭竜の名も私には親しかったのだが。
そうか、もう六呂師スキー場は無くなっちゃたのか。
 
午後五時、「高原の時計台」閉店。
 
少し上のキャンプ場に引き返し、どうやら夫婦で経営しているらしい先ほどの管理人女性に一泊申し込む。
車種と人数でかなり複雑な料金体系表があるが、「バイクは一台2000円」計4000円、車なら6000円とか。
 
コテージ3組以外、サイトに誰もいないのでどこでもテント設営可。
 
もう夜になるので眺望でもないが、それでもできるだけ山が見える位置のサイトに設営。
 
麓の町・大野市まで降り夜食の買い出しに行く。
道としては一本道(県道26号)だが、麓に降りても市街地までかなりあった。
30分走行し、大型食品スーパー「ハニー新鮮館」発見。
炊き立ての白飯のパック詰め放題(白飯バイキングと表記)160円と各種惣菜購入。昼間に買ったサバの煮つけもまだ残ってるが、まあいいや。
 
買った惣菜を備え付けのレンジで温め、すっかり夜になった県道26号を辿り、再び山中のキャンプ場へ。
サイト近くの石造りのテーブルセットで夜食。
 
時間はたっぷりあるし、そんなにまで寒くはない。
ワインのペットボトルまであるぞ。
 
持ってきた100円ショップ製フライパンで惣菜を温めるが、すぐに焦げ付くのでこれは却下。
 
アグライスにふんぞり返り
夜の空を見る。
一面の星。
うろ覚えの星座の名。
かすかに天の川。
 
寝る前に管理棟裏の温泉施設に行き、入浴。
 
狭いが清潔な風呂。
嘗ては露天風呂もあったような作りだが今は外には出られないようになっている。
 
昨日の冠荘の入浴時間の件も思い出す。
日帰り温泉8時までと言うのも多い。
キャンプ生活では温まってそのまま寝たいもんだ。
 
24時間入れる温泉付きはこのキャンプ場の一大メリットだ。
確かに、入っているとボイラーが働き始めるような音がする。
なかなか贅沢な施設だが、24時間自動運転している方が人件費はかからないのではなかろうか、とか。
 
快眠。

origin: [冠峠六呂師白山2台3題4泊5日(4)] 2014/10/8(水) 午前 4:05
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