湯の山温泉アクアイグニス 十津川・龍神

 川湯温泉 [和歌山]


'14 11月23日(日)
引き続きネットで23日の空部屋を検索してみる。
明日は連休中日だが、格安の温泉宿が一軒見つかった。
 
川湯温泉(和歌山)まつや 朝食バイキング付き5000エン(一人)。
 
隣接する同系列の温泉旅館の浴場も利用でき、その露天風呂は文字通り川湯の混浴とか。
せっかくの連休なのでソコ行く?テント泊よりは手間かからんし、面白そう。
しかしちょっとアヤし気でもある・・・(笑)
 
楽天トラベル・じゃらん・るるぶ・旅館HPを検討比較している尻から空き部屋がなくなりそうな気配。
じゃ、とにかく予約しておくぞ。
 
11月23日(日)
久しぶりの和歌山県目指し出発。
ルートは直線的にブツ切れの京奈和道3か所を繋ぎ、五条からR168で奈良県を縦断、十津川から和歌山県田辺市本宮に入る。
 
地図からすればそれが一番素直なルート。
京奈和道最初の2区間は良く利用しているが、御所以南に最近行ってないので接続しているR24の状態がよく解らん。
 
実際R24はやはりかなり混んでいて、信号も多い。
本日はやけに霞んでいる右手の金剛山・葛城山麓をのどかに縫っているのが見える県道30号の鉄橋がうらめしい。
 
京奈和道そのものは渋滞もなく快適だったが、すぐに五条市に着き、吉野川を越えひたすらR168での奈良県縦断にとりかかる。
「ひたすら」走るとしか言いようもない、ブラインドカーブが続く渓谷沿いの狭い国道。
そのくせ交通量は普通に多く、センターを割ってくるいいかげんな対向車もいて、気を抜くところもない。
 
やっと最初のトイレ休憩所、道の駅「吉野路大塔」着。
道が狭いので他に休憩できる場所もない。
 
到着早々「首巻、落とした」とヨメ。
「走行中落としたのは解ったけど、まあいいか、とか。」
 
すぐ停止して拾いに戻ればいいわけだが、皆一列でモノも言わずにただ走行しているような雰囲気で、どことなく勝手に停止してはいかんような・・
 
なんとなく、全員ストイックにただひた走っている様相か。なんとなくその気持ち解らんでもない。
 
なんとなくR168にはあまり来ず、したがって和歌山にもあまり行かないワケがその辺りに。
途中、K49黒滝線やK53天川線に交叉する度に奈良県内ならソチラから来るべきだな、と思う。しかし、時間としては圧倒的にR168、ほぼ一直線なのだ。
道の駅上方のロッジサイトを少し散歩。
ロッジには日帰り湯もあり、ロビーに入れば昔一度だけ見学したこともあるのを思い出す。
全体に薄曇りで光が冴えず、紅葉もあまりない。
 
すぐ近くの猿谷ダムで第二回目の休憩。
少し日が射しはじめ、直射を浴びれば暖かい。
今まで行ったことがないダムの堤防の上まで行ってみる。
道路からは見えないダム下の谷も見え、景色はまずまず。
ダム湖を見下ろす斜面に「猿谷あいあい公園」が施設されている様子だが、もうメンテナンスされていず通行禁止になっている。
ダムを作る時は景気よく周囲に公園まで作るのだが、後のメンテナンスをやっていないダム湖がやたら多い。
ダム工事は50年先、100年先の長期的な見通しが必要だが、どうもそういう長期計画にはなっていない。
中には建設時の経済効果だけで着工された・・とか?
暖かいので、ここのベンチで昼食?との案もあったが、もう少し行った十津川村で食べることに。
 
ベンチで仲良くおやつを食べている親子の図。
 
サルといえば「あいあい」・・・と、何らかの関連があったと思うのだが、定かではない。
いい加減で適当な命名だ。
 
道の駅「十津川郷」着。
 
もちろん食堂・売店に大したものはない。
 
前回来た時、地元の方に尋ねて川を渡ったところにある温泉+食堂を教えてもらった記憶が。
だから、アレは初めてテント買ってキャンプした時。
 
今回は下の川原で湯を沸かし、シートの上で昼食にする。
 
なんだか立ち入り禁止の札があったが、今日は日曜日、別にかまわんだろう。
とかよく解らん理由だが。
立ち入り禁止は川の増水危険対策のようだ。
 
裏から見れば十津川村役場分署の建物も半分が川原の上に乗り出して建設されていた。
 
このところの天災さわぎでちょいと怖そうな。
 
前回はこの道の駅「十津川郷」に立ち寄り、すぐ左折して下北山村の方向に紀伊半島を横断、きなりの湯のあるスポーツ公園にキャンプに行ったのだった。
事前に道路状況をネットで調べたが、評判程には悪くない道で、軽快に1時間ほどで踏破できた。
 
この時はそこまで思い出したのだが、道路の名称はなんだったか?
↑驚くべきこの名称は翌日明らかに!
 
川原の上に架る橋の上をパトカーが通過。
心なしか我々を注視していったような気が(笑)。
 
十津川温泉通過、新しそうな直線の見通しのいい陸橋道路を渡り切ればいつの間にか和歌山県。
なんとなく舞台が山地から平地に切り替わり、突然というようなタイミングで本宮の町中に。
町の裏側の川原には大鳥居。
何事か、とばかりの威容で、さすが熊野本宮と言いたいところだが、実際の本宮は別の丘の上。
この鳥居は昔の本宮跡地に皇紀2661年に建造されたもの。
 
皇紀2661年だよ?西暦で言えば2000年、つまりだね、平成12年。
 
なんせ皇紀ですからね。皇紀。
で、日本の心を復活するよう祈念して建立されたんだそうですからね。
 
なにしろ。
 
反省し、終におまわりサンに自首して出るヨメ。
 
少し戻って旧道の方を5分行くとAコープがある、とか。
 
本日の宿は夕食が付いていないので、本宮の町で夜食でも仕入れる予定にしていたのだが、表通りにスーパー・コンビニはちょっと見当たらない。
 
せっかくのおまわりさんの指示ですが、旧道を戻る・・とか、ちょいとややこしそうなので、そのまま川湯温泉に行くことにする。
まあ、食事くらいどこかでなんとかなるだろう。
 
本宮の町を過ぎると直ぐR311への分岐。
また直ぐに川湯温泉入り口のトンネル。
結局本宮から10分くらいで川湯温泉に到着。
なんなら宿に荷物を置いてから本宮Aコープまで戻ることも可だろう。
 
で、このぼろぼろの社員寮が川湯温泉の宿舎!
と言いたいところだが、今夜の宿の「まつや」サンはこの隣の建物。
 
この川べり一帯の4軒は、左から
立派な温泉旅館「みどりや」+
大衆的な温泉宿「きのくに」+
古い取り壊すのも面倒な昔の寮+
格安ビジネスホテル仕様の「まつや」。
 
すべて同一経営母体で食事関係と露天温泉はすべて「みどりや」に集中させることで、実質的に朝食バイキングを実施できるくらいの宿泊客量を確保するストラテジーと見た。
 
ついでに古い社員寮も「まつや」客に開放してくれればもっと人気が出るような気もする。
 
ネット検索したついでにグーグル地図のストリートビューで建物写真を事前に確認してあるので違和感は少しもない。
 
「まつや」の部屋は狭いのだが、ビジネスホテル風に清潔で余計なものはなく、すっきりとしていて、何も不足はない。
 
料金も含め、すべて事前の検索調査通りで安心して投宿できた。
 
これが一階の我々の和風ツインからの窓外の眺め。
 
従って、川湯露天風呂からの眺めでもある。
 
さっそく「みどりや」の浴場にお邪魔し、川湯露天風呂(混浴)に浸かりに行く。
混浴だが、この通り「みどりや」の大食堂横の川原への通路からは全部見えてしまうのだ。
写真の右側の露天風呂には若い女性が裸で入浴しているのだが、見えますかねぇ(笑)
混浴だが、女性は浴衣着用で入浴することになっている。
男性は一応タオルで前を隠すのだが、お湯の中ではもう開けっぴろげ。
 
私もヨメと並んで浸かっていたが、自分はもうとっくにそんなコトを気にするような年齢ではないし、別に隠さねばならんようなモノも持ってない、と知っている。
 
なんなら、立ち上がって「ちんちんぶらぶらそーせーじ」をやろうか、としたらヨメに「やめとき」と制止されてしまった。
 
本来、冬場は川をせき止めて直接温泉が湧きだしている川に入浴するらしい(仙人風呂)だが、今は旅館の下の川原の露天槽二か所だけ。
それでも川面がすぐ傍にあり、それなりの開放感はある。
 
露天風呂を伝って、隣の旅館の浴場に入れるのも何だか面白い。
部屋は格安だが、本来の温泉旅館の風呂やロビーを利用でき、コストパーフォーマンスにことさらこだわる我が家にふさわしい宿舎と言える。
 
それでは夕食に。
宿では近くの喫茶店を教えてくれた。
「トンネルをくぐって渡瀬(わたらせ)温泉に行けば食堂くらいあるんでしょう?」とカマかければ「よくご存知で」とのご回答。
 
バイクに乗ってトンネルをくぐり、わたらせ温泉に。
 
5分もかからない。
温泉街の灯は道路(R311)の下側に見えるのだが、街灯がまったくなく、温泉街への分岐が分からず、道端でしばらく往生した。
歩いて探索し、ようやくわたらせ温泉に降りられた。
 
川湯温泉より大資本らしい施設群。
一角に日帰り温泉兼食堂が開いていた。
いかにも温泉地の食堂らしい作りの店で、明るく一通りのメニューがある。
今夜はひょっとするとカップヌードルだけかも、とも覚悟していたので格好の食堂が開いて一安心。
 
注文した丼物も大衆食堂並にこなれた値段と味で、満足満足。
 
キャンプ生活なら自炊が楽しいのだが、宿に泊まれば料理を出して欲しい。
 
当初は夕食バイキング付きプランを申し込もうとしたが、すでに満席だった。
「みどりや」で少し見学したバイキングレストランは一地方旅館にしては都心のホテル並みの品ぞろえに見えた。
しかし、この食堂の牛丼・豚炙り丼のコストパフォーマンスには遠く及ばない。
 
満足し、トンネル向こうの「まつや」に帰り、今度は旅館のお仕着せに着替えて夜の温泉に。
誰もいない「きのくに」の浴場で洗髪し、川湯露天風呂にヨメと一緒に浸かる。
 
更にそのまま「みどりや」の大浴場に上がり、洗面所で整髪。
 
再び「きのくに」の脱衣所に帰って、お仕着せを着、川原伝いに「みどりや」のロビーに上がり、本日の日経を読む。
 
結局「まつや」の浴場を利用することもなく「まつや」の和風ツインで就寝。
なかなか楽しい温泉宿なのは間違いない。

origin: [川湯温泉(和歌山)とR425完全制覇(1)(赤+白)] 2014/11/26(水) 午前 3:44
湯の山温泉アクアイグニス 十津川・龍神