山中温泉みずほリゾート加賀山中泊 (1) 天理白川ダム周辺

 山中温泉みずほリゾート加賀山中泊 (2) [石川]


'17 10月9日(月祝)
みずほリゾート加賀山中の朝。

真夏のような快晴。
しかしもう秋なので紅葉が見えればいいんだがまだまだなようだ。
私は慣れない団体旅行で起きがけの夢に会社・納期・上司・部下関係の暑苦しいヤツがのしかかっていた。。
昨夜、寝ながらたまたま見たNHK「白熱教室 カズオ・イシグロ文学を語る」の余韻もあったか。
この内容は裏ブログ・・いやそれほどでもないので「団塊の段階的生活」の方に書いておく。
一方、ヨメはヨメで昨日からどこかに携帯電話を忘れてきてしまって、気になって眠れなかったという。

朝、9時過ぎ、可能性のある昨日のSAのトイレに電話すると、オマルが確かにそれはこれかとかの返事。
やれやれ、じゃあ本日の最終行程は南条SA経由か。
下りのトイレから本日上りのSAトイレにソレを流しておいてもらうように手配。

では本日の旅行を始める。

昨夜と同じ席での朝食。

まるで親子のようだが↑血は繋がっていない。
顔の輪郭や口元・表情が相似しているが、何よりもその食餌行動が常にシンクロナイズしていて繋がってはいないものの血はやはり争えない。
まあ、そんなことで争わないでほしい。
この争えないというのはどんな意味?
昨夜の料理の名前はある程度調べはついた。
ブラゼはbraiser。
これは「熾」という感じで私の記憶アルセナルにある。 とろ火で煮込むイメージか?

風呂・朝食・チェックアウトを済ませ、近くの「こおろぎ橋」へ。

ここも紅葉があればなぁ・・風の構図。

まあ月並みといえば月並みの。

観光地で月並みに記念写真。

次に町の反対側の「黒岩橋」から芭蕉堂に降り、順次記念撮影。


松尾芭蕉がいたるところにあり、先々週に伊賀上野にも行った私はメン喰らう。
「奥の細道」は東北紀行のイメージだったがコッチにも足跡があったのか。
このメン喰らうとはどういう意味か?
まさか麺を食べること?
それはないだろ。

剣道の面を一本喰らうのか?
いやそんな強烈なヤツではないな。








加賀市からドライブ続行。
別所温泉・山代温泉を過ぎ・・・いずれも地図上で参照し、私がナビゲーターとして解説。
やがて日本海沿いに「東尋坊」へと。


途中「月うさぎの里」で休憩。
道沿いのちょっとした道の駅風の施設で、うさぎが飼育されている広場は入場無料。
できたら売店で何か買うか、食堂で何か食べてください、というノリの施設。












良く人慣れし、かなりひょうきんな感じのうさぎが多数だらけて勤務していて休憩用には格好の施設だった。

なぜかカメもいて、居眠りこいているうさぎを追い回していた。

うさぎよりこのリクガメの方が愛嬌があり人気のよう。
そのまま「東尋坊」に向かって日本海沿いを走る。
県道305から少し外れてより海に近い田舎道をとると「かざぐるま公園」というのがある。
「どうする?行ってみる?」
「じゃ、ついでに」

道路から見え隠れしていた発電用風車(エオリアン)の設置場所を公園にしたような施設。
駐車場も完備しているが他に誰も訪れるないようなマイナーな公園だった。

しかし、車を出て上を見上げると頭上にエオリアンの一基が威風堂々と。


思わず わぁ! の大迫力!
あ、すみません。
ヨメの顔の方がもっと迫力あったりするので、下の写真にさしかえます。

純白のエオリアンがゆっくりと回転し、回転軸の悠然たる動きに巨人の風格。

先週も青山高原のエオリアン群を遠望してきたのだが、真近でみる巨大さはまた別格。

近くの展望台からは湖越しに瀟洒な洋館の全寮制高校の建築。
前景にはコスモス畑。

では月並み記念写真を。


このすぐ近くには芝政ワールドが。
良くわからんが、近寄るとヨメが「あ、ここ会社から行った!」と突然思い出す。

で、入場ゲートの写真を撮り、Uターン。
これで「芝政ワールドに行った」という事実を人生の記録に上積みすることにする。

東尋坊着。

いや、私の記憶では冬の日本海の荒海が岸壁に打ちつけ、白い波浪が砕け散るような荒々しい難所のイメージになっていたが、現実はなんだかのどかな穏やかな海をみる行楽地。

白浜の三段壁方が迫力がある、と満場一致で決定。

まあでも有名な東尋坊である。

観光地としての吸引力は未だ健在。
まだまだそれなりの観光収入を原発依存の福井にもたらしているようだった。


上写真部分拡大↓

この辺りで遅めのお昼を食べることにして、適当な海鮮食堂を物色。
どこでも似たようなものだったが、ヨメの好みに従って一番混雑している食堂へ。



別にうまくも不味くもないが、有名観光地相場で割高。
並んで押し込められて割高なモン食って・・それが観光するということになっている。

この食堂のいかにも風の観光みやげ売り場からハハオヤが離れようとはしない。
「土産買うねん」
「誰に?」
「お隣。」

この朝、山中温泉の高之倉番傘饅頭を土産に買いに行った。「ヨメがこれにしとき!」と適当な500円の箱詰めをお隣の老夫婦用に購入。
すると「なんや500円のかぁ」とハハオヤがむくれ、1000円の大き目の箱を離さないのでヨメがたしなめる、というか叱っていた。

老夫婦に多量のなま物を渡すという非常識より、土産量の見栄え。
ここでもまた土産を買おうとするのだが、渡す相手はお隣さんしかいない。

「もうやめとき!」とヨメがたしなめる、というか叱るとなんとハハオヤはぷうっとふくれ、むくれてしまうのだ。

こりゃあ90では止まらんぞ、100はいくなぁ・・・、と素朴に感嘆する他はない。
私が90まで行くとして、このようなこの世への物欲、あるいは自己顕示欲を持ち続けることができるんだろうか?
今でもこの世が見せてくれる事象にほとんど興味が無くなり、枯れ果ててしまってるのに。

しかし、この方もこのような幼児性が全面に出るようになったのは夫の死後のことだ。
最後まで鬱屈したまま逝ったチチオヤと単純に幼児化してこの世に嬉々として生きているハハオヤ。
これはこの方達の個別な人生のハナシだが、私は一般化して男女のこの世への関わり方の違いをいつも思ってしまう。

チチオヤとハハオヤは多くの事実を共有していたハズだが、お互いの真実を理解することはなかったのだと思う。
この話は別枠で「カズオ・イシグロ 虚構としての事実と真実としての虚構」(仮題)として書く予定・・・かな(^^;。

さて、ドライブ続行。
一応敦賀市内まで海岸線沿いに行くという予定。

この道路は一度ヨメとバイクツーリングで走行した場所だ。

ふとした景観にその時の記憶が蘇る。
ここでゴミを捨てるのにゴミ箱が見つからず・・・

東尋坊を出、「敦賀市まで60キロ」の表示を見てドライバーが、「え?まだ60キロも?」との表情。大分お疲れの様子。

いや、この道路、常に蛇行し気を使うワリには景色は常に同じようで確かに疲れる。
「水仙公園」で休憩し、もう一度ルートを確認する。
え?敦賀ICまで行くと南条ICを通り越してしまうぞ?
夕方には北陸自動車道南条SAに行き、トイレに流れ着いたヨメの携帯電話を回収する予定。

ここから経路変更、海岸線沿いではなく裏の山道を登り、内陸部を縦断して直接北陸自動車道の最寄りの福生ICに向かう。

少々急な山道もあったが、だらだらと海岸線を行くよりもこの経路変更はドライブとしては面白かった。
ひなびた北陸の風景が交通量のない立派な道路沿いに展開する。

福生ICから北陸自動車道。
すぐ南条SA(上り)に寄り、トイレでヨメの携帯電話を回収する。

北陸道・名神の交通情報によれば三連休終盤の渋滞の真っ最中。
一応、渋滞のはじまる八日市の手前の多賀SAまで行って夕食を取りながら時間待ちすることにする。








親子ではないのだが、やはり血のつながりは争えない見事なシンパシー↑。
丼ひとつに無料のお茶のカップをふんだんに散らした豪華な夜食中↓。

多賀SAでは「えびせんの里」があり、ハハオヤを連れていくと・・・まあ、いつもの通り(^^:
ひととおり試食をさせていただいている私にハハオヤは「家に持ってかえらんのぉ?」遠くから尋ねる。
「いらんよ。」と答えたハズだがきっちり私の分もハハオヤは購入済。
私の意思なんてこの世でまともに通じたことなぞ一度もない。

多賀SAで8:30まで過ごし、交通情報を確認するとようやく渋滞が解消されていく気配。
本日中にはどうやら帰宅可能なようだ。

「やはり連休旅行は避けた方がいいかなぁ」と高速運転中のドライバー。
当然だろ!
私にはまったく連休中に旅行するような理由も欲求も必然性もどう考えてもあり得ない。
「この旅行、私個人にはまったく無意味だがなぁ」とヨメにどこかで言った。
「当然。この世であなたの自由は何もない」とヨメが答えた。

origin: [山中温泉みずほリゾート加賀山中泊(2)] 2017/10/14(土)11:51
山中温泉みずほリゾート加賀山中泊 (1) 天理白川ダム周辺