これはよくあるアルファベット起源カタカナ語。いちいち
書いてるとキリがないけど。ま、特に注意を喚起するというイミでリストアップします。
表記が気になるモノ
デジタル
- この言葉ははっきり覚えてる。20年前「デジタル時計」で急に一般的になった。
英語の綴字は"digital"。
ま、もともとカタカナ表記は無理があるので近似値となるのはやむを得ない。
しかし、ディーゼルとかディクショナリという表記もあるのだから「ディジタル」となるのが当然と思ってたのに。
「ディスク」/「デスク」の類かな。
はっきりいって「デジタル」は臭いからイヤだよ。
アドバイサー/ヘットホン/ベット
- 確かに英語の語尾の子音の発音を聞き取るのは難しいし、なんとなく意味はわかるんですけど。
でも聞いて気持ち悪い。いや、別に悪気で言ってるんじゃなくてホントに背中がもぞ痒くなるくらい気味が悪い。
だから "adviser" "Headphone" "Bed" は 「アドバイザ/ヘッドフォン/ベッド」って言ってください!
ヒラにお願い申し上げます m(__)m
あ、巨人の長島サンも「スピート」とよくいってたなぁ。
(00・6・12 ちょっと修正追加)
シュミレーター
- ひところはこう書く人もかなり多かった。
最近は割かし正しく「シミュレーター」になっているようだ。
略しすぎ
ビデオ
- 日常的には聞きなれているけど、「当社のビデオをお買い上げ下さってありがとうございました。」という文章を見るとイヤな気分になる。
話し言葉として使っているときは「ビデオ・テープ」もくしは「ビデオ・テープ・プレイヤー」の短縮語として意識しているが、文章にするときは省略してしまうと、なにかおかしい。
しかし、まてよ。この文章の作者はビデオ・テープ録画再生装置のことを英語でvideoというと信じているフシもあるよーな。うう、おそろしー。
同類:テレビ、レコード
アパート/デパート/スーパー/コンビニ
- いちいち解説はしませんが。英語を喋らなくてはならなくなった時、ついまちがえそう。
モツレク
- これはモーツアルトのレクイエムのことだそう。
私は絶対に口にしたくない。←問答無用。面白くとも何ともない。ただ下品なだけ。
一種の業界隠語的な使われ方がされていて、「モツレク」って何?というような顔をすると「このド・シロートめ」というような反応があるのもうっとおしい。
もし仮にアンタがプロだったとしても、どのみちアンタの音楽はそのレベルだよ。
ミッション/オートマ
- 最近自動車学校に行って初めてこの世界の用語を教わった。
「ミッション車」というコトバを聞いたとき、キリスト教の伝導に使う車かな、と一瞬思ったりした。
「ミッション」というカタカナが車のマニュアル・トランスミッションというイミで最初に入ってきていたら違和感はなかったのかもしれないけど、この年齢になって初めてこの用例を聞かされたらびっくりするよ。
「オートマ」? なんでこんな中途半端な略し方をするの?
あ、「オート」にすると親分格の「オートモービル」と混同するからか!
そこまで苦労するんだったら素直に「オートマッチク(・トランスミッション)」といったらいいのに。
インフレ/デフレ
- こういう用語になるとあんまり違和感がない。なんでかな。
この省略法で混同することもないし、最初からただひとつのイミで通用しているし。
ネゴ/コンペ
- しかし、このカタカナには違和感がある。ネゴシエーション/コンペティション以外には考えられないので混同はしないんだけど。
語感が汚い。それしかない。
オリジナルとイミが違うもの
コンセント
- 英語の辞書を見ても電気の差込プラグというようなイミはない。
実は日本産業黎明期にさるメーカーが電気の差込(プラグ)を売り出すとき銘々した商品名が「コンセント・プラグ」だったそうだ。
で、例によってケチくさく省略されてしまい、最後に「コンセント」が日本では差込プラグという普通名詞にめでたく出世した感動の物語。
なんか、やばい日本語だけど、素直にエライとも思う。
ちなみに普通名詞並の地位を獲得した商品名を挙げると:
ジープ
うどんすき (最近「美々卯」以外でも普通名詞として使用しても可との判決が出た)
セロテープ
味の素(あ、これは「化学調味料一般」という意味では最近見ないか)
- フランス語にもこの手のものがある。
Bicはボールペンメーカーの商標だけど、かなり「ボールペン一般」という普通名詞として使用されている。"Walk-Man" も。
多義のうちの一義しか使わないもの
(ま、ほとんどのカタカナ語はそうなると思うけど・・・)
コマーシャル
- このカタカナ語はほとんど「広告放送」という意味だけで使われている。
本来の形容詞「商業の」というときには使用されていない。
エンゲージ/プロポーズ
クレーム
- 「異議申立て」のようなカタカナ語感があるが、英語claimとはかなりズレている。
Does anyone claim this watch? 「この時計誰の?」(自分のものとして要求する)
イメージ
- 「この写真はイメージです」
と先日買ったお菓子の袋に印刷されていた。
「イメージ=想像(図)」という直線的置き換えだろうけど、唖然といたしました。ま、なんというか写真は必ずイメージなんだけどなぁ。
最近のパソコン(うっ!カタカナ語・・)の世界では「イメージデータ」とかいうような用例も多い。これは「画像データ」。
だから文頭の引用は「この写真は画像です」という意味を最初に見てしまう。子供向きのお菓子なだけに、そう断らなければ
写真を食べてしまうガキもいるのではないか、という意味の注意書きなの?これは。
品詞の用例がずれているもの
アバウト
- 「アバウトでいうと」
この用例なんか聞いていると、「about=だいたい、おおよそ」という知識だけがあって、単純に日本語を英語らしきカタカナ語で置き換えているだけですね。
品詞もなにも考慮 されてない。
それで「おおよそでいうと」とどう違うかというと、イミ的には何も変わっていない。
ただカタカナ語を入れるとかっこいい、というような意識だけ。
日本語も英語も悪くなるだけだから、こんな言いかたはやめようよ。
(99.9.10)
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