「負けないようにがんばります」 「とにかくがんばれ」
[日本語・外国語]

「みんなでがんばろう」

2000/9/22
「みんなでがんばりましょう」というのも同じような集団帰属意識が働いている。

今日もオリンピックの勝者がインタビューで
この勝利はみなさんのおかげです。みんなでがんばったので勝てたのだと思います。 だからこのメダルはみんなでもらったものです。」といっている。
別に「オレが世界一だ。このメダルはオレの実力だけで勝ち取ったんだ。ざまー見ろ、文句あるか。」と言ってもいいと思うのに、絶対にそれはない。

敗れた人はどいういかといえば「せっかく皆さんが応援してくれたのに、自分の努力が足りず、負けてしまって申し訳ありません」と謝っている。
論理的にいうならば「私が敗れたのはみなさんのおかげです。この敗戦の責任は私個人ではなくてみんなで負ってください。」でないと、先の勝利者の発言とはつりあわないと思うが。

まあ、でも基本的には個人を全面的に出さず、なにごとも集団単位の行動様式に個人を合わせていくという生きかたは無難で謙虚でぼく達の大多数に合っていると思う。
ただ、気質や感じ方が違うので、どうしても自分の所属集団にあわせることができない人もいる。 こうした少数の人にとって集団主義が基本原理である社会で生きていくのはとてもしんどいことである。

去年所属していた合唱団を辞めたのも「みんなでがんばりましょう」という風潮に話をあわせるのがどこかしんどかったこともある。
別にそんなにがんばらなくってもいいんじゃないの?とは言えない雰囲気が。
がんばりたい人はどうか、がんばって下さい、私はパスしたいんですが、なんていうと、「みんなでがんばるから意味があるんです!」といわれてしまうような。

自分にあった身過ぎ世過ぎの方法があるはずだ。
他人との比較、仲間との協調というような他人との関わりにおいてだけ自分の行動を判断するのではなく、何か別の。

「負けないようにがんばります」 「とにかくがんばれ」