NHK、困っちゃいますね。 多様な世界・多様な夢(2)
[時爺放言]

多様な世界・多様な夢(1)

2008/08/25
開会式もそうだったが、閉会式もハデだったね。

裏で行われていたチベットのムチや北京の鉄の報道管制、現実と見まがうCG合成効果もあり、さすがの大中国のどハデな打ち上げ花火。

これを見逃すテはない。

次回のロンドン大会の運営責任者が開会式を見学し、「このようなカタチのイベントは今後もうできない。ロンドンではやらない」とFR2のインタビューで言ってた。

開会式にも閉会式にも、よくこどもさん達が登場していたが、全員最後までニコニコとみんな同じ表情で手を振りつづけるおりこうさんぞろい、アニメ合成画面かと思うほど。

ひとつの世界・ひとつの夢、全部中国製なら出来まっせ!

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私はあまり協調性のないヒトなので、まわりの人が皆同じようなことを言い出すとすぐ怖くなってしまう。

最近、というか、かなり前から恐怖しているのが「地球にやさしい・環境にいい」というヤツ。

以前から「この紙は再生古紙を使用しています」「地球にやさしいバイオ燃料」とかの理屈のウサン臭さがイヤだった。
現役を退いてから、緊密な集団社会にはなるべく近づかないようにしているのだけど、毎日のゴミの分別収集圧力とかスーパーのレジ袋廃止キャンペーンとかの標的にならないワケにはいかないのだ。

「地球にやさしい」といっても地球が「オレにやさしくせんかい!」と言ってきたわけではない。
あくまで「人間の生存環境としての地球」にやさしい、ということで、「地球上の全生命に対して」やさしくしろ、と言ってるわけではない。
嫌気性細菌にとってはC02で充満している地球の方が夢のやさしい環境でしょう。

それどころか、最近では「自社の利益には、とってもやさしいわ」という一方的に中華風なヤツでも立派に「地球にやさしい」という一言で表現しているようだ。
そんなカンタンに多様な価値観を持つ50億を統一してくれては、ハミだしてしまう人も大勢いるだろう。

要するに「地球にやさしい」だの「環境に配慮した」だの「耳にやさしい」コトバは比喩・冗談として楽しむものだ。(しかし、もう面白くともなんともないが。)元より厳密に定義された正確な意味を伝える用法ではない。

しかし、それを真顔で「ひとつの世界・ひとつの真理」のごとく、ホーキングさんでさえまだ到達できていない「大統一原理」のように思っている人が増えてきたようなので、非常に怖い世界になったなぁと、元来小心者の私はビビってしまうことになる。
blog upload: 2008/8/25(月) 午前 1:46
NHK、困っちゃいますね。 多様な世界・多様な夢(2)