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24の前奏曲集から No. ..![]() |
[ピアノのお稽古] |
生まれて初めてピアノを習いに行く(^^: |
2008/7/12(土) 午前 2:50 |
貧しい移民の労働者が学校の掃除夫の職にありついた。 夜、仕事が終わってから誰もいない講堂で掃除人は置いてあったピアノを弾いた。 どこからともなく夜聞こえてくるピアノ曲を耳にした人が言う。 ・・・天才だ。 ピアノの天才の掃除夫が居るというウワサが広まり、やがて機会を得てこの人は現在演奏会ピアニストになって活躍している。 ----以上は今年の春フランス2のニュースで話題として報じられたものだ。 この人はもともとポーランドで職業ピアニストをしていたのだが、事情によりフランスに渡り、たまたま学校の掃除の職を得たということだった。 というようなことを思い出したのは、いよいよ私もピアノを習いに行く決心をした所為だ。 音楽に限らず、プログラミングや外国語をすべて独学、もしくは正規の教育機関とは無縁な場所でほとんど独習してきたといっていい。 今回、珍しく人に教えを請うという謙虚さに至ったのは、さすがに自己流ピアノ演奏の限界を悟ったからである。 はっきり言って、これだけ毎日やってるのにヘタが直らない。うんざり、である。 やはり、運指がいい加減で音階のバランスが悪いし、指ももつれるのに、とにかく楽譜が弾ければ良しとする悪しきアマチュアリスムの弊害ですね。 しかし、キャリアからするともう30年。 どんな職業技術でも10年もすれば中堅だし、20年やればベテラン、30年だと名人になってないとおかしい。 これはやはり「基礎ができてない」ので伸びないのだ、と考えるほかはない。 それと、レパートリーの欠如。 ピアノを人前で弾く機会も気もないので、弾いて聞かせることができるような完成した曲がない。 興に乗って楽譜を弾きまくるだけで、曲の演奏を仕上げたことがないのである。 で、「ピアノの先生」をネットでさがし、生まれて初めてピアノのレッスンを受けに行った。 自分はヘタだ、と知ってるのだけど、それはそれで妙な色気もあり、レッスンを受けに行くとき最初に紹介したエピソードのごとき場面をちらと夢想したりもする。 私の持っていった曲を聴いたプロのピアニストである先生はこう言うのだ。 「ええっ? あなたは本当に今までピアノを習ったことが無かったのですか!?」 「私にはあなたに教えることは何もありません」等(^^; で?実際はどうだったって? まあ、簡単な曲の方がいいのでスカルラッティのソナタ110番ホ短調を持っていった。 簡単そうだけど、音楽的には異次元の響きがあり、ちょっとした選曲の自己主張もある。 「ではとにかく弾いてください」といわれ、内心ニタリとしておもむろに弾き始めた。 で、最初からつっかえてしまい、全く演奏にならなかったのでした。(^^; |
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