リスト 愛の夢第3番 .. 左手のためのピアノ曲 ..
[ピアノのお稽古]

「春のささやき」(シンディング)

2007/4/24(火) 午後 1:28
「へ調のメロディ」「愛の夢第三番」と来て、ついでに「春のささやき」。
ひたすら大時代的メロディラインを突っ走っているが、実はこの曲も左手メロディなのだ。
だから、なんとなく上記三曲はセットで練習することになっている。

この作曲者Sindingについては何も知らない。
ポピュラークラシックピアノ界にはこのテの代打ホームランをかっ飛ばし、
その記憶だけ残して消えていく作曲者も多い。
一応演奏家として名のあるピアニストが腕が衰えると色気を示すのが作曲だった。
ちなみに現在では指揮者になるのが定番コースである。
バレンボイムとかアシュケナージとか。
実業家で成功したら選挙に打って出てぇ、というコースにちょっと似てる(苦笑)。

一曲だけ残っているポピュラーピアノ曲作家:
ランゲ「花の歌」
    昔勤めていた会社の若社長の結婚式で、ロックキーボード弾きの同僚が
    呼ばれ、唯一弾けるクラシックもどきの曲を弾いたのがコレだった。
バダジェスカ「乙女の祈り」
    昭和30年代日本のテレビ創世記において、明色化粧品のCFのテーマソング
    として長年茶の間に流れ、すっかり暗記させられてしまった。
    当時のCFは同じものを4,5年は流していたのである。
オスティン「アルプスの夕映え」「アルプスの鐘」
    これは2曲セットで残ってる。二曲でなんぼ、と数える。
パデレフスキー「メヌエット」
    モーツアルトの「メヌエット」と称して演奏し、見事聴衆を騙したという逸話
    が残っている。このポーランドの名ピアニストは他にも「ポーランド大統領」
    という余技もあって、ちょっと異色。

で、シンディング「春のささやき」。

単調と長調の交錯する曲の気分が、何とはなしに北欧風ですね。
右手の細かい伴奏音形は見た目よりも非常に演奏しやすい。
何となれば、一気につかめる和音の単純分散形である。
しかしこの単純さにかかわらず、右手が技巧的にちらちらとして見え、
演奏効果抜群、つまりコストパーフォーマンスがかなり高いのだ。

素人ピアノ弾きであれば、最小の労力で「上手そう」に聞こえる曲
を練習するのが王道であるのはいうまでもない。
ただ、左手メロディと右手アルペジオが同音を打つ部分があり、
音が左右うまく分離しなくて、てこずる。
そこだけなんとも小癪である。

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