ノクターン No.18 ホ.. 店頭演奏デビュー ..
[ピアノのお稽古]

スケルッツオ第3番 嬰ハ短調 (ショパン)

2009/11/14(土) 午前 11:46
ずっと後期のノクターンに縛られていたが、やっとスケルッツオに移動することが出来た。
実は同じ曲集の後半と前半だったのだが、それにしても極端なショパンの2面性だ。
軽い鬱状態、私のイネルシーが先かノクターンが先か定かではないが、近代のメランコリーを
ショパンが演出したのは確かなことだ。
しかし、毎日ノクターンOP.62だと、さすがに重くるしかった。

「ふと」スケルッツオ第三番の「すだれ」部を探り弾いてみる。

ちなみにポリーニのCDを聞くと、この部分、もう個別の音はどうしても聞き取れない。
全体の音塊がキラキラと揺らめいているだけ。
これはイヤに確信的に英雄的なドミナントモーションの第2主題を彩るオブリガート、装飾部だが、
光の煌きを連想させる。
それも「すだれ」を通して漏れ注いでくる光のような微妙な流動感がある。
この低音主題と高音装飾の対比は極端で、強くあざやかな印象を与える。
この単純明快なすっきり感。
音楽はこういう絵空ごとでいいのだ。

朝はピアノの練習、午後からスポーツジム。夜は海外ドラマ、サラ・コナーシリーズかな。
実に健全な生活。やっと無気力状態から脱出できたかな。

この「すだれ」部分、長い間の憧れだったのだが、自分で弾けるとはとても思っていなかった。
だいたいポリーニなんかが、「耳にもとまらない」速度で弾くからイカンのだ。
開き直ればいいのだ。
素人の強みでリズムどおりギタギタと弾いても別にどこからも苦情はこない。
練習すれば、「すだれ」にはならないとしても、「はしご」くらいには何とか(^^;


第一主題は図太いユニゾンのダイナミックで戦闘的なテーマ。

4オクターブものユニゾンの連続は強烈でハングリーな闘争本能で喰らいついてくる。

この戦争状態と第二主題の英雄譚の対比も単純明快、解釈が葛藤する余地はない。

そしてその強烈なユニゾンでまとめてしまうコーダ。
どうだ?こーだ!という堂々たる結論である。
どうだ、文句あるか!という音楽的締め。

通奏すると、アドネナリンを大量放出しマシーンジム的な汗が噴出する。
「ふう、終わった、終わった」と言う風な(^^;

実は、このような激しやすい精神が現実の世界とのギャップに疲弊し、鬱に向かってすだれ状に下降するのだが。


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