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ショパン ソナタ第二 ..![]() |
[ピアノのお稽古] |
ショパン ピアノソナタ第二番 変ロ短調 |
2013/5/31(金) 午後 9:23 |
ピアノの練習をする時、譜面めくりが面倒とは誰でも思うだろう。
だから、早く暗譜してしまおうという気にもなるというメリットもあるのだけど。
以前から、楽譜をスキャンニングし、PDFか何かにして液晶画面上に表示し、フットペダルでページを切り替えるというアイデアを温めていた。
これを商品化すれば巨万の富を得るのは確実だと思った。
技術的にはその当時の技術で十分可能だったのだが、譜面をPDFにする時、ユーザーが自分でスキャンするのか、電子出版方式で配信するかの決定に手間取り、実際に商品化する具体的なシステム開発に着手できないでいた。
しかし、最近の電子ピアノ等では譜面台に液晶画面が組み込まれ、私のアイデアが既に一部実現されてしまっているではないか。
またも私がモタモタしているうちに大金持ちになる機会を逸してしまったのだ。
ついでに書いておくが、一部のヘッドフォーンに実装されているノイズキャンセリングの理論(位相反転させて打ち消す)は私が30年前に発想していたものだ。
発端は当時住んでいた公団住宅の階上の足音がうるさく、テープレコーダーに録音してイヤガラセに下から上に向けて再生してやろうか、と思ったのがきっかけだった。(^^;
亡チチオヤは「魔法瓶を考えたのは自分だ。アイデアを盗られてしまった。」とよく言っていた。
本当は1881年にドイツで原型は出来ていて、1901年にはイギリスで商品化され、日本には1909年に輸入されている(wikiPedia)。 チチオヤは1925年生まれである。
まあ、いずれも実際に商品化するには特許や実用新案を出願しておく必要があり、また営業努力も必要で単に発想するというレベルだけならそんなに大した能力でもない。
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![]() この楽譜はPDFで出版されているものだ。
私はこのバージョンでショパンとバッハのすべての鍵盤作品の譜面を所持している。
最近、タブレット型のPCを導入したので試しにピアノの譜面台に乗っけるとそのまま演奏可能な譜面の大きさになる。
その前にはi-Phoneにショパンの全作品を入れていたのだが、流石に演奏するには小さすぎた。
戯れにショパンのピアノソナタNo.2をPDFのまま試し弾きしてみると、何とか最後まで通奏できるようなのだ。
楽譜が演奏用に判読出来るか、ということを検証するつもりだったのだが、タブレットPCの威力よりも、ショパンのピアノソナタが通奏できそう、ということに有頂天になってしまったのである。
ショパンのエチュードも既にかなり手がけているので技術的には演奏可とは考えてもいいのだが、なんせ相手はソナタ、奏鳴曲である。2分くらいでカタつく「練習曲」ではない。
今までとても素人の手に負えるモンじゃないと、勝手に思い込んでいたのである。
だから、ピアノソナタ集の紙の譜面は所持していない。
そんなもん、買ってもしかたなかろうと思ってたのである
しかし、このPDFのおかげで私にも演奏できるということが解ってしまったのである。
その途端、第一楽章のサブテーマが頭に鳴り響き、少年期の憧れや情熱が再帰してうるさいことこの上ない。
その足でイオンモールの喜久屋書店に入き、全音版のショパンソナタ集を買ってきてしまった。
PDFでも演奏できないことはないが、やはり紙メディアでないと本気で練習できないのだ。
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以来、一カ月ソレばかりの完全精神的ひきこもり状態。
おかげで、外界の人間関係諸局面ではどうも宿痾の鬱に落ち込むようなことにもなるのだが(^^;
ショパンには鬱が良く似合う。
第三楽章葬送行進曲を除いてショパンのソナタは今まで演奏したハズはないと思っていたのだが、実際にとりかかってみると意外なことを発見する。
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![]() 第二楽章、楽譜上でもかなりヴィルティオーゾ風のド派手さなのだが、超ダイナミックなスケルッツオでだいたいこの楽章のおかげで私には演奏不能と思っていたフシもある。
しかし、何だか初見でも案外するすると指が動いてくれるのだ。
へ?
何回か繰り返し、やっとほのかになにかの記憶が蘇った。
この超絶技巧風のフレーズのおかげで、嘗て一度か二度ムキになって練習したようなのだ。
もちろん、私は楽譜を所蔵していないので多分どこか図書館で借り、その間だけ試みたんだろう。
いずれにせよ、この楽章を練習した明確な記憶はまったくない。
しかし、指は知っていた。
いわゆる身体が覚えているという状態だが、大脳上の記憶がないのが不思議である。
そういうこともある。
もしかして、老齢による大脳記憶の退化のせいかもしれない。
それでも身体記憶は退化しないのだ。
大脳皮質のような複雑な器官は壊れやすいのだ。
身体に覚えさせる、形から入る、無意識の習慣にする、というようなことの重要性が良く分かるなぁ。
ま、とにかく。
ショパンのソナタNo.2ほぼ暗譜終了。
ただし、問題は第4楽章である。
実際に他人に聞かせることはないのに、そんなトコまで暗譜する意味があるんだろうか?
ソナタNo2の第4楽章、この意味わかるよね?
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