私のピアノの高層への ..  クライスレリアーナ(シューマン)
[ピアノのお稽古]

 ソナタ第三全楽章(ショパン)

2022/10/28(金)17:16
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いよいよここまで精神と肉体が窮屈な所にまで押し込まれてきたが、まだやれることはあるのだ。

今年大阪都心に引っ越し、リビングルームが広くなり残響も適度にあってピアノの音が各段に良くなった。
で、自由に好きな曲を好き勝手に弾きまくる”おさわり専門ピアノ練習家”をやっていたハズだった。

しかし、ソレではない。
やはり時間があるとソレではなく、ライフワークと一度は見定めたショパンのソナタ全曲通奏にいつしかハマりこんでしまっていた。
”おさわり”でも全曲の気分を知っているだけに、それなりの高揚感は心的に再現できていたるのだが、何事か思いつき、・・・魔が差して?、先週全楽章の通奏を試みたのだ。

第一楽章提示部と第四楽章のコーダは”おさわり”で暗譜していた。
ついでに第一楽章の展開部と最終楽章の各変奏も少々・・・と練習し、なんとかつっかえつつ緩めのテンポで弾けている感じになっていた。

全曲通奏一時間強。
途中でダレることなく、第三楽章のユル〜い部分もそれなりの気分を維持しつつ・・・
全曲をとじるコーダの最終音をようやく自分の指で設置(install)し終え・・・

やりましたぜ。
紛れもない達成感。
人生的規模の充実感、と言わせていただく。

この曲の通奏をライフワークと見定めたのが5年前、しかしピアノ教室用のお稽古で中断していた。
ここにして改めて確認できた。
やはりソナタの全曲通奏はやりがいのある”仕事”だ。
”おさわり”ピアノでは窺えない深みと重みを自分で”担う”ことで私の精神が鍛えられるようだ。
・・・

まさか自分でもここまでやって来れるとは・・・
昨年までは譜面の細かい音符を一瞬で見て取る視力がなく、この夏までは右手第5指の変形痛みに悩む、等、常に障害もあったのだが、ついに、ついに、ここまで来ちゃったよ。

フランス語はもうボロボロ、声ももうガラガラになってしまったが、ピアノにはまだまだ”やるべきお仕事”、ライフワークが残ってるのだ。

では、これからゆるゆると全曲暗譜にとりかかる。
果たして何時までかかるのか?
なんとかそれまで持ち堪えてくれ、私の精神と肉体よ。


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