ゴールドベルグ変奏曲 ..  インテルメッツオop.117の3 (ブラームス)
[ピアノのお稽古]

 ジムノペディ No1 (E.サティ)

2024/8/4(日)23:9
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もういい加減に引っ越しを完了すべきだが、ぐずぐずと残務整理を放りだしたままもう3年も(^^;
この5月に「最後の整理!」と気合を入れ旧宅に戻ったが、やはり荷物は未だに残ったまま。
いや、もちろんピアノは最初から現宅に移動させていたわけだが、こまごまとしたMIDI機器は使う予定もないまま放置。
しかし全てを捨ててしまう勇気もない。

なんせ、私の雑多な職業歴にはプロのミュージシャンというのもあったのだ。

5月には気を入れてその辺りを整理、MIDIのシーケンサー、音源、パッチミキサー等、まったく使えなくなった機器を処分( ;∀;)

ただ、ローランドのサウンドキャンバスシリーズの音源SKII、いやMKII は今でも使えんこともないと判断、持ち帰ってきた。
MIDIコントローラー(キーボード)は未だ旧宅にあるのだが、私のピアノはYAMAHAの消音機構付きで、このピアノ音源のオマケにMIDIの出力端子も付いている。
試しに古いMIDIコードで繋いでみると何とか音が出てくれた。
もう2,30年も放置していたので、当初は操作パネルが言う事を聞いてくれなかったが、2,3日の悪戦苦闘で何とかプッシュボタンが復旧(^^♪

一応シンセサイザーなのでプリセット音源の波形をいろいろアレンジできるのだが、もう私はそのような細かい操作をする気力はない。
結局、デフォルトのPIANOのIに多少リバーヴをかけて弾くことで役割定着。
いや、今では定着以上になってしまっているのだ。

嘗て私の町工場時代の同僚南クンは当時でもセミプロバンドでキーボード担当だったが、「シンセの”エレピ”は使えるでぇ」とか言っていたのを思い出した。
当時のシンセサイザーの合成音はロック系の派手な音は得意だが、なかなか内声には使えず、ポリフォニーのバッハのオーケストラ編曲(音源アレンジ)くらいにしか使っていなかったのだ。

しかし、このエレピ系の音は使える。
柔らかいが、一応立ち上がりのアタックも明瞭で、しかも自在にリバーブと音量を調整できるのだ。
私がピアノ(生)を弾きだすと同居しているヨメは何故か即スーパーに買い出しに行ってしまうのだったが、この音源でピアノの練習をしていても別に気にはならないようだ。

実は私にしても同様で、生ピアノ音で真面目に練習しているとどうも疲れてしまう。
やはりピアノくらいの楽器になると適度な空間残響がある音楽室が必要だろう、とかね。
ピアノで本当に難しいのはピアノ(p)なのだ。

このエレピ音で弾くようになり、覿面に私の好みが変わってしまった。


E.SATIE GYMNOPEDIE 1 を弾いてから毎日の練習を始める習慣になった。

もういつの事だか忘れてしまったが、確かパリの楽器屋でサティのこのピアノ曲集を買った。
実を言うと私のピアノ練習家としてのキャリアはフランス時代から始る。
ストラスブールの下宿にレンタルし、初めて自分のピアノを持ったのだった。

しかし、サティの楽譜はフランスに敬意を表してパリで買っただけで、真面目に練習したことはなかったのだが。

サティのこの曲はBGM風にさりげなく裏で鳴っているようなエレピ系の音色がふさわしい。
いや、曲が音色を選ぶのではなく、先に音色があり、その響きが曲を呼び出して来る。

それからプッチーニの”わたしのお父さん”(^^;のピアノ編曲版、リスト”愛の夢No3”(^^;というような赤面(^^;シリーズをひと廻りして、やっとショパン・ノクターンNo5に行く。
エレピの音色がこういう一連の気分を勝手に呼び出してしまうのだ。

今まであまりやる気にならなかったノクターンNo3のような鼻歌系の軽いヤツも暗譜する気になった。
しかしコイツ、全体の曲想は軽いけど、散りばめられたクロニカルな小っこい装飾音形が超難儀。
コイツを生ピアノ音で繰り返し練習するのは耳がキツイ。
でもこの呑気なエレピ音なら同一小節を無限反復練習することも苦ではない。

長いピアノ練習家人生だったが、こんな軽いノリの境地になった時期もタマにあってもいいだろ。
・・・という訳で、ウチのピアノは今完全にMIDIキーボード化してしてしまっている。
 ゴールドベルグ変奏曲 ..  インテルメッツオop.117の3 (ブラームス)