会社業務で死ぬ日 過負荷の審判(2)
[フランス語通訳ガイド控][団塊の段階的生活]

過負荷の審判(1)

2007/04/21
まさか本当にフランス語の通訳ガイドの仕事なんてあるとは
思ってなかった。
リタイアしたが「無職です」とは言いにくい場合もあるので、
昔取った資格を生かし、「日本観光通訳協会」に加入しただけだ。
その、何ていうか、まあ、世間体というヤツで(^^;

入会すると"OFFICIAL LICENSED GUIDE"と表示された首下げ式
写真入り名札が送られて来、協会の名簿に記載され、国土交通省
の「観光通訳ガイド検索」システムに登録することができる。
http://www.guidesearch.jp/

面白がって登録したら、ある日さる大手旅行業者から電話で引き合いがあった。
「いやぁ、あいにくその日は大腸内視鏡検査で入院予定ですので」と
断わった。
あ、やばい。本当に仕事の依頼が来ることもあるんだ、という不穏な気配。

先週、今度は協会から電話で仕事の依頼。
「あまり断わってばかりいると、何のために検索システムに名前だしてる?
と言われるんちがう?」とウチの奥様(世帯主)が鬼のように尻をたたく。

で、ついに引き受けてしまった。
20名の観光団を大型バスに詰め込んで、大阪・神戸を二日で案内する。
「もちろん、添乗員さんは付くんでしょう?」
「いえ、ガイドさん(アンタ!)のほかはバスの運転手だけですよ。」
「え?」
「新人研修は受けたんでしょう?」
「え? あのう。全く初めてなんですがぁ・・」

確かに「通訳ガイド」試験には日本史・地理の科目もあって、高校の参考書
を買って勉強した。でも、それってもう20年も前の話だよ!
大阪城に上ったこともないし、姫路城や白鶴資料館に行ったこともない。

そんなことは事前に勉強すれば何とかなるが、観光バスの運転手サンという
プロに観光ルートや時間の指示をし、ホテルや各施設との連絡や、団体入場
料の旅行クーポンの清算等の事務処理もこなさねばならない。

つまり通訳ガイドというのは:
語学通訳 + ガイディング(案内コンテンツ) + 旅行取り扱い業務
という三つの仕事を全部一人でこなさねばならない(らしい)のだ。

でも、引き受けてしまった。しかも、初日はあさって4月14日。

この時から猛烈な負荷がのしかかってきたのである。

blog upload: 2007/4/21(土) 午前 0:34
会社業務で死ぬ日 過負荷の審判(2)