私は78歳で死ぬ! 今だから 過負荷の審判(1)
[死ぬにはもってこいの日] [時爺放言] [団塊の段階的生活]

会社業務で死ぬ日 (夢)

2012/09/20
いつも死ぬことばかり考えているせいか、こんな夢を見た。
もともと夢というのは奇妙な印象を残すのだが、この夢は奇妙でしかもヘンに可笑しい。
 
7月xx日 夢
いよいよ今日、会社で私が死ぬ日である。
でも朝出勤するのに別に他の日と違うところはない。
会社の業務として死ぬわけだが、これはちゃんと当番日が決まっていて、ずっと前から予定済みだ。
会社に入った以上、社員は業務上一度は死ななければならないことになっている。
まあ、死ねばそれで私は終わるわけで、もう社員ではなくなるのだが。
だから今日が私の社員としての最終日というわけだ。
 
もう一人今日が死ぬ日の同僚がいる。
会社でそいつと顔を合わし、何となくお互いニガ笑いのようなものを浮かべる。
 
「で、どう?」
「どう?って、別に・・。」
「別に楽しくはないよな。」
「ま、仕事だからねぇ。」
「そう、仕事、仕事。」
 
我々の死の決行は午後になるはずだが、なかなか呼びにこない。
「遅いなぁ。」
「早く呼んでくれればいいのにねぇ。遅いといろいろ考えてしまうよ。」
事実、私はチラリと死ぬ瞬間のことを考えてしまった。
死ぬのは一瞬なので、苦痛もなにもないハズだ。
しかし、死ぬのは初めてなので考え出してしまうとちらりと不安がよぎったりする。
ましかし、皆淡々といつかは死んできたんだし。
 
何か手順が大幅に狂っているようだ。
そのまま夕方になり、我々の死は本日は執行できない、と言ってきた。
「えっ?そんな・・で、いつ?」
「今日は金曜日なので、申し訳ないんですけど月曜日になってしまいます。」
と、総務の女の子。
 
そうか、それじゃしかたないなぁ。
「しかし、こういうのって急に延期されてもなぁ。もうやらにゃいかんことは全部すんでるし。」
「まあ土日、家でゆっくりしてるよ。」
 
「で、アンタはアレ、どうすんの?持って帰るの?」
「あ、そうか。今日死ぬつもりだったんで家から持ってきたけど。
土日と時間できたし、もう一回持って帰っとこうかなぁ・・」  とか。
 
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まあ、毎日こんな奇態(けったい)な夢ばかり見ているワケではない。
しかし、この夢は非常にあざやかで起きてからもその奇妙な感覚がしばらく持続した。
シュールで不条理だが、よく考えてみると、本当の現実も殆ど似たようなものじゃないかと思ったりもする。

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