過負荷の審判(3) 過負荷の審判 (付録)
[フランス語通訳ガイド控][団塊の段階的生活]

過負荷の審判(4)

2007/04/21
「初心者だとか、研修中だとか絶対言っちゃだめですよ。
会社にクレームが来ますから。ベテランのような顔をしとかなきゃ。」
と先輩はクギをさす。うっ、エクスキューズの道もふさがれた。

でも、かまうものか!どのみちフランス語はあの人に聞こえてない(^^;
自己紹介をする。
「この仕事、一昨日電話がかかってきて急にアサインされたんです。」(ん?という顔}
「で、昨日必死で勉強してはきたんですが・・・」(と、間をおく)
「ですから細かい質問はご遠慮ねがいます!」(と、言い切る)
大爆笑。受けた!
このスタイルで行ける!

なんとか普通のしゃべりのスタイルでアナウンスすることができた。
もちろん地理的・歴史的ガイドの内容は極度に貧弱だったが、
適当にアドリブで喋りつづけ、それなりに受けたようだった。
特に大阪湊町近辺の小ホテル群の説明がバカ受けだったり(^^;

一日目帰宅すると依頼主旅行社サマよりTEL。
「ジョーク飛ばしていたようで。」とのこと。
きびしい先輩ガイド師の報告がもう入ってるようだ。
とすると何とか初日は合格にしてくれたか(^^)

二日目は一人でこのグループの引率とガイディング。
何とか最後に全員をホテルに無事送り届け、
最後のあいさつ。
「皆さんとご一緒できたのは私の喜びでした。
特に、細かい質問等もなく・・」とやると、
笑いとともに拍手が来た。
一人一人と握手をし、ホテルのロビーで見送る。

やっと過負荷の審判が下り、プロとしての第一歩を踏み出せた思いがした。
あとは快い放心状態で帰宅するのみだった。
blog upload: 2007/4/21(土) 午後 3:25
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