夏はあけぼの 過負荷の閲覧席 ..
[団塊の段階的生活]

過負荷の虫歯治療

2007/8/24(金) 午後 1:13
先週から冷水に過剰反応をしていた奥歯の治療を決断した。
一日一日とずるずる日延べしてたが、昨夜家人に今日行くと宣言。
宣言した手前、もうあとには退けない。

かぶせた金属の下の歯が虫歯だそう。

金属を掘削機のウィーンというヤツで切り込み、
ジッ、ジッと電気ドリルが神経を裁断する。
歯冠を鋭利なペンチで剥ぎとる。

きりきりと神経的な痛みが走って、思わず足の親指が曲がってしまう。
声を出したいが、口の中に異物を入れられてるのでままならない。
精一杯、顔をしかめて意思表示をする。冷や汗たらたら。

ちょっと前までオンデマンドTVで毎回みていた海外ドラマ「エイリアス」の
拷問シーンを思い出す。

拷問者は歯医者の道具をちらつかせ、にたにたと嗜虐性のひずんだ病的笑いを浮かべ、
おもむろに口の中に金属を差し込んでくるのである。

むむ、この恐怖。

あのドラマはやたらと拷問場面が多く、いちばん多かったのは注射による
薬物注入の拷問シーンだった。

注射とか歯の治療とか、これはわれわれ庶民が日常生活上体験する恐怖を
いたく想起させますね。テレビでは非常に生々しい一般視聴者への心理的効果が
見込める、サスペンスドラマの常套的演出法ですね。
あまり派手なアクションも道具も要らない、ちょっと安直な手か。

殴られるとか切られるとかいう純粋な肉体的痛みよりも、この注射や歯科治療
への恐怖は心理的なインパクトが大きい。だから拷問向きなんだろうなぁ。

殴られる、と思ったら体を固くして、来るべき痛みに備える準備ができる。
歯とか歯茎とか、体の内部とかは鍛えようもないし、痛みの種類も陰険で
とにかく気味が悪い。

実際の痛みよりも、得体の知れない恐怖を先ず味わってしまう。
うう、しんどかった。
やっと終わったよ^^。

これからは甘いものは控え、歯磨きは真面目に、とこの時は猛反省をするのだが。

自分がそんなに意志の硬い人間ではない、と私にはわかっている。
次回の拷問への恐怖は既に始まっているのである。

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