医者の責任感 おじいちゃんにな..
[団塊の段階的生活]

病み付き

2008/8/15(金) 午前 1:39
というわけで(←前回参照)すべての予定をキャンセルし、闘病安静生活に突入。

タマにフリーの仕事をする以外は、別にしなくてはいけないような用事はもともとない。
それでも図書館に通い、スイミングスクールに行き、バイクでツーリングし、結構忙しい。

しかし、勝手に自分で決めたことにしても、いつしかプログラムを消化せねば、という
オブリゲーションになってしまうのは私のような真面目なヒトが陥る罠である。
で、「何もしなくとも良い」と社会的に公認されるという開放感はまた格別。

晴れて憧れの完全ナマコ生活。
うれしいな。
病み付きになりそ。(←???)

しかし、ナマコを決め込むのも実は楽ではない。
寝ころんでいるのが簡単ではないのだ。
上体を傾ける時に肋骨に負担がかかり、寝返りも楽にはできない。

「起きよう」と決めて、脚に力を入れ上体を起こそうとすると、ぎくり、とヤな痛みが走る。
そのまま固まって、しばらく様子をうかがう。
そろり、と姿勢を元にもどし、リセットする。
ほとぼりが冷めたころ、もう一度すこし角度を変えて試してみる。
・・・テテテ。
リセット。

「起きよう」とする最初の試みから完全直立歩行までの所用時間35分のオリンピック新記録を今朝樹立。


----以下、シモネタ注意----

排便にも難儀。
肋骨に負担がかかるので、いきめないのである。
ここぞ、と思うときのオシがきかないので、自然流失を待つ以外にない。
ほんとに腔腸動物状態ですね。

しかしテキも簡単に自陣を放棄するようなワヤな流動体ではない。
処方された鎮痛剤リン酸コデインの排便抑制便秘副作用のおかげで、硬く信念を貫き
長期篭城戦も辞さない構え。

もともと、コモるときには小型本を持ち込み、目から雑情報をインプットしないと
アウトプットに至らない習慣だった。

ちなみに、この種の小型本のことを「ウン庫本」という。

このクソ暑いのに狭小の陣地にたてコモっての長期消耗戦は避けたい、と苦慮する。

朝の起床訓練には既に出勤していて戦力にはならなかったヨメが、この時点で
画期的な戦略を提唱してくれた:

「オークワのトイレ」

バブル期の粗製乱造不良債権額第二位倒産富士住建製住宅で何のとり得もない
ウチのアパートだが、スーパー至近というのが唯一の「売り」だ。

私は今までそんな外のトイレを使用するような用事はなかったのだが、ヨメはそこの
「ウォッシュレット」が気に入り、以前から愛用していたようである。

そうか。長期戦にはウォッシュレットだもんな。
冷房も効いてるし。かなり有効な作戦かも。

胸部狭窄バンドを装着し、ウン庫本を装填して「オークワのトイレ」に行く。

しかし、定員一名分しかない男子個室は既に占領されていた。
表の待合ベンチで戦術的休戦。

そこでふと目を上げると目の前に戦略的最重要地点があったのに気がつく。

「身体障害者用トイレ(一般の人もご使用いただけます)」

そうか。
胸部狭窄バンドを締め、上体を傾けることが困難な私こそ、この特権的な部屋を使用する
権利を今や正当に行使できる人なのだ。


何という贅沢な空間か。
ウチの書斎(?)よりも広く明るく、洗面台も完備。
ボタンを押せば水流が重点目標を刺激し挑発してくれる。
何より冷房が効いているので、戦術的読書に長時間没頭できるのである。

これは全く天才的な策略だった(^^)/

病になればそれなりに新たに見えてくる世界があるのだ。
・・そんなにいきむほどの結論でもないが(^^;

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