アタマの痛い話2 ハンドルカバーを..
[バイク/野外徘徊]

最後の紅葉か

2008/12/4(木) 午前 5:18

京都和束町運動公園内の紅葉
何故枯れる前に紅葉するのか、実はあまりよく分かってないらしい。

葉っぱでも人間でも、ハデに自己主張してから退場したいんだろうよ。


1)週末は大阪で

先週末・今週末ともヨメは忙しく、最後の紅葉シーズンだというのに大阪にヘバりついている。
なんでも例のガクセイの、人声の音域も解ってない曲をド素人一万人で怒鳴りちらすという、
身の毛もよだつ騒乱があり、その準備と決行日になってるんだそう。
しゃーないので、土曜夜に大阪梅田でまた中華会食。
値段のワリに満腹感があるので中華。

変わりカツどん500エンはもう飽きた。


日曜には南港IKEAにバイクで行く。

南港埋立地は道路がチト複雑で、高速使わずに行くと道を迷ってしまった。
最初、コスモスクエア区画に上がりこみ、また住之江まで引き返し再挑戦。


運河を渡す千本松大橋を越えるには、何重もの螺旋スロープを登坂下降しなければならない。
運転する当方は目まいしまいと必死、後ろのヨメは無料で渡れる橋なのに楽しい、と。
ちなみに帰りに渡った「なみはや大橋」は通行料100エン。
IKEAは今年できた広大な家具のアウトレット。

昔はシンプルだが高い高級木工家具のメーカーだったが、このIKEAは低価格で何でもアリの総合家庭用品スーパーで、半日は見て遊べる。
カフェテリアの設備もあり、ソフトドリンク飲み放題200エンもある。

もちろん、一人分のカップを二人でシェアー。
あまりホメたことではないのだが、広いカフェテリアなので、そんなコマかいこと気にしないで良い。
ホットドリンクをストローで吸うなよなぁ・・
もっとも一階の立ち食いカフェでは100エンで飲み放題なのを発見。
もう遅いわい。
半日遊び、なみはや大橋を渡り、また迷いながら(^^;帰る。
大阪南の下町はニガ手。
・・・しかし、実を言うと私のガキの頃のテリトリーと少し重なってるのだが。



2)晴れの日もガレージで

大阪を走っていて赤バイクの調子があまり良くないのに気づく。
アイドリング時にクラッチ切り下げがすんなりいかない。
オンボードコンピューターのギアナンバー表示は消えてしまう。
走行時に多少の車体のガタツキがあるように思える。
最初はもっとなめらかな乗り心地だったハズ。
チェーンが緩んじゃったのか?とか思う。
「ガレージ」にこもり、チェーンを締めることにする。
実はそんな作業は私の人生の守備範囲をはるかに逸脱した越権行為なのである。
しかし、比較的近くだった大阪のディラーの工場が倒産しちゃったのだ。
多少、人生的規模の修正もアリなのだ。

取説見てチェーン調整メカニズムを同定、さあやるぞ!と思ったら、レンチがない。
レンチセットなんて私の辞書にはない。
バイク付属の工具セットはちゃちなままごと用品で、何の役にもたたない。

400ccに乗ってレンチを買いに行くことにする。
ホームセンターの工具売り場で物色していると、何となく私の辞書にはなかった「工作」の楽しみが、ふと感じられたりする。
このような手仕事の職業人生であったら、私の精神はここまでヒネなかったろうと確信する。
別に根拠はないが。

ガレージでそれなりに苦労してチェーンを締める。
ピーンとはったぞ、どうだい!
もう一度取説を確認する。
とたるみのマージ30-40mmと書いてある。
あちゃ。
締めすぎた。

結局、3,4センチのたるみにしたが、何か元より余計にたるんでいる。
しかし、それで良かった。
後で乗ってみると見事、最初のなめらかな乗り心地に戻っていた。
多分、気温が下がりチェーンが張りすぎていたのかも。


3)最後の秋の喜び

あれや、これやで今年はもう長距離ツーリングに出る機会は無くなったが、小春日和の陽気である。
毎日赤バイクで近隣を走り回る。
(以下、写真はランダム、文とは直接関係なし。
撮影時:今週、場所:その辺)

いろいろ立続けにあった。
肋骨骨折・脳血腺手術・ヨメの肘骨折。
世界金融危機に連動したわが家のメタボ家計の超スリム化。

赤バイクを納品してくれた営業のハマモトクンに電話したら「退社した」とのこと。
え?と思ったらディラー自体が倒産してしまった。

ウチの自治会の役員「トモキンのおっさん」が私がガレージ作業している間に急死(あ、今日お通夜だったか)。

振込め詐欺の被害者を多少揶揄してたら、ウチも何やら知らないうちにとばっちりが。
上記と無関係に私の大阪の秘密のアジトにも警官が令状もなく立ち入る。

ガイド仕事を健康上の都合で以降断るとの辞表を東京の旅行会社の担当者に提出。
そしたら、この春新人研修で私を見つけ「ガンガン行きましょう!」と発破をかけてきた、
やり手営業風のこの人も退社、先週が最後の出勤日だったとのこと。

偏在する病と犯罪と死と変転の気配。
・・・イヤにみんなハデに自己主張してるやないか?


平日だが、針テラスには陽気につられてライダーがちらほら。
隣に駐車してた大阪の赤ドゥカティの同世代ライダーとしばらく談。


昼間はいい陽気でも5時になると急激に寒くなる。
だから急いで帰らないで、その時間日帰り温泉で温まり、ラッシュをさけて夜帰る・・
との日帰りツーリングのコツ等伝授していただいた。
なるほど。

昨日も御枝村の「姫石の湯」に行ったが、火曜定休日だった。
今日は三重県青蓮寺湖経由で道の駅御枝に行き、首尾よく入浴600エン。
露天風呂も2種類あり、いい塩梅である。
しかし、夜には近所の合唱団の練習があり、やっぱりラッシュ時に急いで帰宅。
この合唱団の演奏会直前に私は手術をし、参加できなかった。
私だけではなく、当日の指揮をする予定だった指導者自身も急病で手術、急遽奥様がピンチヒッターに立ったのだった。


 国破山河在。
人間界にはいろいろあるのだが、晩秋・初冬の大和・山城・紀和・葛城の山河は常に健在だった。

  抜けるような奇跡的な青空の下を気ままにあてもなく赤バイクで駆け抜ける。
既に見知った景観もあり、知らなかった表情もある。
ウチの赤バイクも快調になり、喜び勇んでワラワラと吠えている。


久しぶりにハコ3つ装備して走る。
あれもコレも冬の防寒対策をすべてつっこんである。
もちろん、入浴用のタオル・洗面用具も常備。
携帯燃料・コッヘルの類も導入準備中。
これでいつでも、どこにでも行ける。
冬もまた楽しいぞ。
病・老・苦・死の気配が日常に偏在しようとも、
私は今、限りなく自由なんだぃ!
とヘルメットの下でワラワラと吠えまくる。
(実は発声練習(^^))


 − バイクで走ってると、下界のヤヤこしい係累すべて忘れてすっきりしたぞ。
とヨメに言う。
 − いいなぁ。
ワタシなんか毎日大阪にヘバりついて働かないかんしぃ
だと?


私だって一生の大半を大阪の下町にヘバりついて、養分を吸い上げられてたんだい。
やっと今、枯れてお役目ご免、どこにでも自由に散っていける季節になったんだい。
むははは。


 − 自由とは、この世界から決定的なジャンプする第一歩を踏み出すことなのさ。
と、最後の紅葉が言った。


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