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一億円以上の年間給与（他）を支払った人を企業は公示しなければならないということになった。

公示初日には日産のカルロス・ゴーンさんが８億９千万円とかでトップになっていた。

この人は他に仏・ルノーの会長・社長というアルバイトもやっているので、ソッチからのお小遣いもあるハズ。

後で大日本印刷の社長サンがもう少し多い所得を公示されていた。

しばらく忘れていたが、確か年収1000万以上の高額納税者は税務署で公示するハズだったのだが？

と思って調べてみると、この高額納税者公示は2004年に廃止されていた。

個人情報公開不可ということらしい。

新聞の長者番付け、見るの楽しみだったのになぁ。

最高100億円くらいの方が長者番付トップだったような気がする。

しかし、こういう長者は土地売却等の一時所得が多かった。

だから、所詮お金持ちの世界のハナシで私には全く関係ないことだった。

しかし、企業の雇われ社長・役員の給与となると、なんとなく「普通の人」の世界に近いような気もする。

だから、自分の年収とちらりと比較したりもする。

今は年金依存生活なので、同列に比較するのもナンなんだが。

ま、100倍を軽く突破し、かなり1000倍に近い（＾＾；　

しかし、ゴーンさんが私の1000倍もの食物を摂取しているハズはない。

おそらく、私よりはちょいと高いものを着て、高級レストランで食事されて、ウチのヨメよりは
ちょいとだけ美人の奥さんに小遣いを渡し・・・どうも想像力が貧困だが・・・

まあ、日常生活で必要なお金は私の１0倍のオーダーだろう。

例えば、８億円を360日で割ると、一日あたり２百万円よりちょいと多い。

毎日二百万円使え！と言われてもそんなに買えるもんじゃない。

私はサマージャンボ一等前後賞込み３億円を買った。

３億円というのは、「普通の人」がそれだけあれば「一生遊んで暮らせる」という設定だろう。

私だったら、利子だけで生活できてしまう。

普通の人ならサマージャンボを当てたら、会社を辞めてやる！と思うのではないか？

しかし、ゴーンさん（とか）は、サマージャンボと年末ジャンボを毎年当て続けている給料
なのに、別に会社を辞めるなんてそぶりは毛頭ない。

自分で使い切りもできないお金をどんどん稼いで、そのお金はどうなるのか？

先ず、税金で国庫に入れていただきます。

この意味では８億を1000人に分けるより、一人に支払われる方が税金は沢山徴収できることになる。

残りは銀行や証券会社が保管し運用することになるんでしょうなあ。

そしてそういう余剰資金が世界中に投資され、投機され、金融ゲームにまわされていく。

ヨーロッパでも日本でも、国としては莫大な赤字を抱えてるのに、こういう余剰金は世界中を

うなりながらかけ回っているようだ。

「グローバル」に言ってしまえば、こういうモノを買う予定もないお金と、各国の赤字国債はつりあっている。

親は赤字で、借金までして小遣いを与えているのに、息子は小遣いが余って博打で遊んでいるのである。

お金はモノと交換するために発明された道具である。

モノと交換する予定もないお金は次第に腐っていく。

貧富の差があるのは貨幣経済下では当然だ。

しかし、その差が100倍以上になるのは異常で、差自体が社会悪になっていく。

人間の実生活の個人差はせいぜい10倍のオーダーである。

必要以上のお金を所持することは、必ず悪を誘発する。

犯罪に巻き込まれるというよりも、正常な生活感覚を失わせていってしまうのである。

昔、ヨーロッパやアメリカの金持ちは自分の富は社会から得たもので、社会に還元すべきものである、という考え方をしていた。

文化の保護者（メセナ）になり、博物館を寄贈し、大学に寄付したりする。

今でもビル・ゲイツは自分の富を社会活動への基金とし運用していると聞く。

余剰な富があるなら社会に還元し、社会全体が豊かになるように図った方がいい。

社会がどうなろうと自分の富さえ蓄積できればいい、と考えていると、結局、社会はやせ細り、

富を行使できる場も、買えるものもなくなっていってしまう。

サマージャンボが当たったら、私はこのアパートから出て家を建てるだろう。

三億円を一回だけなら使うアテはちゃんとある。

しかし、いくら三億円の豪邸に住んでいても、周囲が目に暑苦しい日本の大都会風景なら

ひとつも豊かな気分にはなれない。

自分が貧困なのはイヤだが、他人の貧困も見たくはない。

みんなが金持ちになれればいいが、それが無理なら、貧富の差が顕著な社会より、

みんな平等に貧困である方が絶対にいい。

そして私だけ三億円当たってくれればもう言うことはない。

年収八億円