半額音楽人生 三月の過去や未来..
[団塊の段階的生活]

いのちの饗舞台 3.10(火)

2012/3/13(火) 午後 4:06
いのちの饗舞台 3.10(火) @東本願寺御影堂白州
大阪から難波別院特別仕立てのバスで送迎していただいて、お弁当まで出るというので、三月のハハオヤガス抜き企画に採用させていただいた。しかし、当日ハハオヤが緊急入院、結局ヨメと二人で参加。
ハハオヤの入院は「またかい」の類で大阪市消防局救急車の過剰使用と謗られてしまう恐れもあるが、病院側の指示なのでご容赦くだされ>橋本市長閣下
しかし、当日は寒の戻りで滅法寒く、おまけに雨もパラつく最悪の条件下での野外コンサート、どのみちハハオヤには無理だったようで、企画の甘さをハハオヤが自分で回避した、というところ。
お昼からの野外コンサートを大阪難波別院のたすきをかけた善男善女に混じり鑑賞したワケで、天候が良ければそれはそれでかなりの集客力があったイベントだったと思う。大阪難波別院も無料バス・弁当つきでウチまで頭数そろえに広報に来なくとも満員になったと思いましたが。
 
出演グループはトリの「かりよし58」ってのが「人気バンド」ということらしかったのですが、すみません、私は一向に存知あげないお方でございました。
後は地道に各地のイベント回りをしていらっしゃるプロ・半プロ系ローカル芸能集団。日韓ハイブリッド伝統芸能団、大阪和太鼓たぶん芦原橋の太鼓正本拠和太鼓集団、沖縄歌手、琉球エイサー舞踊団、アイヌ民族バンド等に震災関係ゲスト良い子唱歌団の皆さん。
その「かりよし」というのも沖縄関係らしいのだが、なんだかちょいとメッセージ色の濃い団体ばかりで、日頃からあまりソチラの問題意識のない私には宝の持ち腐れだったかも。
しかし、勇ましい太鼓の響きで原始の音楽的脈動力を鼓舞してくれた団体が多く、B級音楽グルメの私は意外と楽しく過ごせました。
この「B級音楽」という言い方はちょいと失礼な表現かも知れないが、少し前に私の音楽趣味は「高校生の域を出ない」としてナクソス版のCDの話を書き、その後ナクソスフアンのブログを見ていたら「B級クラシック」という表現があったので、今回この表現を採用させて頂きました。
立派な二流の人物になろうと日頃修練を重ねている私の趣味としてのB級クラシック、正にピタリの趣味ですね。
ちなみに、前回紹介したナクソス版のCD、正に期待通りの楽しいB級クラシックでした。
買って損しませんぜ。この私が保証します。
 
1)バーバー 管弦楽作品集1(交響曲1、2他) 8.55 9024
2)カゼッラ交響曲第3番他           8.57 2415
3)アゼルバイジャンのピアノ協奏曲集   8.57 2666
いずれも¥1000プラス消費税くらい。

で、申し訳ないついでに私がどうも賛同できなかった音楽について。
アイヌの音楽を取り入れたアイヌバンドの音楽はただのミックス、それも単にただ繋ぎあわしただけのことでしかなく、音楽的にはC級クサイ。
ちなみに、C級とは本来B級なのにA級と主張するような偽善性をちょいと
・・うっと言いすぎた。
環境破壊糾弾のメッセージをそのまま叫ぶというのも、音楽的にはまったく感心しません。あまりにも安直な感じですね。もっとも私の精神がそのメッセージへの拒否反応を起こしてしまうのが原因かもしれません。
もう少し音楽の表現力とは何かということを再考してはいかが?
 
琉球エイサー舞踊団は楽しかったのだけど、音楽が録音なのが残念だった。ま、これは舞踊の方がメインなのでしかたがないのか。
 
「かりゆし58」さまは、半分はゆるキャラ的しゃべりで湧かせるというプロの方で、曲そのものは手馴れた和音とメロディーにのせて、ちょいと和み系の歌詞をのたまうという、耳に快いだけの、私にはどうでもいい音楽でした。
まあ、歌手の方はユニークなキャラクタであるのはしかと確認させていただきました。
 
で、阪神淡路震災時に作られたという「震災応援ソング しあわせを運べるように」ですが。
これも、音楽的には「千の風にのせて」のような今快いとされる音律、当たり障りのない歌詞で、このような無個性さが多くの人に歌われるという長所となっているのでしょう。
名曲というのはそのような普遍性を持たねばなりません。
私のB級音楽グルメ舌ではとうてい味気なくて常食する気にはなりませんが

音楽は音楽そのものが目的ではなく、色んな目的遂行への手段ともなります。もともと儀礼の伴奏や、舞踊の拍子だったのですから。
そこから派生して「純音楽」としてカントのいう純粋目的化するわけですが、ロックや流行歌・唱歌はやはり音楽の手段の面での継承者ですね。
私はどうもそのような伴奏音楽の音楽自体にはあまりピントくるものを感じません。
 
ここであわてて付け加えとかないと。
私には人格的な感受性上の欠陥があって、どうも演奏表現の微妙なアヤがわからんようなのです。ですから、ただ旋律・和音・節動からなる楽曲情報量だけの享受者にとどまり、演奏の質がどうなのかは能力範囲外。
しかし、私は立派な二流の人物を標榜する者故、わからんものはわからん、と正直に言うしかない。悪しからず。

あくまで私は「純音楽」内のB級グルメなんだよな、と自分のB級人生を再確認できたイベントでございました。
関係各位様、有意義な企画をどうもありがとうございました。

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