三月の過去や未来 音楽CDすべて廃棄..
[団塊の段階的生活]

本日の曾野綾子と三輪明宏

2012/4/12(木) 午前 0:47
産経新聞に曽野綾子が「透明な歳月の光」と題するエッセイを連載している。
曽野の小説は何も読んだことはないし、これからも読まないとおもうのだが、このエッセイは毎回読んでいる。
世界の見方が時々私の視点と重なっていることがある。
今回(4・11)は東京電力の原発被害補償額が、原発以前から住んでいた世帯と、原発が出来てから新たに住民になった世帯と同じなのはおかしい、という主旨だった。
つまり、原発以降の住民は100パーセント被害者であるとは言えないということだ。

これは私が別欄記事「罪刑法定主義とは何か」の(5)で主張したのと同じ観点である。
 
 
テレビを点けると、本日(4・11)のNHK「アサいち」は「夫の浮気」がテーマ。
実にばかばかしい番組だが、テレビってのはバカバカしいからいいのだ。
実はテレビはそんなに嫌いではない。
 
視聴者からのFAXに一件「こんな不快な番組を朝から放送するのなら視聴料支払いたくない」というのがあった。
もともとテレビってそんなもんなんだよ。そんなにイヤならテレビ設置しなければいいのに。
 
それはともかく、主婦層向けの「夫の浮気」特集。
内容もおめでたいばかりにばかばかしい限りである。
ドラマ仕立ての実例やカウンセラー諸氏のもっともらしいカウンセリング。
司会の有働アナウンサーやゲストのもっともらしい意見・感想。
リアルタイムで入ってくるFAXによる視聴者の体験談。
 
全部ひっくるめて言うが、この人達すべてが「夫の浮気」は単純に夫が悪いと信じて疑わない人達のようだ。
つまり、妻は100パーセント被害者である、という認識から一歩も出ることがない。
だから「私は何も悪くないのに、何故私が苦しまなければならないのか」ということに対するカウンセリングが番組後半の内容になる。
 
夫婦のような本来的に曖昧な人間関係上の諸問題で100パーセントの被害者があるなんて私には到底思えませんがねぇ。
浮気はそもそも加害・被害という刑事事件のような善悪判断に馴染む問題かい?
「私は何も悪くないのに何故夫が・・・」というような暑苦しい精神構造自体がひょっとして夫を浮気に押しやっているのかも?
 
出演者も視聴者もいつものごとく全て私とは違う心理様式で生きてらっしゃるんだなぁ、と確認できたのだが、ここに一人だけ毛色のちょいと違う方がゲスト出演していた。
 
三輪明宏さんという怪しげな服装をした方が出てき「男は浮気をするものだ」という。
そうそう。で、女ってそんなどうでもいいような次元で・・・Cosi fam tutte。
「しかし、女はどうしたらいいの?」と腑に落ちない有働が尋ねる。
「感謝することです」と三輪。
 
いいねぇ、この三輪って人。
浮気したとか、健康にいいとか、そのような表面的でくだらないことだけしか見えないということは、夫婦であることの奇跡のような人間の絆が見えないということなのだ。
少なくともこの人は他の出演者とは違う世界を見ている。
 
曾野綾子や三輪のような人の見方を知ることが出来る。
産経新聞やNHKを決してバカにしてはいけませんよ。



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