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[団塊の段階的生活]

春にはなったが。

2012/4/19(木) 午後 2:07


三月末から四月にかけてハハオヤのメンテナンスに明け暮れ、やっと暖かくなったら風邪ひいてしまった。
 
今年に入って、バイクでちょいとだけ出かけたのは一回だけ。
 
3月の少しだけ暖かくなった日に県道47号(旧道)の山道から更に林道水台線(福住ー水間)に分け入った。
といっても誰も知らないだろう。
この林道入り口近辺では野生のいのししの子供二頭を以前に目撃している。
 
タダでさえ荒れ果てた獣道で、雨で地盤がゆるみ、落石・ぬかるみ・路面崩落潅木散乱。
一旦入りこんでしまえば回転する余地もない地獄の一本道。
いつ死んでもかわまない私だけが踏み込める道なのである。
 
かすかに残る随分前の車の轍があるのがたまっている水で確認でき、それだけをたよりにとにかくいけるところまで行ってしまえ、という冥界からのローレライの歌声。
おまけに起伏が激しく、1速でも速すぎて常に半クラッチなのだが、それを10分も続けていると左手がマヒしてくる。
斜面が下りになればエンジンを切り、ニュートラルに入れてブレーキだけでゆるゆるとにじり下る。
 
そしていよいよ地獄の淵に到着。
 
思いもかけず、山中に静謐な水をたたえた池。
すべてが終った後のような黄泉の静寂。
では、もう死んじゃったのかい?
 実はここからは比較的普通の下り林道で、電力用貯水池施設もある、まあまあの道だった。
そして、ポトリと申しわけばかりの舗装路に出る。
この舗装路を下るとポトリとやっと見なれた県道80号の水間トンネル下側に出る。
どうやらこの怪しげな舗装道路は水間トンネル開通以前の県道の旧道であったらしい。
 
ちなみに、この出口から振り返ってみれば「通行禁止」の札が立ててあり、パイトンでブロックされていた。
そんなの後で言われてもなぁ。
 
ま、たった一回だけですが、何事かは堪能できました。
 
で、現在私と競争しているハハオヤの84回目の誕生日(3・31)↓
大阪駅北エリア地下のクリスピードーナツの早食いの競争ではない。
 
「どっちが早く逝くか競争やで!」
「そやな」
という勝負である。
 
ちなみに、ヨメは私の勝利に賭けている。
 
 
ところが、もう次の週末には「桜・サクラ」と催促するので、相談の上思い切って奈良の私の自宅に一泊させ、地元の「お城まつり」に連れて行くことにした。
 

4・7(土)奈良公園
4・8(日)大和郡山お城祭り
 
できることなら私の居城にこのヒトを連れてくるのは避けたかった。
 
私が長らく独身独居していた集合住宅の一室である。
客用布団なんてのはもとよりないのだが、心配はそれではない。
 
「ここに家のマット持ってきて置んと。ソコの電気、はよ消さな。なんでココにこんな段あるんかいな?アレ買おたらええのに。ガスの元栓ちゃんと切ったかいな!」
 
うるさいのだ。
 
「私の家です!余計なモノは置きたくないんです! モノ持ってくるんだったらカネにしてください!」
 
とにかく口のエネルギーは私よりも高レベルの汚染源。
それが軽度の認知症で際限も無くエンドレステープのごとく同じことを繰り返す。
 
自分と違う生活様式や生き方があろうなどと考える余地はまったくない。
そのユニラテラル(一方的)さはヨメのはるか上を行く。
 
 
それは織り込み済みだったのだが、一番心配したのは亡くなったチチオヤと比較されることだ。
CDとか本とかを見ると「チチオヤはもっと持ってた」なり、「ん十万円で買おた百科辞典ウチにあったのに」とか、べらべらのたまうんだろうと思うと気が滅入る。
チチオヤとはレベルが違うだろ!なんてコチラも毒気に汚染され、逆上してはしたない自尊をぶつけてしまったりするのだ。困ったもんだ。
 
まあ、それもあってCDの整理をし、箱に入れて目に付かないようにしたといこともある。
しかし、実際にはそれほどひどいことにはならなかったので一安心。
 
ただ、ひとつだけ見事に私の不安が的中したことがあった。
私の自尊の一方の源泉である「通訳ガイド試験合格証(フランス語)」をみて、ハハオヤは即こう言い捨てたもんだ。
「なんや小さいな。 チチオヤのはもっと大きかった。」
 
ヨメが「確かに『旋盤技能二級合格証』はもっと大きかったな」と笑いながら補足してくれた。
まあいいや。
 
とにかく、ハハオヤのメンテナンスでもう3週も潰れている。
 
心労や風邪で死にかけている私と、とてつもないエネルギーがいつまでも枯れないハハオヤ。
 
サクラは盛りに散ってこそ美しい。
(4・8 地元のお城祭り)


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