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[静かな生活]

奈良フィルサロンコンサート v.157

2018/6/12(火)16:46
'18 6月9日(土)
やまと郡山城ホール レセプションホール
あまりコンサートには行かなくなったが、師匠筋のお誘いとあれば、ご近所でもあるし。
以前、このシリーズに行ったところ、老年善男善女がまったく文化教養講座みたいなノリで参加しているばかり。
演奏中は懸命にプログラムを精読、曲が終わると途端に盛大な拍手。
あの・・ソコ楽章の切れ目なんで、拍手するのはちょっと・・・
というような感じだったのだが。

今回は参加者も少なく、何もわからんとただ拍手するような方はいなかったので一安心。
コンサートに行くと必ず周囲の客層の方に神経が向いてしまうのはやはり私のアスペルガー性向のなせるワザか? 関係ないか(^^;

今ではネット配信でベルリンフィルがウチにやってくる時代なんで、わざわざ外の環境に聴きに行くこともない。
ただ、ネットの完璧な演奏より、はらはらどきどきする素人合唱団の演奏会の方がスリリングで興奮されられることもないではない(^^;。 
ま、ソレあまり音楽的なコトではないのだが。

奈良フィル団員のソロ演奏経験付けの為の定例サロンコンサートという感じ。
私の師匠、ピアノの姫野真紀も伴奏者としてよくひっぱりだされるようだ。

バイオリン(袴田さやか)とチェロ(大槻未結)のソロあるいはピアノトリオの演奏会。
日頃はどちらかというと商品展示会とか会議室で使用しているレセプションホールの残響ではバイオリンやYAMAHA C1の音色は少々あけすけに聞こえてしまう。
その点、チェロの大型共鳴胴はふくよかな安定した音色を保証していた。
ただ、袴田のバイオリンは艶消しニスの古色蒼然としたモノらしく、落ち着いたクラシカルな音色が印象的だった。
チェロの大槻は若いし、ソロ演奏家たる資格の「華」が多少感じられた。

音楽的にはそれほど興奮するプログラムではなく、ソツのないロマン派の2時間のプログラム。
クライスラーらしからぬマジメなバロック調の小品やべートーベンのマイナーなピアノトリオ「町の歌」が珍しかった。ただし若書きで凡庸(^^;
音楽的にはやはりシューマンの「森の情景」抄がいかにもソレらしい大時代ロマン派で時代の文学的雰囲気が濃厚。
あまり演奏されないが、懐かしい曲達だった。

伴奏ピアノで出ずっぱりの師匠が狂言回し風にトツトツと各曲や時代の解説をし、ウチのヨメにはまったく興味のない情報でアクビだけだが、私には当時のウィーンの雰囲気を活写するオタク風エピソードが満載で面白かった。
ライスラーはやはりウィーンの天才児で器用にどんなジャンルの曲でも書けたし、シューマンのアスペルガー風自閉精神傾向、ベートーベンのクラリネット愛好、当時の流行曲をテーマにして変奏する流行りの作法等々、さすがはウチの師匠のクラシック音楽史よもやま話。
私のレッスンでも同じようにシューマンの内向癖・ブラームスの晩年の突き抜けた境地というような話ばかりしてたなぁ(^^;

コンサートが終わりサリエリの話をヨメにしながら帰ったのだが、本格的に梅雨に入る前の奇跡の快晴土曜の午後だった。
まだ行ける、とそれからバイク2台でご近所一周りにくり出すのであった。

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