サラエボ(2)  ザグレブ(1)
[サラエボから東ベルリンへ]

 サラエボ(3)


'01 1月31日(水)2
行動再開。

寒さでカメラの電池がすぐ消費してしまう。

カメラ屋もしくは電気製品店で乾電池を買い、詰めかえるのだが直ぐに電力が尽きる。
結局、乾電池は極端に低音に弱いと判明。


広場の露天市でバナナ・オレンジを購入。

立派な門構えだが、入ると市場。

後年行ったトルコのバザールと、どこか通じる雰囲気。
「職人街」(旧市街)を歩く。

旧市街入口街路にあるモニュメント。戦没者慰霊碑のようだ。

そろそろ夕食の時間でもある。
どこかで喰わねば。
レストランはあるが、勝手がわからない。
一体どういうレストランで何を喰えばいいのか。

外から内部が見える簡易食堂で売っている揚げ菓子様のファーストフードを見、ヨメが食べるという。
しばらく通りを歩き迷ったが、やはりその店で夕食にすると決定、店に再度行くと満席だった。
通りをもう一回りし、時間をおいて店に入り着席。
隣の席のたばこの煙にまいったが、もう出る気はない。
売り子のお姉さんが愛想もいいしよく働いて気持ちがいい。
見かけた揚げパン(だったか?)を食す。美味。
再度注文。

やはりヨーロッパではなく、オスマントルコ時代のイスラム色が溢れている。

正面がガジ・フスレヴ=ベグ・モスク。
丸屋根ドームとすっきりと突き出ているミナレットの構図が印象的。


モスクの別サイド。 国連平和維持軍の兵士達が店に入っていく。

旧市街では殆ど女性の姿を見ることはない。

小雨模様。

内戦の跡があり、平和維持軍が駐留し、見知らぬ異国の見知らぬ迷路。
身の危険は感じなかったが、男達の雰囲気がどこか厳しく、思わず身構えてしまうようなサラエボの冬。

トラムウェイでホリデイイン前まで戻り、歩いて民宿に荷物を取りに帰る。
出がけに借りた市内地図を返すのを忘れてしまった。
民宿のおニイさんの方も忘れていたようだ(^^;

↑24年前に借用したサラエボ地図
↑これ、かなり使い込んであって、折り目をきっちりとテープで補強してある。今も私が保管しているがテープに変色や接着不良はない。いつか返しに行くべきか(^^;

荷物を持ち、バスターミナルへ。
22時発のザグレブ行きだが、大事をとり21時にはバスターミナルの待合室に着く。
どこか禍々しい夜行バス乗り場の光景。
女性も居るが、なんとなく得体の知れない男達がたむろしている印象。
時折汚れたガラスひとつ隔てた係員室に動きがあり、解らない言葉でのアナウンスがある。

時折女性も入ったグループが改札ゲートから中に入っていく。
発車予定の23時が近づくが、一向に指定された1番線にそれらしきバスが入ってこない。
慌て始める。
聞こえるアナウンスは”発着線が変更になった”といってるのではないか?

定刻5分前。
改札の横のブースでやる気なさそうに座っている男に「Zagreb?」と伝え、指で中を指し、入ってもいいかと動作で示す。うなずいた風である。
そのまま改札ゲートを素通りする。
男が何かいいつつ立ち上がってくる。やっぱり2デュルナ要るのか。
もう入ってしまっているので手渡すと、男が受け取る。 ヨメが続く。

←バス時刻表
サラエボ発22:00→ザグレブ着6:00
51ドイツマルクとの手書きあり。

他のホームに留っているバスの表示を確認するが、ザグレブではない。
場内から改札ゲートの方を見る。
学生風の男が走りこんで來、改札の男と声を交わし、1番線からのホームとは反対側に駐車しているバスの方に走っていく。
そちらにも長距離バスが停まっていた。
当方もそのバスに急ぐ。
いかにも長距離用のちゃんとしたバスで、既にアイドリングしている。
やはり、これか!
確信をもって正面の行き先表示を確認。
ザグレブ行き。
運転手横の同乗している係員風がこちらを乗客と見てうなずき、バスから降りてくる。
「Zagreb?」と訊ねる。 「YES」。
荷物を示すと後部のトランクを開けてくれる。
ヨメを呼び、トランクに我々の荷物を2個入れる。
4デュルナ請求される。

どうやらこれでザグレブ行きの夜行バスに無事乗車できたようだ。
バスのシートに落ち着き、深い安堵の念。

バスが発車し深い闇の中を走る。
クロアチア国境で停車。

制服官吏が乗り込みパスポートのチェック。
一夫婦が書類の不備でもあったのか下車を命じられる。
窓外の国境の真夜中の深い闇の中、二人がボスニア側にとぼとぼ歩いて戻っていく。
                  ・・・


up:2025/3/4(火)3:5
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