〔フライブルグ通信〕
[D08-12] 南西ドイツの夏2011/08/18 とにかく忙しい。
実をいうと半分は避暑・骨休みのつもりでやってきたのだが、午前の語学クラスの宿題が多く、復習なんかも真面目にやっていると3.4時間はかかる。
今週からは午後の講義も始まり、最大3つの講座・講習を選択できるのだが、どういう組み合わせにするか試行錯誤しているうちに日が暮れてしまう。
ちなみに、コチラで日が暮れるのは午後9時以降をいう。
とてもじゃないが、ゆったりと南西ドイツでの休暇という気分ではない。
市内と近郊の市電・国電乗り放題のパスを学校からいただいているが、未だ学校と宿舎との往復だけしかできていない。
8月13(日)
遠足でボーデン湖に行く。
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観光バスでたらたらと。
ボーデン湖の北岸の古代水上住居博物館と中世都市メールスブルグにいった。
一昨年にはヨメと対岸のコンスタンツに行ったことがあるので、これでボーデン湖も卒業だろう。
古代水上住居跡博物館内 ↓
フリードリッヒハーフェンを拠点とする飛行船がボーデン湖上を常に飛び回って金を稼いでいた。
ツェッペリンが飛行船をココで開発したんだよね。
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←メールスブルグの古城
この城の内部を見学。
こちらは学生の団体なので、ガイドのおばさんが説明しながらじっくり案内してくれた。
半分以下しか聞き取れないが、それも勉強のうちだな。
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ボーデン湖北岸からの眺め。
コンスタンツ側からは背後のアルプスが見えなかったので、北岸からの眺めを期待したのだが、うっすらと遠くに見えるか見えないかくらいだった。
8月14日(日)
最初の週で忙しかったし、宿題がとどこおっていたのでどこにも出かけず勉学に励む。
すこしばかりピアノを弾き(←まったく調律ができていない)、夕方ジョギングをする。
日頃、定期的に筋トレをしていたので、こちらでは最低ジョギングくらいはしなきゃとジョギングシューズを持ってきていた。
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←ジョギングで通り過ぎるご近所の町筋。
宿舎がすこしばかり郊外にあり、落ち着いた住宅街が広がっている。
すぐ背後には南シュバルツヴルトの山地になり、森の気配が住宅地を包んでいる。
私は走るのはニガテなのだが、こういう道であれば楽しい。
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こういう住宅地ではジョギング姿はそこら中で出くわし、おじいちゃんもよたよた走っている。
おっと、他人のことは言わない方がいいな。
ドイツの大学町で、森の気配の中をジョギングする夏。
なんちゅう夢のような避暑をやっとるのか。
思ってみれば、むふふとばかり不気味な笑いもこみ上げる。
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8月16(火) 17(水)
今週から午後の講義が始まった。
私はA2という初級の上のクラスに突っ込まれたのだが、最初の週に自発的、強制的に下に落ちたり、上にあがったりする者が適当に移動していった。
で、相変わらず私は同じクラスで不動の地位を守っているので、相変わらず所属は初級と思っていた。
しかし、午後の初級用の講座に出てみるとバカバカしいくらいに下のレベルの連中ばかりで、しかも大半が上智大の女の子なのである。でも、みんな可愛い(^^;。で、ウチのクラスの連中が何処にもいない。
翌日、ウチのクラス担当のベラ先生に尋ねると、我々は中級(B1)に分類されているというのである。
うむ。日頃、できるヤツ等に囲まれて必死でついていってるので、午後はこのまま初級講義に出て上級生ズラをしてやろうか、と思ったのだが、やはりどう考えても午後の授業はバカバカしい。
そこで、中級以上しか選択できない講義を見学に行った。
小教室のセミナーもあるが、これは初日で受付が終了。残るは大講義室の講義聴講しかない。
講義の最初は2時15分。ドイツ文化史。
ところが、メンザで飽食したあとの一本調子の講義なので眠くて仕方が無かった。
火・水と二度出席したが同じだった。これではダメだな。
最後の午後5時45分からの90分の講義を聞きに行く。
「1945から現在までのドイツ文学の潮流」
Literatur und Kultur von 1945 bis heute : Dr Andereas Erb.
うむ。まったく歯がたたないのだが、1968年に話が行ったりすると、何かが思い出される。
1968年、私は明治大学の学生会館で一週間泊まっていた。
「神田カルチェラタン闘争」だったか。
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フライブルグ大学の講義室でドイツ語で現代文学の講義を受けながら、唐突にユーフォリーが湧き上がる。
これは紛れも無く、ドイツの大学でドイツのDr.付きの教授から戦後文学についての講義を受けているのである。
ここにして、よううやくやってきた再び学生であることのユーフォリー。
ここにも一つの人生的規模で夢の帰結がやってきたのだ。
ところで、中級の最下位の私のドイツ語力では講義内容自体にはちょいと歯がたたないのだがなぁ。
しかし、ようやくにして「ドイツの大学の学生」という形ができたのだ。
午後はこの講義をメインにして後は一本くらいL.L教室に行くくらいにしておこうと決める。
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←フライブルグ大学本館KG1 のフッサール書庫
どうですかな?
ドイツ哲学の伝統の真っ只中で私は学業に励んでいるのである。
ところで、フッサールって
誰なん?
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