[番外1] バイロイトへ、鈍... [番外3] イエナへ、旧東独...
〔フライブルグ通信〕

[番外2] 祝祭劇場と大学の町バイロイト

2011/09/15

9月6日(火)
朝食後町へ。
 
ツーリストインフォーメーションで町の24時間券を買おうと思ったがまだ閉まっている。
 
観光の目抜き通りの入り口付近が工事中で、教会も網がかかっていた。
バイロイトのハイシーズンは8月26日で終り、今は痛んだ観光資源の補修中のようだ。
 
オクトーバーフェスト期間のミュンヘンほどではないにしても、ホテルの料金もハイシーズンは通常の5割り増しになっていた。
市立オペラ座
 
バイロイト祝祭劇場の方は全く別の地域の「ワーグナー公園」の奥にある。
 
中心街を歩き、もう一度昨夜
は残念した市立公園に散歩に行く。
 
ワーグナー博物館
 
ジャン・パウル博物館
 
 
フランツ・リスト博物館
入場無料。
開館10時から12時、14時から17時。
零細企業のようだ。
市立公園散歩。
シンメトリーの西欧好みの典型的な公園。
池で遊ぶカモ。
平和である。
毎朝、この公園で散歩する生活か、悪くないな。
とまたいつものクセで余生を送る場所探しになっている。
そういう目で町を見る視線もある、ということで本気でそう考えているワケではないのだが。

9時過ぎ、観光案内所に行ってバスの24時間券を買おうとするが、ここでは売っていない、バスの中で買えるという。
では、バス路線表は?それはある。
24時間券の値段は?
ちょと待って・・とパソコンを操作し始める。
あ、そこまでしなくとも先ほどバス停で勉強して大体分かっているのだ。「3から4の間でしょう?」
「まあ、そんなところ」「では、どうも」
このあたり、意識してドイツ語で会話するようにしている。
旅行用ドイツ語なら多分大丈夫だよ>ヨメ
ツーリストインフォーメーションの前あたりにZOHという中央バスセンターがあり、すべてのバスがここを経由している。
祝祭歌劇場に向かうバス路線を調べ305番に乗る。
女性運転手に言って、一日券一人用を買う。
ちなみにこの町の公共交通機関はバスしかないのである。
一日券を買ったので、自動的に本日の行動予定が定まる。
バイロイト祝祭劇場・ワーグナーかリスト博物館・ちょいと郊外のバイロイト大学。
夕方決行のバイロイトの撤退時もホテルから駅までバス。
 

バイロイト祝祭劇場

バイロイト祝祭劇場の停留所で降りる。
なんだか歌劇場の横で裏がわから進入するような位置にある。案外小さな劇場で拍子抜けした。
 
劇場内の見学をしようと思ったが、どこの扉も開かない。
まだ時間が早いのかもしれない。
 
正面でどこかのおじん・おばん団体がわいわいやっていると思っていたら、整列して合唱し始めた。
イタリアの観光団らしい。
「バイロイト歌劇場の前で合唱しましょう」ツアーだな。
この手の合唱団の企画って、やっぱりヨーロッパでもやっている見える。
ウチの義姉(奈良陽声たまゆら会)がウィーン歌劇場で合唱するというツアーに参加したという話を思い出した(^^;
いったんホテルに帰ってバスの時間を計りチェックアウト。
荷物を預けて再度バスを待つ。
 
一泊だけの駆足観光からはもう足を洗ったハズだが、日程の関係でこうなった。
後は最終日のベルリンが一泊のみだが、これは単にウンターデンリンデンをもう一度歩いてみるだけだから。
しかし、バイロイトのような小さな町ではこれで十分だった。

ホテルの奥のビール醸造工場の赤レンガがレトロな風合いでいい味がする。
 
先ず、ホテル前から乗れるバスでそのまま中心街を通りこし、郊外にあるバイロイト大学に行くことにする。
 
バイロイトは小さな町なのでのバス路線もそれほど複雑ではない。それに中心街に近いZOHと呼ばれるバスセンターに全ての路線が集まっている。
どこの方向でもここからで出発しているし、どのバスでも終点はここだ。
 
実に簡単で市内交通一日券が効率的に使える。
もっとも、観光地とすれば中心街とバイロイト祝祭劇場しかなく、別に他のバスに乗る必要はないのだが。
私は別にドイツの大学を視察に来たわけではないのだが、各都市の大学の見学も観光目的と想定しておけば、こうして郊外に出るという別の観光視点も得られるわけだ。
事実、この後の訪問都市すべてで大学を見学しちゃったのだ。
バイロイト大学
 
バイロイトではバス路線の駅名にMENSAというのもあり、大学の所在が非常に分かりやすい。
とにかく、そのMENSAにバスで行ってみる。
 
郊外型の絵に描いたような、ここは見事に大学である。
郊外に広がる緑の芝生の緑に囲まれたせいぜい2、3階だてのガラス張りの明るい建物群。

談笑しながらそぞろあるいている男女。
流れに従ってあるいているとMENSAに行き着く。
そろそろお昼の時間が始まる。
 
学生達が集まってきている。
 
自転車とTシャツに背中のリュック。標準学生姿。
 
MENSAの内部。
木組みの家のイメージで統一されたやわらかい茶色の空間。
落ち着いて食事が出来そう。
ビュッフェもあるし、定食もフライブルグ大のMENSAよりはるかにおいしそうだ。
 
フラ大のMENSAでいつも一緒に食事したY氏の言を借りれば、はるかに「人間的」な食事といえるだろう。
 
思わず、私のMENSAカードを取り出そうとしたが、もう返却してしまってない。
最も、この地域ではフラ大のカードは通用しない。
 
後で調べると、フラ大のMENSA(学食)はフライブルグだけではなく、例えばOFFENBURGあたりにもあるらしい。
大学の施設がそちらにもあるんだろうか?
大学の校舎内を見学。
中庭に面した休憩用の机椅子でしばらく日記作業。
 
ヨーロッパ旅行をしていて便利なのは教会が多いことで、内部には静かで涼しげな空間があり、格好の休憩場所になる。
 
しかし、今回各都市に必ずある大学が教会よりも便利な休憩場所であることを発見した。
大学なら休憩だけではなく、作業も出来てしまう。
 
それに、無料トイレ完備だし。
 
バイロイト大学のトイレには、手拭紙ロールの下に自立式の紙袋が設置してあり、そのまま封をして撤収できるようになっていた。
 
食堂やトイレといった生活の基盤もきっちりしているので、大変いごこちのいい大学という印象だった。
欠点は、アカデミックな印象があまりないということか。
そういうムードも実は勉学へのモチベーション的には大事なことなんだが。
 
また町に戻り、フランツ・リスト博物館に入ることにする。
 
入り口で玄関の写真を撮っているとドアが開き、受付のオバさんが出てきて、「どうぞ」という。
「この博物館は無料で入場できます。で、各国語版のパンフレットを3ユーロで販売しています。何語が必要ですか?」
「あ、ちょっと待ってください。
日本語バージョンありますか?」
「え?日本語はちょっと・・」
「では結構です。」(にやり)
 
 
「それから写真撮影してもいいでしょうか?」「写真は禁止です。」
あ、そういうシカケかぁ。
 
展示は古い鍵盤と手書き楽譜の類。
後は年表のパネル。
見学者は私だけ。
 
普通の住宅の二階部分の4部屋を展示場に使用していて、受付のオバさんが常に見えている。
むっつりと仕事をしている風ではある。
まあ、でも記念にパンフレット買って帰ってもいいか。
「勉強しますので、やはりドイツ語バージョンの下さい。」
受付けオバさんが思わず店員の笑顔になる。
 
もう一度バスで祝祭劇場に行ってみる。
町からそんなに遠くない。中央駅からでも見える。        ↓見えてるでしょう。
  しかし、やはり内部見学はやっていないようだ。 観光客もそんなにはいない。   ←静かなワーグナー公園にリストの娘でワーグナーのヨメ、コジマの像。  
そしてワーグナーの像→  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ついでに私。
  
これでバイロイトでの予定終了。
 
ホテル「金獅子亭」→
 
帰りに中央駅で降り、列車の時刻を確認する。
昨日バイロイトからイエナに行く鈍行切符を自販機で買ってドイツ鉄道のシステムはもう大丈夫と悦に入ってたのだが、ここに落とし穴があった。
IC(インターシティ:特急)を使えない切符なので、自由に来た列車に乗ってしまうことはできないのだ。
鈍行(REGIONAL)ばかりで乗り換えてイエナ(JENA PARADIES)まで行かねばならないのだ。
しかし、どこで乗り換えればいいのか全くわからない。
インターネットに接続できれば経路は検索できるのだが、あいにく今のホテルのヤツは有料である。
 
結局窓口に並んで乗り換え表(REISENVERBINDUNG)を印刷してもらうしかなかった。
「切符買ったんですが、どこでどう乗り換えていいのかわかりません。」
「はい、了解。」と印刷してくれる。
最初から窓口で買えばよかったんだ。
 
やはり自販機で買うにはもう少しコツが必要だった。
後でもう一度自販機を操作する機会があったので確認したら、切符の購入前に接続列車の表示画面があり、そこで印刷できるようになっていた。
切符買う前に接続表を印刷しておかねばダメだった。
あっと、切符買わずとも単独に接続列車の検索・印刷ができるのなら、やはり今回は窓口で並ばすとも自販機で印刷だけすればよかったのか。
 ・・・とにかく、ドイツの鉄道切符のシステムは、また項をあらためてまとめる。 
ホテルにもう一度引き返し、荷物を持ってバスで再度中央駅に行き4時の列車を待つ。
 
ホテル近くのレンガ積みの橋→
 
この辺の雰囲気がさりげなく良かったので、住みやすそうな町との印象をうけた。
 

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