チュービンゲンへの遥かな道.. ストラスブール彷徨..
[南ドイツ・いきあたりばったり]

  フロイデンシュタットの逆襲
  --  スターウォーズ [エピソード☆★☆]  ---

2009/10/5(月) 午前 2:37

 9・15 - 9・16

チュービンゲンで一泊した後、ホテルのパソコンでシュバルツワルト山中の
フロイデンシュタットの四つ星ホテルを予約。
快適でのどかな列車の旅をする。

実はこの列車も途中ですべて乗客が降り、やがて逆方向に動き出したので慌てたこともあるが、まあ、これは日本でも山の駅ではよくあるスイッチバック(方向転換)で、終点で引き返したワケではない。


シュバルツワルト(黒森)は南ドイツの有名な保養地で、私が嘗て生活していたフランス・ストラスブールにも近く、一度シュタットガルトから路線バスで通過したことがある。

といっても30年ほど前の話。
そのとき、明るい公園風の広場があるフロイデンシュタットを目にした。
森林の中の快適な保養地という印象だった。

そこの四つ星ホテルが格安(98ユーロ)だったので予約入れた。
さて、どんなリゾートホテルなのか? 期待が高まる。

通過する黒森の小さな村は木々に囲まれて美しかったのだが、フロイデンシュタット
手前で突然工場地帯が始まってしまった。
え?そんなはずじゃあ・・・

怪訝なまま、フロイデンシュタット中央駅に着き、フロイデンシュタット市駅まで
行き、ホテルへの道をたどる。
駅から遠いのは承知していたが、町の真ん中より周辺の方がいい環境だろう
と期待したのだ。
しかし、駅からの道は「普通の」住宅地で一向に「保養地」らしい雰囲気ではない。
宅地造成をして売り出し中の土地の看板も立っている。
この30年でフロイデンシュタットは工業都市化し、人口も増えてただの都市に
なっちゃったのか?


ホテルは敷地は広いが、その住宅地の外れで風光明媚というような環境ではない。
部屋にベランダは付いているが、部屋の配色が赤系であまり清潔な印象ではなく、第一シャワーしか装備されていない。

「え?これで四つ星?」
「せいぜい星二つだね。」


その後、ホテルのパンフレットや館内設備を研究し、このホテルの性格がだいたい飲み込めてくる。

長期滞在用のホテルで、温水プールやフィットネスジム、田舎風のビアホール、ボーリングレーン、図書室インターネット室まであり、宿泊設備よりそのような滞在設備が充実している施設らしい。


料金体系は部屋代ではなく
一人いくら。
二人では2倍の料金になる。

で、一人で泊まったとしたら
50ユーロ。
そうするとこの部屋は妥当な
値段と思える。
だから、料金は施設利用料の
ような性格といえる。


部屋の印象や料金体系でいうと「まあ、『国民宿舎かもしか荘』というところか。」

本館は四つ星風に広い部屋の
ようなので、本来は星4つのホテルだったが、増客に備えてランクの落ちる別棟を建て増しをしたように見える。
ホテル全体の評価は四つ星認定されているということか。

つまり、我々が予約したのは
四つ星ホテルの二つ星部分と
いうわけだろう。
四つ星にしては格安だった。
二つ星ホテルと思えば妥当な料金である。


夕方、遠いがとにかく中心街まで歩いて行って見る。
中心街までいくと、いつか見た明るい広場のイメージが回帰してくる。


ドイツで一番広いという中央広場に噴水が上がり、歴史はないが清潔な保養地という雰囲気がある。

それなりに有名観光地という風格も感じられる。


最初に我々の歩いてきた道がよくなかったのだ。
何もみるものもない、ただの住宅地部分だけ通ってきたようだ。

夜の気配に寒気が際立ち、
暖かいレストランで暖をとる。
(コーヒーだけいただいた、というイミ。食事はもちろん定番、市駅前のドネルケバブの立ち食いで。)


翌朝、広くて明るいホテル朝食レストランで食事。
テーブルには宿泊客の名前カード。


食後「図書室」やその他を探検し、ホテル内で充分一日を過ごせる施設という印象を確認した。

部屋がバス付きであればもう一泊してもいいか、とフロントに交渉。
同じ棟の1階(半地下か)のバスタブ付きの部屋を見せてもらった。


豪華ではないが、明るく清潔で何よりもテラスからすぐ広大な庭の芝生に出て行ける開放感がある。

これはいい。
これで星ひとつ分ランクアップした感じ。

部屋代を聞くと、何とシャワーだけの部屋よりも多少安いのだ。

迷わず部屋換えを実行し、16日(水)も引き続き宿泊することにした。

これでホテルの自転車を借り、楽しくシュワルツワルトの一日を過ごせることになったのである。

実はテラスが隣の部屋との境がなく、そのあたりの独立性がないのが部屋代の安さの根拠だった。


新しい部屋で記念撮影中にカメラを落として壊してしまった。
パソコンの電池が切れ、カメラが壊れ、さあ、次は何だい・・・

今、思い出してこのホテルの領収書を確認したのだが、貸し自転車の料金は請求されていない。

いやぁ、第一印象は良くなかったのだが、これはチュービンゲンの本格四つ星ホテルの印象が強くて期待しすぎだったのかも。


後になってどんどん印象が好転していったホテルで、貸し自転車もホテルで借りると返却時間を気にすることもなく便利だった。
しかもタダ^^。

最終的にはこのホテルならもう一度宿泊に来てもいいなぁ、と思わせた。
自転車こぎで忙しく、ホテルのプールやマシンジム等の施設を利用してないのだ。

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