(4) 渡航準備の仮構性
b) 海外ネット送金
7月5日にザール大学から寮確保の連絡を受け、ただちに学費+寮費860ユーロ(内50ユーロは保証金)の送金手続きに入った。
前回のフライブルグ大学ではクレジットカード支払だったが、ザール大では古典的な銀行振り込みしか受け付けていない。
通常、町の銀行で海外送金をするとユーロを手数料を支払って購入し、そのうえバカ高い海外送金手数料をとられてしまう。
しかし、私は海外送金無料特典のあるキティちゃん銀行のピンク会員なのだ。
その上、昨年安かったユーロを旅行用にキティ銀行外貨口座に購入してある。
この時、90円で購入したユーロが今は130円になっている。
今の相場で810ユーロは105,300円ちうことになるが、私が実際に支払う原価でいえば72,900円に過ぎない。
だからクレジットカード払いで現行の為替レートのユーロを支払うより、手持ちユーロのキャッシュを送金する方が丸丸3万いくらの得、並行輸入品サムソナイトのスーツケースが一個買えてしまえる。
と、当初は大いに自分の先見の明を誇り、前回のストラスブール滞在でもユーロ現金を引き出して使用した。
ちなみにキティ銀行ではドル・ユーロならキャッシュで引き出せる。
しかし、よく考えてみれば現金で引き出しても、新たにカードで現在のレートでユーロを購入・使用しても私の財産の消費額は変わらない。
以前90円で買ったユーロでも、現在は130円と評価され、その評価額が現在の私の預金資産としてカウントされている。だから、昔90円で買ったユーロでも今は130円であり、引き出せば130円分私の預金が減るのには変わりない。
さっそくザール大の口座に860ユーロを振り込もうとしのだが、キティちゃん銀行ではネット上で振り込むには事前に振込先の登録が必要だ。国内ならワンタイム・パスワードシステムで登録なしでも振り込めるのだが。
以前なら毎週大阪に出ていたので、銀行支店で即時手続きできたが、今は大阪に行く予定はない。
結局、登録申請・登録完了まで4,5日のタイムロス。
この間、大学講座担当者に3つほど質問を送付。
ピアノ弾けるのか、合唱団を組織する予定あるか、プールは近いか?等。
担当のAnjaさんからは即詳しい返事をいただけたが、末尾に「先ずはとにかく送金済の領収書のコピー送付して欲しい」とある。
領収書と言われても・・・オンラインでクリックして送金手続きしただけで・・。
送金確認画面のハードコピーでもとっておけば良かったのだが。
またキティ銀行ピンク会員ディスクに連絡して「領収書の代わりになるようなもの」を送付してもらう。
この間また1週間のタイムロス。そのうち実際にかの地の銀行に講座当局に入金したという記録が載るだろうが。
とにかく、正式の受講証やオリエンテーション書類は決済が終了してからである。
というわけで、ネット決済が本当に便利で早いのか、といわれればどうだか。
まだまだ実際の局面ではいろんな落とし穴があるようだ。
しかし、世の中の大勢ではネット上のバーチャルな取引決済が次第にメインになっていく。
いわば私は自宅を一歩も出ないまま、夏季講座を申込み、飛行機の切符を買い、スーツケースを買い、講座料金を払い込んだわけだ。
大学から正式な書類(受講証、当日の指示、大学の建物配置図、フランクフルト空港地図)が届く。
といっても全部e-mail添付のPDF書類である。
確かにネット上では数字が動き情報が更新されているのだが、7月18日現在私の手元には未だ具体的なペーパー、切符、モノは一切ない。
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