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[ザールラント通信]

19 ザールラント大学キャンパス

2013/08/27
8月第三週
ザールブリュッケンという町には失望を隠せない(^^;のだが、ザールラント大学は入り込めば入りこむほど物理的に奥が深く、よく考えればこれが夢にまで見た憧れの(^^)郊外型総合大学の姿ではないか、と言っていいと思う。
競争社会から抜け出た今はもう私に学歴コンプレックスはないのだが、それでも未だドイツの大学の学生生活に何かしらのこだわりがある。
学歴ではなく、大学の緑のキャンパスでの青春、とかいう絵にかいたような学生生活への憧れ、かな。
私の暗く悲しい過去への埋め合わせ願望と考えていただきたい(^^;
もちろん、後で私は私費留学を決意しフランス・ストラスブール大学で学生生活を遅ればせながら勝手に4年間実施するわけだが。
しかし、ストラスブール大も2年前に行ったフライブルグ大も市内型大学で、明確な大学キャンパスがあるわけではなかったのだ。
その点ザールラント大学はですね。
郊外の丘のふもと、森に囲まれた広大なキャンパスに全施設を囲い込んだ総合大学だ。

教育施設の他、メンザ(学食)以外にカフェテリアが数か所、本屋・スーパーマーケット・散髪屋・旅行代理店・携帯電話屋とかの店が学内に出店している。
バス停も4つで順に「大学植物園」→「大学キャンパス」→「大学メンザ」→「大学バスターミナル」。
明るい広大な緑の敷地に近代的なビルから蔦の絡まる時計台まであらゆる種類の建物が配置されている。

いやあ、恵まれた理想の学園環境と言う以外にはない。
 
ただ残念なことは、理想のキャンパスで毎日を夢のように過ごしている、とほけ〜とできるだけの新鮮な感受性が乏しくなっちゃってしまっている。
やはり、若い時に適切な場所で適切なコトをやっとかにゃなぁ。
 
放課後、いつものようにピアノの鍵をインターナショナルオフィスに借りに行くと、「今ないので音楽学部(Musikwissenshaftishe Institut)の図書室で借りてくれ」と言われる。

まとめて書くとそういうことだが、実際はもちろんそんなにすらすらマトめて一行で済んでるわけではない。
殆ど毎日オフイス(責任者ANIJA女史の事務所)に出頭しいているので用件は言わないでも顔パスでピアノ室の鍵を貸してくれるのだが、本日はいつもの場所になかったのだ。
責任者のANIJAさんが各所に電話し、「Hemiが来てるが、鍵が・・」とか対策を協議し、最終的に他学部のカギを借りることになったのだ。
幸い音楽学部は我々のいつもの教室(Linguestik Insutitut)の同じ棟の一階下で、場所は良く知っている。
「そこに行き『私はピアノの練習をしたい。練習室の鍵を貸してください』と言うんですよ」とコーチされ、「では頑張って!」と送り出される。
 
ムジークヴィッセンシャフトの図書室のドアをノックして開ける。
係りの女史がこちらを見て・・ニコリと笑う。
「ピアノの・・」と言いかけると、ああコレという感じで引き出しを開く。

そういえば、ときどき誰か他の学生が既にピアノを練習していて、かち合ったことがあったのだが、あれは音楽学部の鍵だったのか。
ピアノ練習室は2室あるので、その時はもう一方の部屋で弾いていた。
ただし、そちらのピアノはかなり安物だった。
音楽学科のピアノの鍵は、きっちりと所属と名前を書き、学生証(MENSAカード)と引き換えに貸してくれるシステムだった。
ただし2時間まで。
 
そりゃ普通はそうだろう。
夏季講座の方のピアノの鍵の管理はあまりいい加減すぎた。
希望者は私だけらしいのでそれで通用していたんだろうが。
 
で、今週(第三週目)から音楽研究所に鍵を借りに行くことになった。
本来なら音楽学部の学生の為のピアノ練習室なんだろう。
しかし単なる夏季講座参加者の私にも公平に鍵を貸し出してくれるとは。
なかなかの待遇ではないか。 
同じく、第三週から「サッカー」と「ビーチバレー」に加え「エアロビクス」が課外活動に追加され、希望者はビーチバレーコートに集合という。

実をいうと私は某スポーツクラブの会員だが、膝を痛めてランニングを止めてから主として日頃はスタジオプログラムのエアロビクスに参加しているのだ。
 
指定の午後5時45分に半パンツに着替え、ビーチバレーコートに行くがサッカーとビーチバレーをやっている者ばかりでアエロビクスには誰も来ず。
ヨガマットを抱えた全く知らない女学生その他は後ろの体育館に入っていくのだが。
ビーチバレーをしていたチューターのアレックス君が来、エアロビクスは体育館でやってる。建物の中に入っていけ、とのこと。
入っていくと殆どが若い女学生で、なんだかヘンな目つきで見られているような。
「これ、エアロビクスのクラスですか?」と手前の女性に尋ねる。
「エアロビクス? あ、フィットネスのこと?ならそうです。」とのこと。
まあ、それでいいんでしょう。 
 
6時にインストラクタが音楽を流しはじめ、皆が並び始め整列して動き始める。
総勢50人ほど。
 
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結局、これは夏季講座参加者の為の課外活動ではなく、大学全体の福利厚生プログラムの「フィットネスコース」のようだ。
若い女子学生に交じり職員らしい中年の男女もちらほら。
それに私(^^;
エアロビクスはダンスの要素が強いのだが、コレは某スポーツクラブでいうところのボディアタック60分だった。
久しぶりの全身運動でこれはキツかったよ(^^;;;;;

だがまあ、なんとかこなし久方ぶりで運動で汗ダクになった。
 

7時に終わって体育館を出る。
それなりの達成感。
緑のキャンパスに今はかなり柔らかくなった陽が影を作っているのを見る。
まだコートでビーチボールをやっていたウチの講座の連中とアレックス君に手を上げて合図。
すると横のサッカー場でボールを蹴っていたヤツも声をかけてくる。
同じクラスのオマール他だった。
若い連中はサッカーとビーチバレー、年配の私は一人でフィットネスコースという形。
しかし、夕方まで残ってスポーツに興じる者の、そこはかとない同類意識もちらりと。
 
最初の一週間は暑かったが、以降は寒いくらいの気候だったので学校に半パンツをはいてくるようなことはなかったが、スポーツで汗を流したあと半パンツであまり人もいなくなったキャンパスをゆっくり帰る心地よさ。
午前の授業では到底得られない学生生活の醍醐味だな。  
二度目のフィットネスクラスが終わってから、普段はまったく行くことのないサッカー場の奥に展開しているスポーツ施設をついでに見に行った。
体育館のあるスポーツ科学の建物は大学の施設だが、近代的なプールやその他のガラス張りの施設はそれぞれ違う名前があり、どうも別組織の建物のようだ。

多分スポーツに特化した専門学校で、学内にあるメンザの正面の建物と同じく別法人だろう。
 
 
→人工知能研究所GmBH
この右のガラスの中にいつも男が座っている。
誰もいない雨の土曜日にも座っていた。ロボットだった。
 

それともそれらを含め全体がザールラント大学という組織なのか。
 
まあいいが、ガラス張りの50メートルプールの中で横一列で選手がゆっくり泳いでいる。
 
50メートルプールで泳いだ経験は一回しかなく、天理大学のプールだった。
しかし天理大のは屋外プールで少し古臭い。
天理大もいわばスポーツに特化した大学だが、ザール大のプールの横に出して比較するような失礼なことはやめておく。
多分、ここはエリートアスリートたちの養成施設なんだろう。
スポーツするにも森に囲まれた大学は恵まれた理想の環境のようだ。
 
体育館のある大学のスポーツ科学科の建物の背後はもう丘斜面で、ウチの教室の棟からの近道が林の中の格好のジョギングコースになっている。
 
→この先にサッカー場や総合体育施設がある。
 
私は年齢から言えば枠外の例外的受講生だが、授業以外にこれだけ大学の施設を使いまくっているのは私をおいて他にはいないのだ。
 
ドイツ語はなんともしゃーないが、とにかく絶対にモトは取って帰ってやる覚悟である。
18 近郊探索 イエーガーズ... blog upload: 2013/8/27(火) 午前 3:4520 遠足No3 メッツ(F...