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[ザールラント通信]

20 遠足No3 メッツ(FR)

2013/08/28
8月25日(日)
 
最後の遠足になった。
ストラスブールが当初の予定だったが、フランス国鉄か駅が工事中で連絡が悪いというので急遽メッツに変更。(フランスではメスと発音。)

私にすればストラスブールには既に立ち寄り済なのでメッツでいいだろう。
それにヨメの知人がメッツ出身で、私がザールブリュッケンに居るのなら是非メッツに行け、と言われたとかで義理も立つ(^^;
当日は雨予報で事実朝は雨だったが、首尾よくメッツに着いてからは雨が止み、曇り空のまま一日持ってくれた。
写真撮影にはあまりいい条件ではないが、そのかわり涼しくってのんびり過ごせた。
↑ メッツへの車窓より
ドイツからフランスへ。つまり森の国から平原の国へ。
 
メッツに着くとまず駅舎の立派なことに驚く。
というよりザールブリュッケンやハイデルベルグの中央駅はまったくの四角いビルなので素っ気なさすぎるのだ。

メッツ駅(Metz ville)はまったく昔のGarre central/Hauptbahnhofと言うイメージそのままの堂々たる建物で、ドイツから来た生徒一同駅前で既に写真を撮りまくっている。
 
私も思わず数枚撮影してしまい、この日の午後には早くも電池切れになってしまった。
その後、中央広場格のPLACE DE REPBURIQUEで自由解散、後は夜6時に駅前集合ということで、独りでぶらぶらメッツの街を散策することになる。
 
もう若者グループの後にくっついて行動するような歳じゃないし、第一ここはフランス、一人で歩きまわりたい。
駅でパリまでの切符をシニア割引で買うという予定もある。
 
ウチのクラス・隣のクラスあたりには比較的年配の生徒も交じっているのだが、遠足には年配組はやってこない。
唯一のオヤジ世代は同級生ネアンドラの付き添いで参加している父親(ドイツ人・カナダ在住)で、私とは仏語で喋ってくれる。
「どのみちメッツは工業都市なのでたいしたことはなかろう」とこの親父は言っていた。

帰りに印象を聞いたところ「Bonne surprise」(うれしい驚きだったよ)とか。
 
メッツは駅舎だけではなく、広大で見通しがフランス風シンメトリーなリパブリック広場、大聖堂、モーゼル河畔の緑地と壮大な眺めもあり、都市としての統一感もあり、なかなか観光的魅力にあふれた町だった。
特に日曜日ということで街路は静かで花にあふれ、ブロックごとにある広場ではにぎやかにカフェに人が集い、ゆったりとどこまでも散策したくなる。
ひょっとしてあまりに観光的に集約されているストラスブールより過ごしやすい町ではないか、としきりに思ったほどだ。 
  
← Zwei AKIRAs noch einmal !!
大聖堂前でベラルーシのFB名AKIRA嬢と。
 
  
丁度、よく中身は知らないのだがミラベル祭の最中で大聖堂でも特別ミサが行われていてヒマな私(ならびに遠足中生徒諸君)はミサの大半に参列していた。
聖堂内も天井はあくまで高く、それでも全体にスマートで余計な装飾もあまりなく非常に心地よい空間だった。
 
典礼文もフランス語なので、オルガンの響きと芝居気たっぷりな宗教劇風の朗唱をききながらしばし休息。
とうとう生体拝受になり、周囲の参列者が全員パンの享受い行く段になり、さすがに居心地がわるくなり退席。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

カフェテリアチェーンのFLUNCHが営業していたので昼食に入った。
残念なことに、当然だがキッシュ・ロレーヌはメニューにはなかった。
しかし、11ユーロで豪華昼食ができ、インターネットも使える。
 
あ、Flenchでサラダバーの値段が大中小の取り皿の大きさで決まっているので、どこでもそうだろうと思って失敗したのを思い出した。
ザール大MENSAのサラダバーを試し、お皿に盛れるだけ盛り上げた。
しかし、レジで秤に乗せろと言われてしまった。
コチラは100gいくらの計り売りだったのだ。
何しろ時間はたっぷりあるので、一度駅に帰ってパリ行きの切符を買った。
ストラスブールよりザールブリュッケンの方がパリに近いだろうと思ってたが、同じような値段だった。シニア割引TGV(or INTER CITY) 利用で55ユーロ。
ザールブリュッケンからメッツ経由のロワシー(ドゴール空港)への直行TGVはなく、パリ東駅経由になってしまう。
結局、ロワシー→ストラスブールが54ユーロ、ザールブリュッケン→パリ東駅55ユーロ。
おまけに明日になればまた料金が上がる、と脅かされ55ユーロで9月31日午後のTGVを予約購入。
 
 
ロレーヌの産業都市という先入観とはうらはらな、たっぷりした水辺の空間があり、緑の広場も多い。
 
建物の規模や高さ、色が程よく統一されていて町としてのまとまりが感じられる。
観光地的ではないという意味で地味だが住みやすそうな町である。
統一感からいえばストラスブールより上だろう。
特に町のすぐ横を流れるモーゼル川とその側流が町に風通しのよい開かれた空間感を与えている。 
この水辺には無数の白鳥が住み着いていて、まるでハトか雀のように普通に群れている。
 
優雅なイメージのハクチョウも近くで見るとかなり大きく、羽ばたきでもすると壮観だが、ある種猛々しい。
 
個人的には白鳥たるもの、山奥の静かな池で孤独にたゆたっていてほしいのだが。
 
天候も回復気味で、水辺の緑地もゆっくりと散策する者も多い。
豊かな水辺の社会資本。
ちなみにこの奥の湖状の水辺を「Plain d'eaux」というらしい。
正に「水でいっぱい」というところ。
 
建物の色が黄土色で統一され、形式・高さもほぼ一様である。
それほど突出して目立つような近代建築・ビルは目につかない。
規制があるのかどうか、町の統一感は特筆しとくべきだろう。
 
反面、軍人の像や、戦争犠牲者へのモニュメントもかなり目につく。
 
広大なリパブリック広場横には兵器博物館(だろ?Arsenal)があり、聖堂前の中心広場の名は「軍隊広場」(Place d'arm)。
 
その他、「これは軍事施設であり、進入してはいけません」というようなエリアもそこそこ目につく。 
この辺りの血なまぐさい歴史も忘れようがない。
 
午後三時から、その「軍隊広場」を出発点としたミラベル祭のパレードが始まった。
 
どちらかというと子供向けの印象。
 
適当に切り上げ、私は水辺のグリーンエリアで昼寝をさせてもらう。
 
何故か、向こう岸に鳥居があったが?
明日メッツ在住のクリスチーヌに理由を聞いとこうかな? *1) 
 
 
←これは単なるレストランの看板だが、かわいいではないか。
 
 
 
 
 
というわけで私もネアンドラのオヤジと同意見。
メッツ。 そうは思ってなかったが、来てみればなかなかいい町じやないか。
 
 ---- 
*1)  翌日、クリスチーヌにメッツの鳥居の件確認 
昔日本の政治家(*2)が何かの機会に建てたらしい。
向こう側から鳥居越しに街を見ると、大聖堂が中央に見え、絶好のアングルになる。
・・・というようなことだった。
 
メッツ人としてはあまり気にもしていないようだったが?
 
←違和感あるよねぇ。


*2) 後日付記: 熊本県知事・細川護熙氏らしい。
19 ザールラント大学キャン... blog upload: 2013/8/28(水) 午前 0:0221 アルト・ザールブリュッ...