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[ザールラント通信]

27 オンラインチェックイン顛末

2013/09/10
9月1日(日)
朝食抜きでメトロ東駅。

チェックアウト時、ロビーで朝食を食べている数組がいた。
「ちょいと確認したいんですが、この料金もちろん朝食入ってないですよね?」
「入ってません。朝食は7ユーロですが?」
「いや、駅かどこかでパンでも買いますよ」
「そうですよね。パリですからね。」
私は早めに空港に行き、空港ラウンジで無料で食ってやろうという腹である。
 
自販機でメトロ+RERでCDGまでの切符が買えるが、よく見ると割り引き料金もある。
ひょっとしてSNCFのシニア割引パスが使えるか、と思って窓口のおネエさんに尋ねる。
メトロはだめで、北駅のSNCF窓口に行けばいけるかも、とかいうあいまいな返事、もしくはこちらの曖昧な解釈。
メトロ1.7ユーロで隣の北駅に移動。
 
SNCFの切符売場でCDGまでの切符を買ったが、料金は東駅の自販機の普通料金とおなじ9.5ユーロ。
シニアパスは長距離切符にだけ有効とのこと。
結局最初のメトロ東駅でCDG切符を買い、そのまま北駅でRERに乗り換えた方が安かったし、早かった。
すこし腹が減ってきた。
結局ロワシー第三ターミナル着が10時近く。

Finairにはホテルでアクセスし、ネット上でチェックインを済ませてある。

バゲージドロップ(荷物預入)だけ済ませればいい。
往路の関空では事前チェックインを忘れ、通常のチェックイン列に並ばねばならなかった。
事前に済ませておけば、バゲージドロップと表示してあるカウンターにスーツケースを預けるだけでいい。
まだ私の乗る便のチェックイン受け付けは始まってなかったが、数名しかいないバゲージドロップの列で並んでいるとすぐ順番がくる。

「あ、この便はまだ受付してませんが?」
「あ、そうなんですかぁ?」
「まあ、いいです。」
と、スーツケース預け入れ完了、小さいバーコードのシールをくれる。
あまり窓口が混雑してなければ、チェックイン済なら適当に融通してくれるようだ。
 
しめた、早く手荷物検査済ませてトランジットエリアに入って空港ラウンジに行こう。
手荷物検査入り口に制服のおニイさんがいて、パスポートと搭乗券を持っているか検査している。
私はさっきもらった小さいバーコードを貼った予約確認書を見せたが「搭乗券は?」と訊かれる。
「インターネットチェックインしてます。」というと「じゃぁ」というような顔で通してくれた。
手荷物をローラーに置いて、係員にさっきのバーコードを見せる。
「これじゃダメ」と言われる。
「え?オンラインチェックインですが?」
「搭乗券は必要です。もう一度航空会社に確認してください。」

何か良く分かってない。
 
国際空港の迷路が口を開けている。

とにかくもう一度手荷物検査エリアから出てベンチに座り書類を確認する。
I-phone に入っている昨夜ダウンロードしたオンラインチェックインの確認メールをもう一度読む。

確認メールでは印刷するか、モバイルチェックインするかという選択肢があった。
--- モバイルフォンでこのチェックイン確認書を読んでいる方はここをクリック ---

あ、ここをクリックしとくのか! そこまで読んでなかったよ(^^;

クリックするが、「インタネット接続がありません」と言われる。
わ、まずい。 まだ搭乗券をダウンロードしていない状態だったんだ。
 
i-phoneの「設定」でWIFI確認。
「空港フリーネット」とかいうものがある。
中に入ると無料で15分使用できるようだ。
手続きをしてログイン完了。
さっきのメールのリンクをクリック。
やっと搭乗券が表示された。
上部に四角い光学読み取り用のマーク。
 ←ああ、これか!
さっきのバーコードはあくまで荷物の受け取り証だけの話だった。
Alles Klar ! (了解)

もう一度手荷物検査エリアに。
今度は入り口のおニイさんが顔を覚えていたのか顔パスで中に入れてくれた。

ローラーに荷物をひろげ、係りのオバさんに読み取りマークを表示したi-phoneを示す。
 
オバさんは、心得たとばかりi-phoneを受け取り、読み取り装置の下に直接差し入れる。
私はi-phoneを受け取ってくれるまでは半信半疑だったが、すんなり受け取ってくれたので、安心して待つ。
 
「ピッ!」
 
「合格です。おめでとうございます!パチパチ・・・」
とオバさんは満面の笑顔を浮かべ、私が旅慣れた種族で国際空港の常連客であるという敬意を持って最敬礼してくれ、私は鷹揚に少しだけ答礼し、凱旋門(磁気金属検査探知ゲート)を静々と行進していく。
↑多分私の心理状態が大幅に変形修正した記憶だと思われる。
 
首尾よくランジットエリア内に入れた(^^)。
  ...
まてよ、機内乗り込み時にもう一度搭乗券を示さねばならないが?
確認のため一旦切ってあったi-phoneの電源をもう一度入れる。

 
何ということか、画面は確認メール画面に戻ってしまっていて、搭乗券の画面はリンクをクリックしないと出てこない。
クリックすると「インターネット接続がありません」と言われてしまう。
うひゃー。

もう一度「空港フリーwifi」に接続し、搭乗券画面を出す。
しかし、15分しか無料接続はできないのである。
とても搭乗時間にもう一度出すことはできない。
 
いろいろ考え、パソコン画面の方で搭乗券をダウンロードし、キャッシュしておくことにした。
ところが、パソコン画面のPDF搭乗券の光学読みとりマークは正方形には表示できていない。
かなり変形してしまって横長になってしまっている。

指でピンチしたり画面をいろいろいじってみるが正方形にはならない。
そこで正方形になっている印刷用搭乗券もダウンロードして保存する。
こちらをi-phoneに転送して・・・すでに15分経過でwifi転送不可。
ケーブル接続で転送。
しかし、印刷用搭乗券はHTML文書でファイルは画像と文面がバラバラのセットである。
i-phoneでは転送したファイル群から搭乗券全体を一括復元することができない。
読み取りマークはPNG画像になっている。
まあ、搭乗券全体でなくともこの画像を単独に表示すればいいだろう。
 
やっと、これで朝食を食べに行ける。
まだ生きているパソコンのwifiでドゴール空港のラウンジ情報を検索する。
なんということか、今アクセス可能なラウンジはトランジットエリアの外ではないか。
 ・・
私は決然ともう一度トランジットエリアから外に出ることを決意。

到着エリアのバッゲージローラーの横を通り、一方通行の出口から外に出る。
表の歩道にタクシーが止まっているのが見える。
本当に外にでてしまったなぁ。

ラウンジのあるターミナル1までCDGVALに乗って、時間は?
もう搭乗受付予定時刻の一時間前。
違うターミナルに行って朝食食って帰って来るとやばいぞ。
・・・涙を呑んで引き返す。

再び手荷物検査エリアへ。
実に三回目である。
入り口のおニイさんに何と言おうか?
「時間があったので空港ツアーやってました」とか?

別におニイさんは不審そうな顔もせず、私の顔パスで「よいご旅行を!」と言ってくれた。
もう一度手荷物検査である。
今度はパソコンの搭乗券のキャッシュを見せる。
読み取りマークが正方形ではなく、細長く変形したヤツだ。
係り員は若いおネエさんだったが、案の定読み取り装置の下に置いてもうまく反応しない。
「おかしいな。このマークでいいハズ。」とか言いながら、やはり私と同じように指でピンチしたり、伸ばしたりして正方形に戻すような仕草を試みている。
「実は、さっきi-phoneで一度通過したんですが、時間があったんでもう一度外に出て・・」とか私。
「あ、そしたらいいです。どうぞ」と、今度は口パスでOKになった。 

結局、ラウンジでの無料朝食をきっぱり諦め、トランジットエリア内でクロワッサンを食べ、更にサンドイッチも買い食いするというハメになった。
最後に機体搭乗口ではPingの正方形の画像を出し、搭乗ゲートにある読み取り装置にi-phoneをくっ付けるとOKだった。
もう一度、トランジットのヘルシンキでオンラインチェックインでの搭乗券検査があり、こちらでは試しに変形した方の横長のマークをi-phoneで見せた。
こちらもOKだった。

結局、マークは正方形・長方形のどちらでもいいが、パソコン(タブレット)の反射する画面では読み取りが失敗するらしい、というのが私の最終結論。
ヘルシンキ空港には日本人・韓国人専用の自動パスポートコントロール機がある。
←往路で発券した自動管理機
シェンゲンエリア→ノンシェンゲンエリア専用。
 
 
機内誌で自動コントロール装置について書いてあった。
私のパスポートでも有効なようだ(ICパスポート)。
だから皆が窓口に並んでも、私は自動コントロール機の方を試してやろうと意気ごんでいたのだが。
 
実際には日本人・韓国人はすべて日本語を喋る係員の指示で自動コントロール機の方に誘導され、全員がソコを通過することになっていたのだった。 
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